対数と指数の関係について
$a^x = M$が成り立つとき,対数の定義より$\log_aM = x$である. この$x = \log_aM$を$a^x = M$に代入することにより
\begin{align} a^{\log_a{M}}=M \end{align}が成り立つ.
この式が成り立つ理由は次のように考えられる.
まず,$\log_aM$は対数の定義から 「$a $は何乗すると$M$になるのか?」という問いの答えであった. そして,その値を実際に$a$ の指数としてもちいるのだから,それが$M$になるのは当然である.
対数と指数の関係
$a$ は$a > 0,a\neq1$を満たし,$M > 0$のとき
- 4.$~a^{\log_a{M}}=M$
が成り立つ.
対数と指数の関係の利用
次の式を簡単にせよ.
- $16^{\log_23}$
- $25^{\log_\frac{1}{5}4}$
- 式を変形すると \[16^{\log_23}=2^{4\log_23}\] \[ =2^{\log_23^4}\] $\blacktriangleleft$ 実数倍に関する対数の性質 \[=3^4\] $\blacktriangleleft$ 対数と指数の関係 \[=\boldsymbol{81}\]
- 式を変形すると \[25^{\log_\frac{1}{5}4}=\left(\dfrac{1}{5}\right)^{-2\log_\frac{1}{5}4}\] \[=\left(\dfrac{1}{5}\right)^{\log_\frac{1}{5}4^{-2}}\] $\blacktriangleleft$ 実数倍に関する対数の性質 \[=4^{-2}\] $\blacktriangleleft$ 対数と指数の関係 \[=\boldsymbol{\dfrac{1}{16}}\]