残りの体系について

ボールと箱のモデル9

ここでは,ボールと箱のモデルにおける体系の最後として, 下表の網掛け部分,つまり

「区別する $n$ 個のボールを,区別しない $r$ 個の箱に高々1個配る場合の数」

「区別しない $n$ 個のボールを,区別しない $r$ 個の箱に高々1個配る場合の数」

について考えてみよう.

ボール・箱単射写像全て全射
あり・あり順列重複順列部屋割り
なし・あり組合せ重複組合せ資源配分
あり・なし(右枠の和)部屋割り(区別なし)
なし・なし(右枠の和)資源配分(区別なし)

実はこれらは非常に単純で, $n\leqq{k}$ の場合に1通りとなるだけである. 例えば,区別する3個のボールを区別しない4個の箱に高々1個配る場合の数は

の1通りしかない.

同じようにボールを区別しない場合でも

の1通りしかない.

また, $n\geqq{k}$ の場合には,すべての箱に1つずつボールを配っても,ボールが余ってしまうので0通りとする.