平面ベクトルを成分で表す

無題

無題

座標平面上にあるベクトルに対して,そのベクトルを成分を用いて表してみよう.

右図のように,$xy$ 平面上に2 点$\text{A}(2, 3),\text{B}(7, 6)$ をとり,有向線分$\text{AB}$ を考える.

このとき,$\overrightarrow{\text{AB}}$ を

$x$の増分: $8 − 3 = 5$

$y$の増分: $4 − 1 = 3$

を用いて,$\overrightarrow{\text{AB}} = \left( \begin{array}{c} 5\\ 3\\ \end{array} \right)$ と表すことにする.

一般には,点$\text{P}(x_1, y_1),\text{Q}(x_2, y_2)$ において,有向線分$\text{PQ}$ における$x $の増分$x_2 − x_1,y$の増分$y_2 − y_1$ をもちいて

\[\overrightarrow{\text{PQ}} = \left( \begin{array}{c} x_2 − x_1\\ y_2 − y_1\\ \end{array} \right) \]

と表す.ベクトルのこのような表し方を成分表示といい,$x_2 − x_1$ の値を$x $成分(xcomponent),$y_2 − y_1$ の値を$y$ 成分(y-component) という.

ベクトルの成分表示

無題

無題

右の図のベクトル$\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ を成分で表せ.

まず,$\vec{a}$ の始点の座標は$(0, 0)$,終点の座標は$(1, 2)$ である.したがって

\[\vec{a} = \left( \begin{array}{c} 1 – 0\\ 2 – 0\\ \end{array} \right) = \boldsymbol{ \left( \begin{array}{c} 1\\ 2\\ \end{array} \right)}\] となる.同様にして,$\boldsymbol{\vec{b} = \left( \begin{array}{c} 3\\ −2\\ \end{array} \right) ,\vec{c} = \left( \begin{array}{c} 1\\ 3\\ \end{array} \right)}$となる.