平面図形

角の2等分線

内分と外分

内分と外分

内分

説明文
説明文

正の数 $m,n$ とする.線分 $\text{AB}$ 上の点 $\text{P}$ について

\[AP:PB=m:n\]

が成り立つとき,点 $\text{P}$ は線分 $\text{AB}$ を $m:n$ に

内分(interior devision)

するといい, 点 $\text{P}$ のことを内分点という.

外分

正の数 $m,n$ とする.線分ABの延長上の点 $\text{Q}$ について

\[AQ:QB=m : n\]

が成り立つとき,点 $\text{Q}$ は線分 $\text{AB}$ を $m:n$ に

外分(exterior devision)

するといい,点 $\text{Q}$ のことを外分点という.

下図のように,点 $\text{Q}$ は

  1. $m\gt n$ のときは,線分 $\text{AB}$ の $\text{B}$ の方向への延長上
  2. $m\lt n$ のときは,線分 $\text{AB}$ の $\text{A}$ の方向への延長上

にある.

説明文
説明文
説明文
説明文

内分と外分

次の線分 $\text{AB}$ において,次の点を図示せよ.

  1. $\text{AB}$ を $1:4$ に内分する点 $\text{P}$
  2. $\text{AB}$ を $3:2$ に外分する点 $\text{Q}$
  3. $\text{AB}$ を $3:2$ に内分する点 $\text{R}$
  4. $\text{AB}$ を $1:2$ に外分する点 $\text{S}$

角の2等分線の定理(幾何)

角の2等分線の定理

角の2等分線の定理

説明文
説明文

$\triangle{\mathrm{ABC}}$ において, $\angle{\mathrm{A}}$ の2等分線と辺 $\text{BC}$ との交点を $\text{D}$ とするとき

\[\text{AB}:\text{AC}=\text{BD}:\text{DC}\]

が成り立つ.

証明

角の2等分線の定理

説明文
説明文

次の図の $\triangle{\mathrm{ABC}}$ において,点 $\text{D}$ は $\angle{\text{A}}$ の二等分線と辺 $\text{BC}$ との交点である.このとき,線分 $\text{BD}$ の長さを求めよ.

$BD=x$ とおくと,角の二等分線の定理より,

\begin{align} AB:AC&=BD:DC\\ 5:4&=x:(18-x)\\ 4x&=5(18-x)\\ 9x&=90\\ x&=10\\ \therefore\ \boldsymbol{BD}&=\boldsymbol{10} \end{align}

三角形の外角の二等分線と比

説明文
説明文

$\triangle{\mathrm{ABC}}$ において, $\angle{\mathrm{A}}$ の外角の二等分線と辺 $\text{BC}$ の延長線との交点を $\text{D}$ とするとき

\[\text{AB}:\text{AC}=\text{BD}:\text{DC}\]

が成り立つ.

三角形の外角の二等分線と比

説明文
説明文

次の図の $\triangle{\mathrm{ABC}}$ において,点Dは $\angle{\mathrm{A}}$ の外角の二等分線と半直線 $\text{BC}$ との交点である.このとき,線分 $\text{CD}$ の長さを求めよ.

$CD=x$ とおくと,外角の二等分線の定理より,

\begin{align} AB:AC&=BD:DC\\ 7:5&=(6+x):x\\ 7x&=5(6+x)\\ 2x&=30\\ x&=15\\ \therefore\ \boldsymbol{CD}&=\boldsymbol{15} \end{align}

重心

重心とは何か

重心とは何か

中線について

重心

三角形の中線の交点を重心という.

重心の定理

重心の定理

重心

説明文
説明文

どんな三角形でも,各頂点から引いた3本の中線は1点で交わる.

つまり,どんな三角形でも重心は1つである。

図に示したように,重心は三角形の中線を $2:1$ に内分する.

証明

重心

説明文
説明文

図において,次の線分の長さを求めよ.

ただし,点Gは $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の重心とする.

