2次方程式の判別式
2次方程式$ax^2 + bx + c = 0$について,\FTEXT 数学Iでは
- $ D = b^2 − 4ac \gt 0$のとき,2つの異なる解をもつ.
- $ D = b^2 − 4ac = 0$のとき,重解をもつ.
- $ D = b^2 − 4ac \lt 0$のとき,解は存在しない.
と学んだが,解を複素数の範囲まで拡張して考えるならば,次のようにまとめられる.
2次方程式の判別式
2次方程式$ax^2 + bx + c = 0$の判別式$D = b^2 − 4ac$について
- $ D = b^2 − 4ac \gt 0$のとき,異なる2つの実数解をもつ.
- $ D = b^2 − 4ac = 0$のとき,重解(実数解) をもつ.
- $ D = b^2 − 4ac \lt 0$のとき,異なる2つの虚数解をもつ.
となる.
解の判別
次の2次方程式の解を判別せよ.
- $x^2 − 4x + 2a + 1 = 0 $
- $ x^2 + (a − 1)x − a + 3 = 0 $
判別式を$D$とすると
\begin{align} \dfrac{D}{4}=(-2)^2-(2a+1)=3-2a \end{align}- $ \dfrac{D}{4} \gt 0$,すなわち$a\lt\dfrac{3}{2}$のとき,異なる2つの実数解をもつ.
- $\dfrac{D}{4}=0$,すなわち$a=\dfrac{3}{2}$のとき,重解をもつ.
- $\dfrac{D}{4} \lt 0$,すなわち$a\gt\dfrac{3}{2}$のとき,異なる2つの虚数解をもつ.
判別式を$D$とすると
\begin{align} D&=(a-1)^2-4(-a+3)\\ &=a^2+2a-11 \end{align}$y = a^2 + 2a – 11$のグラフは右図のようであるから
- $ D \gt 0$,すなわち$a\lt-1-2\sqrt{3},-1+2\sqrt{3}\lt a$のとき,異なる2つの実数解をもつ.
- $ D = 0$,すなわち$a=-1\pm 2\sqrt{3}$のとき,重解をもつ.
- $D \lt 0$,すなわち$-1-2\sqrt{3}\lt a\lt-1+2\sqrt{3}$のとき,異なる2つの虚数解をもつ.