2平面の位置関係について
異なる2 平面$\alpha ,\beta$ の位置関係には,次の2 つの場合がある.
1) のように,2 平面$\alpha ,\beta$ が共有点をもたないとき,この2 平面は平行であるといい,$\alpha \parallel \beta$ とかく.
また,2) のように,2 つの平面$\alpha ,\beta$ が共有点をもつとき,この2 平面はその共有点を含むある1 つの直線を共有する.このとき,この2 平面は交わるといい,この直線を$\alpha$と$\beta$ の交線という.
交わる2 平面$\alpha ,\beta$ の交線上の点$\text{P}$ から交線に垂直な直線$\text{PA},\text{PB}$ をそれぞれ$\alpha ,\beta$ 上に引くと,$\text{P}$ のとり 方に関係なく$\angle \text{APB}$ の大きさは一定となる.この角を2 平面$\alpha ,\beta$ のなす角という.特に,$\angle \text{APB} = 90^\circ$ のとき,$\alpha$と$\beta$ は直交する,または垂直であるといい,$\alpha \perp \beta$と書く.
空間における点・直線・平面
無題
右図の立方体について,以下の問いに答えよ.
- $\text{AB}$ と$\text{FH}$ のなす角を求めよ.
- $\text{AB}$ と$\text{FC}$ のなす角を求めよ.
- $\text{BD}$ と$\text{AH}$ のなす角を求めよ.
- 平面$\text{ABCD}$ と平面$\text{BFHD}$ のなす角を求めよ.
- $\text{DF}$ と平面$\text{EFGH}$ のなす角を$\theta$ とするとき,$\cos \theta$ の値を求めよ.
- $\text{AB}$ と$\text{FH}$のなす角は,$\text{EF}$ と$\text{FH}$ のなす角と等しい.したがって,$\triangle \text{EFH}$ は$1 : 1 :\sqrt{2}$ の二等辺三角形なので,$\boldsymbol{45^\circ}$ である.
- $\text{AB}$ と$\text{FC}$ のなす角は$\text{EF}$ と$\text{FC}$ のなす角と等しいので,$\boldsymbol{90^\circ}$ である.
- $\text{BD}$ と$\text{AH}$ のなす角は$\text{BD}$ と$\text{BG}$ のなす角と等しい.したがって,$\triangle \text{BGD}$ は正三角形なので,$\boldsymbol{60^\circ}$ である.
- 図より,$\boldsymbol{90^\circ}$ である.
- 立方体の1 辺の長さを$1$ とすると,$\text{DF} =\sqrt{3},\text{FH} = \sqrt{2}$ であるから \[\cos \theta =\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}}=\boldsymbol{\dfrac{\sqrt{6}}{3}}\]