5分割する場合
$v-t$ グラフ
そのためにまず、一定の割合で速度を上げる運動ではなく、段階的に速度を上げる運動を考えよう。右図は、速度 $3.6~[\text{m}/\text{s}]$ から速度 $10~[\text{m}/\text{s}]$ まで、$2~[\text{s}]$ ごとに $1.6~[\text{m}/\text{s}]$ ずつ、段階的に速度を上げた場合の $v-t$ グラフである。
このような運動ならば、部分的に速度が一定となるので、移動距離は各部分の長方形の面積を足し合わせることにより \begin{align} &\underbrace{2~[\text{s}]\times3.6~[\text{m}/\text{s}]}_{①}+\underbrace{2~[\text{s}]\times5.2~[\text{m}/\text{s}]}_{②}\\ &\qquad+\underbrace{2~[\text{s}]\times6.8~[\text{m}/\text{s}]}_{③}+\underbrace{2~[\text{s}]\times8.4~[\text{m}/\text{s}]}_{④}\\ &\qquad+\underbrace{2~[\text{s}]\times10~[\text{m}/\text{s}]}_{⑤}=68~[\text{m}] \end{align} と計算できる。
しかし、この移動距離は本来求めたい、速度が $v=0.8t+2$ で表される運動の移動距離ではない。なぜなら、速度を切り上げて一定としているので、本来の運動より移動距離が大きくなってしまうからである。