2次関数の決定

軸や頂点に関する条件が与えられた場合

この場合には、『$y=a(x-p)^2+q$ のグラフ』で学んだことを使って問題を解くとよい。

頂点や軸に関する条件が与えられた場合

グラフが次の条件を満たす2次関数を求めよ。

  1. 頂点が $(1,~-3)$ で、点 $(-1,~5)$ を通る。
  2. 軸が直線 $x=-2$ で、2点 $(-3,~2)$、$(0,~-1)$ を通る。

  1. グラフの頂点が $(1,~-3)$ であるから、求める2次関数は \[y=a(x-1)^2-3\] と表せる。さらに、このグラフは点 $(-1,~5)$ を通るから、$x=-1$ のとき $y=5$ となる。したがって \begin{align} &5=a(-1-1)^2-3\\ \Leftrightarrow~&5=4a-3\\ \therefore~&a=2 \end{align} よって、求める2次関数は $y=2(x-1)^2-3$、つまり \[\boldsymbol{y=2x^2-4x-1}\]
  2. 軸が直線 $x=-2$ であるから、求める2次関数は \[y=a(x+2)^2+q\] と表せる。さらに、このグラフは2点 $(-3,~2)$、$(0,~-1)$ を通るから \begin{align} &\begin{cases} 2=a(-3+2)^2+q\\ -1=a(0+2)^2+q \end{cases}\\ \Leftrightarrow~~~ &\begin{cases} 2=a+q\\ -1=4a+q \end{cases} \end{align} この連立方程式を解いて、$a=-1$、$q=3$ を得る。

    よって、求める2次関数は $y=-(x+2)^2+3$、つまり \[\boldsymbol{y=-x^2-4x-1}\]

グラフ上の3点が与えられた場合

この場合は、求める2次関数を $y=ax^2+bx+c$ とおいて考えるとよい。

グラフ上の3点が与えられた場合

グラフが3点 $A(1,~6)$、$B(-2,~-9)$、$C(4,~3)$ を通るような2次関数を求めよ。

求める2次関数を \[y=ax^2+bx+c\] とおく。このグラフは、3点 $A$、$B$、$C$ を通るから \begin{align} &\begin{cases} ~6=a\cdot1^2+b\cdot1+c\\ -9=a\cdot(-2)^2+b\cdot(-2)+c\\ ~3=a\cdot4^2+b\cdot4+c\\ \end{cases}\\ \Leftrightarrow &\begin{cases} ~6=a+b+c~\cdots(1)\\ -9=4a-2b+c~\cdots(2)\\ ~3=16a+4b+c~\cdots(3) \end{cases} \end{align} を得る。以下、3つの文字を含むこの連立方程式を解く。 まず、$(2)-(1)$ より、$3a-3b=-15$、よって \[a-b=-5~~~{\cdots}(4)\] さらに、$(3)-(2)$ より、$12a+6b=12$、よって \[2a+b=2~~~{\cdots}(5)\] $(4)$、$(5)$ の連立方程式を解いて $a=-1$、$b=4$。さらに、これらを $(1)$ に代入して $c=3$ を得る。 よって、求める2次関数は \[\boldsymbol{y=-x^2+4x+3}\]

吹き出し無題

2次関数の決定にあたっては、未知の2次関数を

  • $y=a(x-p)^2+q$
  • $y=ax^2+bx+c$
  • $y=a(x-\alpha)(x-\beta)$
のうち、どの形で表現するかが重要である。2次関数の $y=a(x-\alpha)(x-\beta)$ の形については、『2次関数から2次方程式を考える』において学ぶ。