数学I 第7章 本文の補足 I — 開平法について
開平法について
開平法の手順
例として、
を根号の中に書き、「小数点を基準」にして「2桁ずつ」区切っていく。また、横にスペースをとっておく。 
2の数式 一番左の数は
。2乗して を超えない最大の数 を、右図のように3ヶ所に書く。 
3の数式 をの下に書き、 から を引く。そして、 を下に下ろす。 また、その横で
を計算する。
4の数式 「
」に「 」を掛けて「 」を超えない、最大の1桁の整数 を求める。 であるので、 は 。これを3ヶ所に書き込む。 
5の数式 の結果を の下に書き、 から引く。そして、 を下に下ろす。さらに、小数点を打つ。 また、
を横で計算しておく。
6の数式 「
」に「 」を掛けて「 」を超えない、最大の1桁の整数 を求める。 より は であり、 なので計算は完了。 とわかる。
(いつまでも
開平法とは
「開平」とは「ある数の平方根を求めること」であり、「開平法 (extraction of square root)」とは、その「開平」を筆算のような計算で求める方法である。いずれも和算の時代から使われた用語であり、開平法は古くからそろばんによって用いられていた。
注 吉田光由著「塵劫記(1627)」などが大きなきっかけとなって発達した、江戸時代の開国以前における日本の数学の総称。関孝和(1640~1708)、建部賢弘(1664~1739)などの傑出した人物が表れた。和算においては、微分積分学を初めとする関数の概念こそ大きな流れを作らなかったものの、方程式論、数値計算などの分野においては、また、庶民にも広く流行した点は、同時代のヨーロッパの数学を大きく凌駕した。開国以後の日本が、ヨーロッパの数学を吸収して初等教育に導入するまで、ほとんど時間がかからなかった要因には、和算の影響がたいへん大きかったと考えられている。
開平法の計算は、化学や物理において必要とされることがある。
開平法の仕組み
なぜ、前ページの開平法によって平方根が求められるのか、その仕組みを下に図で示しておく(途中の計算式の中に、実際の計算のときには必要のない数字があるので注意すること)。余裕のある人は、各自で考えてみよう。




解答を見る
開平法によって、下のように計算できて

計算式 開平法によって、下のように計算できて

計算式 下のように、 を引く部分を省略しても構わない。ただし、補助の計算から を省略してはいけない。 
計算式 開平法によって、下のように計算できて

計算式 下のように、 を引く部分を省略しても構わない。ただし、補助の計算から を省略してはいけない。 
計算式 開平法によって、下のように計算できて

計算式 とは、物理で重要となる「重力加速度 」の近似値である。余談になるが、この答えは に近い値である。
開平法の仕組み
電卓で値を確かめながら、いろいろな値で練習しよう。
元記事: http://www.ftext.org/text/section/83(取得日 2026-08-07)
最終更新: 2026-08-07
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