部屋割り(部屋に区別が無い場合)の和
部屋割り(部屋に区別が無い場合)の和
部屋割り (部屋に区別が無い場合)の例題において, 空の部屋があってもよいとすると,何通りの方法があるか求めよ.
部屋割り(部屋に区別が無い場合)の解答より,
空部屋が無いような人の泊まり方は
$\boldsymbol{3025}$ 通り
$\uparrow\ _{9}\mathrm{S}_{3}$
だった.
2部屋が空になるのは,部屋を区別した場合には3通りあるが,部屋の区別をなくすには3で割ればよいので
$\dfrac{3}{3}=1$ 通り
1部屋が空になるのは,部屋を区別した場合には $_{3}\mathrm{C}_{1}(2^9−2)$ 通りあるが,部屋の区別をなくすには $3!$ で割ればよいので
$\dfrac{_{3}\mathrm{C}_{1}(2^9-2)}{3!}=255$ 通り
よって
$1+255+3025=\boldsymbol{3281}$ 通り
$\uparrow\ _{9}\mathrm{S}_{1}+\ _{9}\mathrm{S}_{2}+\ _{9}\mathrm{S}_{3}$
この例題からわかるように,空の部屋(箱)があってもよい場合の人(ボール)の分け方(配り方)は, $_{n}\mathrm{S}_{r}$ の和となる. ボールと箱のモデルでまとめると,次のようになる.
部屋割り(部屋に区別が無い場合)の和
「区別する $n$ 個のボールを,区別しない $r$ 個の箱に配る(何個でもよい)場合の数」は,
$\boldsymbol{_{n}\mathrm{S}_{1}}+\boldsymbol{_{n}\mathrm{S}_{2}}+\cdots+\boldsymbol{_{n}\mathrm{S}_{r}}$ と表すことができる.
ボールと箱のモデルでの体系では以下の位置を占めている.
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
先程の例題を少し変え,「9人の人が,区別しない9つの部屋に泊まる場合(空部屋があってもよい)何通りの泊まり方があるか」 とした場合にはその答えは
\begin{align} &_{9}\mathrm{S}_{1}+\ _{9}\mathrm{S}_{2}+\ _{9}\mathrm{S}_{3}+\ _{9}\mathrm{S}_{4}+\ _{9}\mathrm{S}_{5}\\ &\qquad+\ _{9}\mathrm{S}_{6}+\ _{9}\mathrm{S}_{7}+\ _{9}\mathrm{S}_{8}+\ _{9}\mathrm{S}_{9} \end{align}となり,この値は $\text{B}(9)$ などと表される.