直線に対して対称な点について
無題
与えられた直線$l$ に対し,点$A$と対称な点を$P$とすると, 以下のことが成り立つ.
直線$AP$は直線$l $と垂直である.
線分$AP$の中点は直線$l$ 上にある.
暗記直線に対して対称な点
直線$l :x − 2y + 3 = 0$に対し,$A(1, − 2)$と対称な点$P$を求めなさい.
直線$m :x = − 2$に対し,$A(1, − 2)$と対称な点$Q$を求めなさい.
右欄外のような図を描き,$P(s, t)$とおく.線分$AP$の中点$\left(\dfrac{s+1}{2},\dfrac{t-2}{2}\right)$は $\blacktriangleleft$座標平面上の内分点
直線$l $上にあるので
\begin{align} &\dfrac{s+1}{2} - 2\cdot\dfrac{t-2}{2} +3=0\\ &\Leftrightarrow~(s+1)-2(t-2)+6=0\\ &\Leftrightarrow~s=2t-11 \end{align} $\tag{1}\label{chokusennitaishitetaishounaten1}$$l $の方程式は$y=\dfrac{1}{2} x +\dfrac{3}{2}$と変形できるので, $l$ の傾きは$\dfrac{1}{2}$である. 直線$AP$の傾きは$\dfrac{t-(-2)}{s-1}$であり,$ l$ と$AP$は直交するので $\blacktriangleleft$直線の平行と垂直
\begin{align} &\dfrac12 \cdot \dfrac{t-(-2)}{s-1}=-1 \\ \Leftrightarrow&~t+2=-2(s-1)\\ \Leftrightarrow&~t=-2s \end{align} $\tag{2}\label{chokusennitaishitetaishounaten2}$$\eqref{chokusennitaishitetaishounaten1}$に$\eqref{chokusennitaishitetaishounaten2}$を代入して$s=2(-2s)-11~\Leftrightarrow~s=-\dfrac{11}{5}$ これを$\eqref{chokusennitaishitetaishounaten2}$に代入して$t=\dfrac{22}{5}$,よって $P\,\left(-\dfrac{11}{5},~\dfrac{22}{5}\right)$
図を描いて,$A$と$Q$は$y$ 座標が等しいと分かる.$A$と直線$m $の距離は$3$であるから,線分$AQ$の長さは$6$であるので,
\[Q( − 5, − 2)\]
である.
$\blacktriangle Q(s, − 2)$とおき,$AQ$の $x$座標$\dfrac{s+1}{2}$は$ − 2$なので
\[\dfrac{s+1}{2}=-2~\Leftrightarrow~s=-5\]
と求めてもよい.