論理と集合

命題

ものごとの価値を決める尺度には、楽しさ、美しさ、善さなど、いろいろなものがある。数学では、正しさに最大の関心を払う。絶対に正しいといい切れるものを、証明という手段で徐々に積み上げて、数学は構築されている。ここでは、正しさを扱うための基本単位となる命題めいだいについて学んでいこう。

命題と真・偽

“正しい”ということ“正しくない”ということ
命題と真・偽について

命題の結合

一見複雑な命題も、よくみると小さな命題が組み合わさってできている。正しさに着目する限り、その組み合せ方は「かつ」、「または」、「~ない」、「ならば」の4通りを考えれば十分である。以下では、その組み合わさり方のパターンをみていく。

命題の「かつ」と「または」

命題の「かつ」
命題の「または」

命題の否定

命題の否定について

命題の「ならば」

命題の「ならば」について
同値とは何か
逆・裏・対偶

条件と真理集合

「$1$ は $2$ より小さい」(真)のような、単発の命題ではなく、「$x$ は$2$ より小さい」のように、$x$ の値が決まって初めて真か偽かが決まる、いわば“穴の空いた命題”をここでは考える。

条件と真理集合について

条件とは何か
真理集合とは何か

条件の結合

前のセクションでは、ある条件 $p(x)$ を真とする $x$ の集まり、真理集合を学んだ。命題が組み合わされて命題が作れたように、条件の場合にも条件の組み合わせによって、新たに条件を作ることができる。この新たに作られた条件の真理集合は、集合の基礎で学んだ集合と対応させて理解することができる。

条件の「かつ」と「または」

「かつ」の真理集合
「または」の真理集合

条件の否定

否定の真理集合

条件の「ならば」

「ならば」の真理集合
必要条件と十分条件

いろいろな証明法

今までみてきた論理をもとに、ここでは有名な論法である「対偶法」と「背理法」についてみていこう。

対偶法

対偶法とは何か

背理法

背理法とは何か
「$p{\Rightarrow}q$」の形をした背理法