降べき・昇べきの順
多項式は、ある文字に着目した次数についてまとめると、式が扱いやすい。
たとえば、多項式 −3x2−7+4x3+x を
- (x について)次数が低くなる順に整理すると 4x3−3x2+x−7
- (x について)次数が高くなる順に整理すると −7+x−3x2+4x3
- 次数が低くなる順に多項式を整理することを降べきの順 (descending order of power) に整理するといい
- 次数が高くなる順に多項式を整理することを昇べきの順 (ascending order of power) に整理するという。
吹き出し降べきの順
今後は基本的に、降べきの順に整理する習慣をつけよう。
いくつかの例外を除き(その場合は降べきの順でなくてよい)ほとんどの場合、それによって式の見通しがよくなる。
降べきの順
次の多項式を x について降べきの順に整理し、各項の係数をいえ。
- 3x2−12xy+4+3x2−2x+5
- 2x2+2y2−3xy+4y2+2xy−x2
- まず同類項でまとめてから、降べきの順に整理する。 \begin{align} &3x^2-12xy+4+3x^2-2x+5\\ =&(3+3)x^2+(-12y-2)x+(4+5)\\ =&\boldsymbol{6x^2+(-12y-2)x+9} \end{align} これより、x^2 の係数は 6、x の係数は -12y-2、定数項は 9 である。
- まず同類項でまとめてから、降べきの順に整理する。 \begin{align} &2x^2+2y^2-3xy+4y^2+2xy-x^2\\ =&(2-1)x^2+(2-3)xy+(2+4)y^2\\ =&\boldsymbol{x^2-xy+6y^2} \end{align} これより、x^2 の係数は 1、x の係数は -y、定数項は 6y^2 である。