  1. $\text{CD}$
  2. $\text{DG}$
  3. $\text{BG}$
  4. $\text{EG}$

  1. $CD=BD=\boldsymbol{7}$
  2. $DG=\dfrac{1}{2}AG=\dfrac{1}{2}\times6=\boldsymbol{3}$
  3. $BG=\dfrac{2}{3}BE=\dfrac{2}{3}\times12=\boldsymbol{8}$
  4. $EG=\dfrac{1}{3}EB=\dfrac{1}{3}\times12=\boldsymbol{4}$

内心

内心とは何か

内心とは何か

内心

三角形の内角の二等分線の交点を内心という.

内心の定理

内心の定理

内心

どんな三角形でも,3つの角の二等分線は1点で交わる.

証明

無題
無題

上の証明により,次のことがいえる.

\[\mathrm{ID}\perp\mathrm{BC},\mathrm{IE}\perp\mathrm{CA},\mathrm{IF}\perp\mathrm{AB}\] \[\mathrm{ID}=\mathrm{IE}=\mathrm{IF}\]

よって,この点 $\mathrm{I}$ を中心とする半径 $\mathrm{ID}$ の円は, $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の3辺に接する.

この円を $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の内接円といい,点 $\mathrm{I}$ を $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の内心という.

内心

無題
無題

次の図において,次の角の大きさを求めよ.ただし,点 $\text{I}$ は $\triangle{\text{ABC}}$ の内心とする.

  1. $\angle{\text{ABI}}$
  2. $\angle{\text{BIC}}$

  1. $\triangle{\mathrm{ABC}}$ において,
  2. $2\angle{\text{ABI}}+30^\circ\times2+80^\circ=180^\circ$ より,

    $\angle{\text{ABI}}=\boldsymbol{20^\circ}$

  3. $\triangle{\mathrm{IBC}}$ において,
  4. $20^\circ+30^\circ+\angle{\text{BIC}}=180^\circ$ より,

    $\angle{\text{BIC}}=\boldsymbol{130^\circ}$

内接円の半径と三角形の面積

無題
無題

次の図のような $\triangle{\mathrm{ABC}}$ があり,面積は $12\sqrt{15}$ である.この三角形の内接円の半径を求めよ.

無題
無題

$\triangle{\mathrm{OAB}}+\triangle{\mathrm{OBC}}+\triangle{\mathrm{OCA}}=\triangle{\mathrm{ABC}}$ であることに着目する.

内接円の半径を $r$ とすると,

\begin{align} &\frac{1}{2}\times12\times{r}+\frac{1}{2}\times16\times{r}\\ &\qquad+\frac{1}{2}\times8\times{r}=12\sqrt{15} \end{align} \[r=\boldsymbol{\frac{2\sqrt{15}}{3}}\]

外心

外心とは何か

外心とは何か

外心

三角形の3辺の垂直二等分線の交点を外心という.

外心の定理

外心の定理

外心

どんな三角形でも,3辺の垂直二等分線は1点で交わる.

証明

無題
無題

$\triangle{\mathrm{ABC}}$ において,3辺の垂直二等分線が交わる点を $\mathrm{O}$ とすると,上の証明により,点 $\mathrm{O}$ は $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の3つの頂点から等距離にある.よって,この点 $\mathrm{O}$ を中心とする半径 $\mathrm{OA}$ の円は, $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の3つの頂点を通る.

この円を, $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の外接円といい,点 $\mathrm{O}$ を $\triangle{\mathrm{ABC}}$ の外心という.

外心

無題
無題

次の図において,次の角の大きさを求めよ.ただし,点 $\text{O}$ は$\triangle{\mathrm{ABC}}$ の外心とする.

  1. $\angle{\text{ABO}}$
  2. $\angle{\text{BOC}}$

$\triangle{\mathrm{OAB}},\triangle{\mathrm{OBC}},\triangle{\mathrm{OCA}}$ は二等辺三角形である.

