連立漸化式の係数についての注意
連立漸化式
\begin{align} \begin{cases} a_{n+1}=pa_n+qb_n\\ b_{n+1}=ra_n+sb_n \end{cases} \qquad(p,q,r,s\neq0) \end{align}について, $ps=qr$ のときには, $\dfrac{s}{q}=\dfrac{r}{p}=k$ とおいて
\begin{cases} a_{n+1}=pa_n+qb_n\\ b_{n+1}=pka_n+qkb_n \end{cases}より, $a_{n+1}=kb_{n+1}$ となるから, $a_n=kb_n$ であり,これを上の式に用いて
\begin{align} &kb_{n+1}=pkb_n+qb_n\\ \Leftrightarrow\ &b_{n+1}=\left(p+\frac{q}{k}\right)b_n \end{align}となり,等比数列の漸化式に帰着されるので,以下 $ps\neq qr$ の場合について考える.