$15^\circ$、$75^\circ$、$90^\circ$の三角形を考える
$15^\circ$ に関する三角比を考えるため、まず図のような直角三角形 $\text{ABC}$ の $\text{AC}$、$\text{AB}$ の長さを求めよう。
$15^\circ$、$75^\circ$、$90^\circ$ の三角形
ここで、辺 $\text{AB}$ 上に点 $\text{D}$ を $\angle\text{CDB}=30^\circ$ となるようにとると、$\angle\text{DCB}=60^\circ$ であるから、$\angle\text{DCA}=75^\circ-60^\circ=15^\circ$ である。このとき、$\angle\text{DCA}=\angle\text{DAC}=15^\circ$ となるから、$\triangle\text{DCA}$ は二等辺三角形とわかる。
$\triangle\text{BCD}$ において、$\text{BC}=1$ から \[\text{DB}=\sqrt{3},~\text{DC}=2\] となり、また $\triangle\text{DCA}$ は二等辺三角形だったから \[\text{AD}=\text{DC}=2\] となる。以上より、$\text{AB}=2+\sqrt{3}$ とわかった。
さらに、直角三角形 $\text{ABC}$ に三平方の定理を用いて \begin{align} \text{AC}=&\sqrt{\text{AB}^2+\text{BC}^2}\\ =&\sqrt{\left(2+\sqrt{3}\right)^2+1^2}\\ =&\sqrt{7+4\sqrt{3}+1}\\ =&\sqrt{8+4\sqrt{3}} \end{align} ここで、$\sqrt{8+4\sqrt{3}}$ の2重根号をはずすと(2重根号参照) \begin{align} \sqrt{8+4\sqrt{3}}=&\sqrt{8+2\sqrt{12}}\\ =&\sqrt{\left(\sqrt{6}+\sqrt{2}\right)^2}\\ =&\sqrt{6}+\sqrt{2} \end{align} より、$\text{AC}=\sqrt{6}+\sqrt{2}$ となる。