中心や半径の条件が与えられた円の方程式
円の方程式の決定〜その1〜
半径が$3$であり,$x$軸,$y$軸の両方に接する円はいくつあるか. また,それぞれの方程式を求めよ.
中心が直線$x = 2$上にあり,$A(3,~2),B(0,~3)$を通る円の方程式を求めよ.
中心が直線$y = x$上にあり,$P(1,~3),Q(-2,~1)$を通る円の方程式を求めよ.
無題
図のように考えれば,円が
4つ
あることが分かる.
中心は$(\pm 3, \pm3)$であるので
\begin{align} &\boldsymbol{(x+3)^2 +(y+3)^2=9,}\\ &\boldsymbol{(x+3)^2 +(y-3)^2=9,}\\ &\boldsymbol{(x-3)^2 +(y+3)^2=9,}\\ &\boldsymbol{(x-3)^2 +(y-3)^2=9} \end{align}が求める方程式になる.
与えられた円の方程式は$(x − 2)^2 + (y − b)^2 = r^2$とおくことができる.
$A$を通ることから~~$(3-2)^2+(2-b)^2 =r^2$
$B$を通ることから~~$(0-2)^2+(3-b)^2 =r^2$
である.これらを整頓して,連立方程式
\begin{cases} b^2 -4b+5=r^2\\ b^2-6b+13=r^2 \end{cases}を得る.上の式を$\tag{1}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜1}$,下の式を$\tag{2}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$すると、$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜1}-\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$から $2b − 8 = 0$なので$b=4$.
←$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜1}$の$r^2$に$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$を代入すると考えてもよい.
$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜2}$に代入すれば$r^2 = 5$であるので, 求める円の方程式は$\boldsymbol{(x_2)^2 +(y-4)^2=5}$となる.
与えられた円の方程式は$(x − a)^2 + (y − a)^2 = r^2$とおくことができる.
←中心は直線$y = x$上にあるので,中心の$x$座標を$a$とおくと$y$座標も$a$になる.
$A$を通ることから~~$(1-a)^2 + (3-a)^2 =r^2$
$B$を通ることから~~$(-2-a)^2 +(1-a)^2 =r^2$
である.これらを整頓して,連立方程式
\begin{cases} 2a^2 -8a+10=r^2\\ 2a^2+2a+5=r^2 \end{cases}を得る.上の式を$\tag{3}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜3}$,下の式を$\tag{4}\label{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$とすると、$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜3}-\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$から$ − 10a + 5 = 0$なので$a=-\dfrac{1}{2}$.
←$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜3}$の$r^2$に$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$を代入すると考えてもよい.
$\eqref{ennohouteishikinokettei〜sono1〜4}$に代入すれば$r^2=\dfrac{9}{2}$であるので, 求める円の方程式は$\boldsymbol{\left(x+\dfrac{1}{2}\right)^2 +\left(y+\dfrac{1}{2}\right)^2=\dfrac{9}{2}}$となる.