  1. $\angle{\mathrm{OAC}}=\angle{\mathrm{OCA}}=20^\circ$ より,
  2. $\angle{\mathrm{ABO}}=\angle{\mathrm{BAO}}=80^\circ-20^\circ=\boldsymbol{60^\circ}$

  3. $\triangle{\mathrm{ABC}}$ において,
  4. \begin{align} &20^\circ+80^\circ+60^\circ+\angle{\text{OBC}}+\angle{\text{OCB}}\\ &=180^\circ \end{align} よって,

    $\angle{\text{OBC}}+\angle{\text{OCB}}=20^\circ$ だから, $\triangle{\mathrm{OBC}}$ において,

    $\angle{\text{BOC}}=180^\circ-20^\circ=\boldsymbol{160^\circ}$

垂心

垂心とは何か

垂心とは何か

垂心

三角形の3つの頂点からの垂線の交点を垂心という.

垂心の定理

垂心の定理

垂心

どんな三角形でも,3つの垂線は1点で交わる.

証明

垂心

空白

オイラー線

オイラー線

オイラー線

三角形の重心・垂心・外心を通る直線をオイラー線という.

チェバの定理

チェバの定理

チェバの定理

チェバの定理

無題
無題

$\triangle{\mathrm{ABC}}$ の内部に点 $\mathrm{O}$ がある。頂点 $\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C}$ と $\mathrm{O}$ を結ぶ直線が向かい合う辺と,それぞれ $\mathrm{P},\mathrm{Q},\mathrm{R}$ で交わるとき

\[\frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot\frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}\cdot\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}=1\]

証明

チェバの定理

無題
無題

$\angle{\text{A}}=90^\circ,\text{AB}=3,\text{AC}=4$ の $\triangle{\mathrm{ABC}}$ がある.点 $\text{A}$ から辺 $\text{BC}$ に垂線を引き交点を $\text{P}$ とする.また, $\angle{\text{B}}$ の二等分線と線分 $\text{AP}$ ,辺 $\text{CA}$ との交点をそれぞれ $\text{Q},\text{R}$ とし,直線 $\text{CQ}$ と辺 $\text{AB}$ との交点を $\text{S}$ とする.このとき, $AS:SB$ を求めよ.

$\text{BC}=\sqrt{3^2+4^2}=5$

また, $\triangle{\mathrm{ABC}}\backsim\triangle{\mathrm{PBA}}$ より, $\text{BP}=\dfrac{9}{5}$,

$\triangle{\mathrm{ABC}}\backsim\triangle{\mathrm{PAC}}$ より, $\text{PC}=\dfrac{16}{5}$

よって, $BP:PC=9:16$ となる.

一方, $CR:RA=BC:BA=5:3$ である.

チェバの定理より,

\begin{align} \frac{\text{BP}}{\text{PC}}\cdot\frac{\text{CR}}{\text{RA}}\cdot\frac{\text{AS}}{\text{SB}}&=1\\ \frac{9}{16}\cdot\frac{5}{3}\cdot\frac{\text{AS}}{\text{SB}}&=1\\ \frac{\text{AS}}{\text{SB}}&=\frac{16}{15}\\ AS:SB&=\boldsymbol{16:15} \end{align}

メネラウスの定理

メネラウスの定理

メネラウスの定理

メネラウスの定理

無題
無題

$\triangle{\mathrm{ABC}}$ の辺 $\mathrm{BC},\mathrm{CA},\mathrm{AB}$ またはその延長が,三角形の頂点を通らない直線 $\text{l}$ と,それぞれ点 $\mathrm{P},\mathrm{Q},\mathrm{R}$ で交わるとき

\[\frac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot\frac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}\cdot\frac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}}=1\]

証明

メネラウスの定理

無題
無題

$\triangle{\mathrm{ABC}}$ において,辺 $\text{AC}$ を $3:1$ の比に内分する点を $\text{E}$ ,辺 $\text{AB}$ を $1:2$ の比に内分する点を $\text{F}$ とし, $\text{BE}$ と $\text{CF}$ の交点を $\text{P}$ , $\text{AP}$ と $\text{BC}$ の交点を $\text{D}$ とする.このとき,次のものを求めよ.

