素数
素数とは何か
素数とは何か
素数
2以上の自然数で,正の約数が1とその数自体のみである数を,素数という.
例えば,次のような数はみな素数である.
\[2,3,5,7,11,13,17\]吹き出し無題
1は素数に含まれないので注意しよう.
合成数
2以上の自然数で素数でないものを,合成数という.
例えば,14や60は
\begin{align} 14&=2\cdot7\\ 60&=3\cdot4\cdot5 \end{align}なので,合成数である.
素数の性質
素数の性質
素数の性質
$a,b$ を整数, $p$ を素数とする時
$ab$ が $p$ で割り切れるならば, $a$ または $b$ が $p$ で割り切れる
暗記素数の性質
素数の性質を証明せよ.
$a$ と $p$ の最大公約数は $p$ の約数であるから, $1$ または $p$ である.
もし,最大公約数が $p$ ならば, $a$ は $p$ で割り切れる.
もし,最大公約数が $1$ ならば,互いに素な数の性質より, $b$ が $p$ で割り切れる.
よって, $a,b$ のうち、少なくとも1つは $p$ で割り切れる.
素因数分解
素因数分解
素数である因数を素因数といい,自然数を素数だけの積の形で表すことを素因数分解するという.
例えば,60は
\[60=2^2\cdot3\cdot5\]と因数分解できる.
素因数分解
次の数を素因数分解せよ.
なし
上の例題から経験的に次のことがわかる.
素因数分解の一意性
合成数の素因数分解は,積の順序を考えなければ1通りに定まる.
ある数の約数の個数については次のことが成り立つ.
約数の個数
自然数 $N$ の素因数分解が, $N=p^q\cdot q^b\cdot r^c\cdots$ であるとき, $N$ の正の約数の個数は
\[(a+1)(b+1)(c+1)\cdots\]となる.
素数の個数
素数の個数
素数は無数にあることを示すことができる.
暗記素数が無数にあることの証明
素数を小さい方から並べると
\[2,3,5,7,\cdots\]である.
- $2\cdot3+1,2\cdot3\cdot5+1,2\cdot3\cdot5\cdot7+1$ が素数であることを確認せよ.
- 素数が無数にあることを示せ.