同値とは何か

命題の同値

2つの命題 $p,q$ に対して、「$p{\Rightarrow}q$ かつ $q{\Rightarrow}p$」という命題は、簡単に \[\boldsymbol{p{\Leftrightarrow}q}\] と書かれる。

$p{\Leftrightarrow}q$ が真であるとき、命題 $p$ と $q$ は同値 (equivalence)であるという。

2つの命題 $p,q$ の真偽それぞれについて、この新しい命題 $p{\Leftrightarrow}q$ の真偽をまとめると、次の表のようになる。

$p$$q$$p{\Rightarrow}q$$q{\Rightarrow}p$$\boldsymbol{p{\Leftrightarrow}q}$
この表からわかるように、$p$ と $q$ が同値となるのは、$p$ と $q$ がともに真であるときか $p$ と $q$ がともに偽であるとき、つまり $p$ と $q$ の真偽が一致するときである。つまり、同値である2つの命題は、真偽に関して意味する内容が等しいということである(その意味で同値と呼ぶ)。

例として $p$ と、$\overline{p}$ の否定すなわち $\overline{\overline{p}}$ の真偽値表を書き並べてみると、次のようになる。

$p$$\overline{p}$$\overline{\overline{p}}$
この表をみると、$\overline{\overline{p}}$ と $p$ の真偽値は一致しているので同値である。これは、2重否定「$p$ でないということはない」は「$p$ である」ことを意味する。

「ならば」のいいかえ

下の真偽値表を埋め、$p{\Rightarrow}q$ と $\overline{p}$ または $q$ が同値、すなわち \[(p{\Rightarrow}q)\Leftrightarrow(\overline{p}またはq)\] が成り立つことを示せ。

$p$$q$$\overline{p}$$p{\Rightarrow}q$$\overline{p}$ または $q$

$p$$q$$\overline{p}$$p{\Rightarrow}q$$\overline{p}$ または $q$

この表より、「$p{\Rightarrow}q$」と「$\overline{p}$ または $q$」の真偽が一致するのが確かめられるので、次のことがいえる。

「ならば」のいいかえ

2つの命題 $p,q$ に対して \[(p{\Rightarrow}q)\Leftrightarrow(\overline{p}またはq)\] が成り立つ。

ド・モルガンの法則(命題版)

下の真偽値表を埋め、次の関係が成り立つことを示せ。 \[\overline{p\wedge{q}}\Leftrightarrow(\overline{p}\vee\overline{q})\] \[\overline{p\vee{q}}\Leftrightarrow(\overline{p}\wedge\overline{q})\]

$p$$q$$\overline{p}$$\overline{q}$$p\wedge{q}$$p\vee{q}$$\overline{p\wedge{q}}$$\overline{p}\vee\overline{q}$$\overline{p\vee{q}}$$\overline{p}\wedge\overline{q}$

$p$$q$$\overline{p}$$\overline{q}$$p\wedge{q}$$p\vee{q}$$\overline{p\wedge{q}}$$\overline{p}\vee\overline{q}$$\overline{p\vee{q}}$$\overline{p}\wedge\overline{q}$

この表より、$\overline{p\wedge{q}}$ と $\overline{p}\vee\overline{q}$ の真偽と、$\overline{p\vee{q}}$ と$\overline{p}\wedge\overline{q}$ の真偽が一致するのが確かめられるので、次のことがいえる。

ド・モルガンの法則(命題版)

2つの命題 $p,q$ に対して \[\overline{p\wedge{q}}\Leftrightarrow(\overline{p}\vee\overline{q})\] \[\overline{p\vee{q}}\Leftrightarrow(\overline{p}\wedge\overline{q})\] が成り立ち、これをド・モルガンの法則という。