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パスカルの三角形

図のように,2項係数 nC0, nC1, nC2,, nCn の値を,上から順に n=1,2,3, の場合について三角形の形に並べたものを,パスカルの三角形(Pascal's triangle)という.

パスカルの三角形には,次のような特徴がある.

  1. nC0= nCn=1 であるから,各行の左右両端の数字は1である.
  2. nCr= nCnr であるから,各行は左右対称である.
  3. nCr= n1Cr1+ n1Cr であるから nCr の性質,左右両端以外の数字は,その左上の数と右上の数を足したものとなる.

パスカルの三角形

パスカルの三角形を利用して,次の展開式を求めよ.

  1. (x+y)6
  2. (x2y)5

  1. パスカルの三角形を n=6 の場合まで書くと,図のようになるので
  2. \begin{align} &\ (x+y)^6\\ =&\ \boldsymbol{x^6+6x^5y+15x^4y^2+20x^3y^3}\\ &\ \qquad\qquad\boldsymbol{+15x^2y^4+6xy^5+y^6} \end{align}
  3. パスカルの三角形を n=5 の場合まで書くと,図のようになるので
  4. \begin{align} &\ (x-2y)^5\\ =&\ x^5+5x^4(-2y)+10x^3(-2y)^2\\ &\ +10x^2(-2y)^3+5x(-2y)^4+(-2y)^5\\ =&\ \boldsymbol{x^5-10x^4y+40x^3y^2}\\ &\ \boldsymbol{-80x^2y^3+80xy^4-32y^5} \end{align}