数学B 第5章 平面ベクトルと平面図形 — 内分点・外分点の位置ベクトル

この節の前提ベクトルの演算/位置ベクトル

3点が1直線上にある条件

ベクトルの伸縮

たとえば、次の図のように直線 上に点 があり、 であったとする。このとき、 は を「伸縮する」ことによって表すことができ

と書ける。

直線上に点O、点A、点Xが順に並び、点Oから点Aへ向かうベクトルOAが描かれている。OA間には丸数字の3、AX間には丸数字の2が添えられ、下には丸数字の1にあたる1/3ベクトルOAが示されている。

3点が一直線上にある条件

3 点 が一直線上にあるのは、ベクトル が を「伸縮する」ことによって表すことができる場合である。つまり、

となる実数 が存在することである。

§

定理13 点が一直線上にある条件

3 点 が一直線上にある

となる実数 が存在する

内分点・外分点の位置ベクトル

内分点の位置ベクトル

次の図のように、点 に関して2 点、 をとるとき、線分 を の比に内分する点 の位置ベクトルである は、を用いて次のように表すことができる。

点Oから点Aへのベクトルa、点Bへのベクトルbがある。点Xは線分ABをm対nの比に内分する点で、点Oから点Xへベクトルxが伸びている。
§

定理2内分点の位置ベクトル

2 点 を結ぶ線分 を の比に内分する点 において、 は

と表すことができる。

この式 の分子 は、次の図の太線で表したようにたすきをかけたような形になっていると覚えるとよい。

点Oから点A、X、Bに向かうベクトルa、x、bがあり、線分ABは点Xで比m:nに分かれている。ベクトルaから点X、ベクトルb側から点Aへ、交差する太い矢印が伸ばされている。

外分点の位置ベクトル

次の図のように、点 に関して2 点、 をとるとき、線分 を の比に外分する点 の位置ベクトルである は、 を用いて次のように表すことができる。

点Oから3点A、B、Xへ向かうベクトルa、ベクトルb、ベクトルxが描かれている。直線上に点A、B、Xが順に並び、線分AXの比がm、線分BXの比がnとなっている。
§

定理3外分点の位置ベクトル

2 点 を結ぶ線分 を (ただし )の比に外分する点 において、 は

と表すことができる。

この式は、「 に外分すること」は「 に内分すること」と等しいと覚えるとよい。また、 は分母・分子に をかけることにより

とも書けるので、「 に内分すること」とも等しいことがわかる。

点Oを起点とするベクトルa、ベクトルb、ベクトルxがあり、直線ABの延長上に点Xがある。点AからXへの比mと、XからBへ戻る方向の比nにより、線分ABを外分する点Xが表されている。

問題1内分点・外分点の座標

原点を とする座標平面上に2 点 があり、線分 を に内分する点を とするとき、点 の座標を求めよ。

また、線分 を に外分する点を とするとき、点 の座標を求めよ。

解答を見る

内分点の位置ベクトルの式から

であり、これに を用いて

よって、点 の座標は となる。

また、外分点の位置ベクトルの式から

であり、これに を用いて

よって、点 の座標は となる。

上の例題の結果は、FTEXT数学II の『図形と方程式』でみた結果と一致する。

問題23 点が一直線上にある条件

の辺 を に内分する点を、辺 を に外分する点を、辺を に内分する点を とするとき。3 点 は一直線上にあることを示せ。

解答を見る
証明

とおくと、 、 、 と表すことができる。

よって

以上より、 であり、 は同一直線上にある。

△ABCの辺AB上にAP:PB=1:2となる点P、辺AC上にAR:RC=3:2となる点R、辺BCの延長上にBC:CQ=2:1となる点Qがあり、3点P、R、Qを結ぶ破線が引かれている。
∎

問題3重心の位置ベクトル

の重心を とする。

  1. を と を用いて表せ。
  2. ある基準点 からの位置ベクトルが、 となるとき、重心の位置ベクトル を で表せ。
解答を見る
  1. 辺 の中点を とおくと、中点の定義より であるから

    また、重心 は中線 上にあり、重心の性質より であるから

    よって、 となる。

  2. であるから

    よって、 となる。

問題4内心の位置ベクトル

である の内心を とする。

  1. をとを用いて表せ。
  2. ある基準点 からの位置ベクトルが、 となるとき、内心の位置ベクトル を で表せ。
解答を見る
  1. 直線と線分 の交点をとすると、内心の定義より である。よって、角の二等分線の定理より となるから

    であり

    である。

    また、内心の定義より である。よって、角の二等分線の定理より

    である。

    以上より

    よって、 となる。

  2. であるから

    よって

    となる。

最終更新: 2026-09-09

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