  1. $BD:DC$
  2. $AP:PD$
  3. $CP:PF$
  4. $\triangle{\mathrm{ABP}}:\triangle{\mathrm{ABC}}$

  1. チェバの定理より,
  2. \[\frac{\text{BD}}{\text{DC}}\cdot\frac{\text{CE}}{\text{EA}}\cdot\frac{\text{AF}}{\text{FB}}=1,\frac{\text{BD}}{\text{DC}}\cdot\frac{1}{3}\cdot\frac{1}{2}=1\]

    よって,

    \[BD:DC=\boldsymbol{6:1}\]
  3. $\triangle{\mathrm{ADC}}$ と直線 $\text{BE}$ にメネラウスの定理を用いると,
  4. \[\frac{\text{DB}}{\text{BC}}\cdot\frac{\text{CE}}{\text{EA}}\cdot\frac{\text{AP}}{\text{PD}}=1,\frac{6}{7}\cdot\frac{1}{3}\cdot\frac{\text{AP}}{\text{PD}}=1\]

    よって,

    \[AP:PD=\boldsymbol{7:2}\]
  5. $\triangle{\mathrm{ACF}}$ と直線 $\text{BE}$ にメネラウスの定理を用いると,
  6. \[\frac{\text{CP}}{\text{PF}}\cdot\frac{\text{FB}}{\text{BA}}\cdot\frac{\text{AE}}{\text{EC}}=1,\frac{\text{CP}}{\text{PF}}\cdot\frac{2}{3}\cdot\frac{3}{1}=1\]

    よって,

    \[CP:PF=\boldsymbol{1:2}\]
  7. $AP:PD=7:2$ より, $\triangle{\mathrm{ABP}}=\dfrac{7}{9}\triangle{\mathrm{ABD}}$
  8. $BD:DC=6:1$ より, $\triangle{\mathrm{ABD}}=\dfrac{6}{7}\triangle{\mathrm{ABC}}$

    よって, $\triangle{\mathrm{ABP}}=\dfrac{7}{9}\times\dfrac{6}{7}\triangle{\mathrm{ABC}}=\dfrac{2}{3}\triangle{\mathrm{ABC}}$

    ゆえに, $\triangle{\mathrm{ABP}}:\triangle{\mathrm{ABC}}=\boldsymbol{2:3}$

円と三角形

円周角の定理

円周角の定理

円周角の定理

無題
無題

1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり,その弧に対する中心角の大きさの半分である.

円周角の定理

次の図で, $\angle{x}$ の大きさを求めよ.

  1. $48^\circ$
  2. $132^\circ$
  3. $105^\circ$
  4. $112^\circ$
  5. $70^\circ$
  6. $50^\circ$

円周角の定理の逆

無題
無題

4点 $\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{P},\mathrm{Q}$ について,点 $\mathrm{P},\mathrm{Q}$ が直線 $\mathrm{AB}$ に関して同じ側にあって

\[\angle{\mathrm{APB}}=\angle{\mathrm{AQB}}\]

ならば,4点 $\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{P},\mathrm{Q}$ は1つの円周上にある.

円周角の定理の逆

次の図で, $\angle{x}$ の大きさを求めよ.

  1. $\angle{\text{ABD}}=\angle{\text{ACD}}=30^\circ$ より,
  2. 4点 $\text{A},\text{B},\text{C},\text{D}$ は同一円周上にある.

    $\angle{\text{CBD}}=\angle{\text{CAD}}=40^\circ$ より,

    $\triangle{\mathrm{BCD}}$ において,

    \[\angle{x}=180^\circ-(40^\circ+81^\circ+30^\circ)=\boldsymbol{29^\circ}\]
  3. $\angle{\text{CAD}}=180^\circ-(118^\circ+30^\circ)=32^\circ$
  4. $\angle{\text{CAD}}=\angle{\text{CBD}}$ より,

    4点 $\text{A},\text{B},\text{C},\text{D}$ は同一円周上にある.

    \[\angle{x}=\angle{\text{ACD}}=\boldsymbol{30^\circ}\]
  5. $\angle{\text{CAD}}=42^\circ-27^\circ=15^\circ$
  6. $\angle{\text{CAD}}=\angle{\text{CBD}}$ より,

    4点 $\text{A},\text{B},\text{C},\text{D}$ は同一円周上にある.

    \begin{align} \angle{x}&=\angle{\text{ABD}}\\ &=180^\circ-(98^\circ+27^\circ+15^\circ)\\ &=\boldsymbol{40^\circ} \end{align}

円に内接する四角形の定理

円に内接する四角形の定理

円に内接する四角形の定理

無題
無題

円に内接する四角形について,次の2つが成り立つ.

