三角形の面積と内接円の半径
暗記三角形の面積と内接円の半径
三角形の面積と内接円の半径
三角形の3つの辺すべてに接する円を、その三角形の内接円 (inscribed circle) という。1つの三角形に対し、内接円は1つに定まる。
$b=4$、$c=5$、$A=60^\circ$ である $\triangle\text{ABC}$ について、内接円の半径を $r$ とする。
- $a$ の値を求めよ。
- $\triangle\text{ABC}$ の面積を求めよ。
- $\triangle\text{ABC}$ の内接円の半径を求めよ。
- 点 $\text{A}$ からみる余弦定理より \begin{align} a^2=&b^2+c^2-2ab\cos{A}\\ =&4^2+5^2-2\cdot4\cdot5\cos{60^\circ}\\ =&16+25-40\times\dfrac{1}{2}=21 \end{align} よって、$\boldsymbol{a=\sqrt{21}}$ である。
- $\blacktriangleleft$ 三角形の面積参照\begin{align} S=&\dfrac{1}{2}bc\sin{A}\\ =&\dfrac{1}{2}\cdot4\cdot5\sin{60^\circ}\\ =&\boldsymbol{5\sqrt{3}} \end{align}
- $\blacktriangleleft$ それぞれ、$\text{AB}$、$\text{BC}$、$\text{CA}$ を底辺とみて、内接円の半径を高さにとった内接円の中心を $\text{I}$ とすると、$\triangle\text{ABI}$、$\triangle\text{BCI}$、$\triangle\text{CAI}$ の面積はそれぞれ $\dfrac{1}{2}cr$、$\dfrac{1}{2}ar$、$\dfrac{1}{2}br$ となるから、$\triangle\text{ABC}$ の面積 $S$ は \begin{align} S=&\dfrac{1}{2}ar+\dfrac{1}{2}br+\dfrac{1}{2}cr\\ =&\dfrac{1}{2}r(a+b+c)\tag{3}\label{sankakkeinomensekitonaisetuennohanke} \end{align} とも表せる。よって2と $\eqref{sankakkeinomensekitonaisetuennohanke}$ より \begin{align} r=&\dfrac{2S}{a+b+c}\\ =&\dfrac{2\cdot5\sqrt{3}}{\sqrt{21}+4+5}\\ =&\dfrac{10\sqrt{3}}{\sqrt{21}+9}\\ =&\boldsymbol{\dfrac{3\sqrt{3}-\sqrt{7}}{2}} \end{align}
三角形の面積と内接円の半径
三角形の面積と内接円の半径
三角形の面積 $S$ は、内接円の半径 $r$ を用いて \[S=\dfrac{1}{2}r(a+b+c)\] と表すことができる。ここで $a$、$b$、$c$ は各辺の長さを表す。