数学I 第3章 集合の基礎 — 集合と要素

集合と要素の表し方

集合の表し方

“1から9までの自然数の集まり”や“すべての偶数の集まり”のように、それに含まれるものが明確であるとき、このものの集まりを集合 (set) といい、ものそれぞれをその集合の要素 (element) という。集合は、アルファベットの大文字 などを用いて表される。

“大きい数の集まり”などのように、範囲が不明確なものは集合とはいわない。

例えば、集合 とした場合、 の正の約数は であるから、 といっても同じことである。

集合の図 のように、要素の満たす条件を示して集合を決める方法のことを、内包(ないほう)的定義 (intensional definition) といい と表す。この方法では、 の要素を代表して例えば などで表し、 の中の縦線 の右側に、その の満たす条件を書く。

また、 のように、すべての要素を書き並べて集合を決める方法のことを、外延(がいえん)的定義 (extensional definition) といい と表す。

また、「要素をもたない集合」というものも考えることとし、これを空(くう)集合 (empty set) といい、記号 で表す。

集合における空集合の存在は、数におけるゼロと同じようなものである。それが由来で、空集合は に斜線をいれた で表す。

空集合を表すのにギリシア文字の (ファイ)をあてている本もある。

数の集合は次のように、あらかじめ表し方を決めているものがある。

数の種類 集合の表し方
自然数 natural number
整数 integer (独 zahlen)
有理数 rational number
実数 real number

数の種類について、詳しくはいろいろな数を参照のこと。

有理数の集合を表す は、商を意味するquotientに由来する。

問題1集合の表し方
  1. 次の集合を、要素の条件を示す方法で表せ。

  2. 次の集合を、要素を書き並べる方法で表せ。

解答を見る

1の要素の条件を示す方法では、答えが1通りになるとは限らず、いくつかの表し方があるのが普通である。

    1. 《別解》 など
    2. 《別解》 など
    3. 素数 (prime number) とは、1より大きい整数で、1とその数自身以外に約数をもたないような数をいう。
    1. 要素の個数に限りのない集合もある

この例題にある、“18の正の約数”のように、有限個の要素からなる集合を有限集合 (finite set) といい、“自然数全体”の集合のように、要素の個数に限りが無い集合を無限集合 (infinite set) という。

要素の表し方

が集合 の要素であるとき、 は集合 属する (in) といい と表す。また、 が集合 の要素でないことは、 に斜線を引いて で表す。

例として、 とすると である。

集合に属するか否か
集合に属するか否か
問題2集合の要素の表し方

集合

とするとき、次の の中に または のいずれかを入れよ。

解答を見る

わかりやすくするため、要素を書き並べてみると

これをもとに問に答える。

元記事: http://www.ftext.org/text/section/66(取得日 2026-08-07)

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