  1. 対角の和は $180^\circ$ である.
  2. 内角は,その対角の外角に等しい.

証明

円に内接する四角形の定理

次の図で, $\angle{x},\angle{y}$ の大きさを求めよ.

  1. \[\angle{x}=180^\circ-110^\circ=\boldsymbol{70^\circ},\angle{y}=\boldsymbol{120^\circ}\]
  2. $\angle{\text{BAD}}=180^\circ-100^\circ=80^\circ$ より,
  3. \[\angle{x}=180^\circ-(80^\circ+55^\circ)=\boldsymbol{45^\circ}\]
  4. \[\angle{x}=78^\circ\times2=\boldsymbol{156^\circ}\]
  5. $\angle{\text{CAD}}=86^\circ-52^\circ=34^\circ$ より,
  6. \[\angle{x}=180^\circ-34^\circ\times2=\boldsymbol{112^\circ}\]
  7. $\triangle{\text{ABC}}$ は $\text{AB}=\text{AC}$ の二等辺三角形だから,
  8. \[\angle{\text{ABC}}=(180^\circ-50^\circ)\times\frac{1}{2}=65^\circ\], \[\angle{x}=180^\circ-65^\circ=\boldsymbol{115^\circ}\]
  9. $\triangle{\text{OCD}}$ は $\text{OC}=\text{OD}$ の二等辺三角形だから,
  10. \[\angle{\text{COD}}=180^\circ-38^\circ\times2=104^\circ,\] \[\angle{x}=104^\circ\times\frac{1}{2}=\boldsymbol{52^\circ}\]

    $\angle{\text{BCD}}=180^\circ-112^\circ=68^\circ$ より, $\triangle{\mathrm{BCD}}$ において,

    \[\angle{y}=180^\circ-(52^\circ+68^\circ+38^\circ)=\boldsymbol{22^\circ}\]

円と直線

円と直線の位置関係

円と直線の位置関係

円と直線の共有点の個数2個1個0個
円と直線の位置関係

円と接線

円と接線

接弦定理

接弦定理

接弦定理

無題
無題

円の接線とその接点を通る弦の作る角は,その内部にある弧に対する円周角に等しい.

接弦定理

次の図で, $\text{AT}$ は円の接線であり, $\text{A}$ はその接点である. $\angle{x}$ の大きさを求めよ.

  1. $\angle{x}=65^\circ$
  2. $\angle{x}=58^\circ\times2=\boldsymbol{116^\circ}$
  3. $\angle{x}=180^\circ-(68^\circ+36^\circ)=\boldsymbol{76^\circ}$
  4. $(\angle{x}+55^\circ)+102^\circ=180^\circ,\angle{x}=\boldsymbol{23^\circ}$
  5. $\angle{\text{BAT}}=\angle{\text{ACB}}=\angle{\text{ACD}}=26^\circ$ ,
  6. $\angle{\text{ABD}}=\angle{\text{ACD}}=26^\circ$ より, $AT\parallel{DB}$

    \begin{align} \angle{x}&=\angle{\text{CAT}}\\ &=180^\circ-(26^\circ+62^\circ)\\ &=\boldsymbol{92^\circ} \end{align}

  7. $\angle{\text{ABD}}=28^\circ,\angle{\text{BAD}}=90^\circ$ ,
  8. $\angle{\text{ADB}}=\angle{x}+28^\circ$ より,

    \begin{align} &28^\circ+90^\circ+(\angle{x}+28^\circ)=180^\circ,\\ &\angle{x}=\boldsymbol{34^\circ} \end{align}

方べきの定理

方べきの定理

方べきの定理

方べきの定理には,主に次の2つがある.

  1. 1つの円における2つの弦 $\mathrm{AB},\mathrm{CD}$ の交点,またはそれらの延長の交点を $\mathrm{P}$ とすると,
  2. \[\mathrm{PA}\cdot\mathrm{PB}=\mathrm{PC}\cdot\mathrm{PD}\]

    が成り立つ.

  3. 円の外部の点 $\mathrm{P}$ から円に引いた接線の接点を $\mathrm{T}$ とする. $\mathrm{P}$ を通ってこの円と2点 $\mathrm{A},\mathrm{B}$ で交わる直線を引くと,
  4. \[\mathrm{PA}\cdot\mathrm{PB}=\mathrm{PT}^2\]

    が成り立つ.

方べきの定理

次の図において, $x$ の値を求めよ.ただし,Tは円の接点とする.

  1. $4\cdot4=8x$ , $\boldsymbol{x=2}$
  2. $(x+6)\cdot{x}=5\cdot8,x^2+6x-40=0$
  3. $x\gt0$ より, $\boldsymbol{x=4}$

  4. $6\cdot10=x^2$
  5. $x\gt0$ より, $\boldsymbol{x=2\sqrt{15}}$

円と円

2円の位置関係

2円の位置関係

2円の位置関係は,2円の半径と中心間の距離で決まり,以下の5つの状態がある.

2円の位置関係

2円の半径を $r_1,r_2(r_1\lt r_2)$ ,中心間の距離を $d$ とすると,以下のようになる.

2円の図
2円の位置関係離れている外接している交わっている
2円の共有点の個数0個1個(外接)2個
2円の中心間の距離 $d$$d\gt{r_1+r_2}$$d=r_1+r_2$$d\lt{r_1+r_2}$
2円の図
2円の位置関係内接している一方が他方を含む
2円の共有点の個数1個(内接)0個
2円の中心間の距離 $d$ $d\gt{r_2-r_1}$$d\lt{r_2-r_1}$

2円の関係

円 $C_1$ は $\text{A}$ を中心とした半径 $2$ の円,円 $C_2$ は $\text{B}$ を中心とした半径 $5$ の円とする.

  1. $\text{AB}=10$ のとき,円 $C_1$ と $C_2$ はどんな位置関係にあるか.また, $\text{AB}=6$ のとき, $\text{AB}=2$ のときはどうか.
  2. $C_1$ と $C_2$ が外接するとき線分 $\text{AB}$ の長さを求めよ.また,内接するときはどうか.
  3. $C_1$ が $C_2$ に含まれるための,線分 $\text{AB}$ の長さの条件を求めよ.

  1. $\text{AB}=10$ のときは共有点がない
  2. $\text{AB}=6$ のときは2点で交わる

    $\text{AB}=2$ のときは円 $C_1$ が円 $C_2$ に含まれている

  3. 外接のときは $\text{AB}=7$ ,内接のときは $\text{AB}=3$ .
  4. 線分 $\text{AB}$ の長さが,内接するときより短ければよいので, $(0\lt)\boldsymbol{\text{AB}\lt3}$ .

2円と共通接線

2円と共通接線

2円の共通接線の本数は,2円の位置関係によって異なる.

2円の共通接線

共通接線の本数4本3本2本1本0本
2円と共通接線の図
2円の位置関係離れている外接している交わっている内接している一方が他方を含む

$\uparrow$ 2円の中心間を横切る共通接線は共通内接線(2本ある),2円の上下で接する共通接線は共通外接線(2本ある)と言われる.

共通接線の方程式を求めるには,問題を図示し,図形的に考えることが不可欠である.

2円と共通接線

次の図で,直線 $\text{AB}$ は円 $\text{O}$ , $\text{O'}$ の共通接線で, $\text{A}$ , $\text{B}$ はその接点である.このとき,点 $\text{O'}$ から直線 $\text{OA}$ に垂線 $\text{O'A'}$ を引き, $\triangle{\mathrm{OO'A'}}$ を考えることにより,線分 $\text{AB}$ の長さを求めよ.

  1. \[\sqrt{13^2-(10-5)^2}=\boldsymbol{12}\]
  2. \[\sqrt{15^2-(8+4)^2}=\boldsymbol{9}\]