数学II 第2章 図形と方程式 — 数直線と座標平面上の点

この章では座標をもちいて直線や円の性質について学んでいく。まずは準備として、数直線や座標平面上の点について考えていく。

数直線上の点

数直線上の2点間の距離

まずは、数直線上の点に関する知識から確認していこう。

\FTEXT 数学Iでも学んだように、数直線上の2点間の距離は次のようになる.

§

定理1数直線上の2点間の距離

数直線上の2点間の距離

である。

数直線上の2点A(x1)、B(x2)について、x1<x2のときは左にA、右にBがあり距離はx2-x1となる。x2<x1のときは左にB、右にAがあり距離はx1-x2となる。

内分・外分とは何か

線分の分割を表すのに、内分と外分という2つの方法がある。

§

定義2内分

正の数とする。 線分上の点について

が成り立つとき、点は線分

内分(interior division)

するといい、 点のことを内分点という。

線分ABの上に点Pがある。AからPまでの部分とPからBまでの部分のそれぞれの上に、弧で結ばれた丸囲みのmと丸囲みのnが添えられている。
§

定義3外分

正の数とする。 線分の延長上の点について

が成り立つとき、点は線分

外分(exterior division)

するといい、 点のことを外分点という。

次の図のように、点

  1. のときは、線分の方向への延長上
  2. のときは、線分の方向への延長上

にある。

ただし、 のときは、 となる点が線分の延長上にないので、外分では とする。

「1) m > n のとき」として、直線上に左から点A、点B、点Qが順に並んでいる。AからQまでが丸囲みのm、BからQまでが丸囲みのnという比で示されている。 m < nのときとして、一直線上に左から順に点Q、点A、点Bが並んでいる。線分QAの上に比を表す丸囲みのm、線分QBの下に比を表す丸囲みのnが付けられている。

数直線上の内分点の座標

数直線上の2点に対して、線分 に内分する点の座標を求めてみよう。

だから

ここで、次の図より

右向きの数直線上に、左から点A(x_1)、点P(x)、点B(x_2)が並んでいる。AP間に丸囲みのm、PB間に丸囲みのnを示す弧が描かれ、上部に「1) x_1 < x_2 のとき」と表示されている。

1) のとき、 だから

2) のとき、 だから

1)、2)のいずれにせよ、

x_2 < x_1 のとき、数直線上に左から点B(x_2)、点P(x)、点A(x_1)が並んでいます。線分BPの上に比n、線分PAの上に比mが示されています。

となる。

§

定理4数直線上の内分点

数直線上の2点に対し、線分 に内分する点の座標

である。

数直線上に左から点x_1、x、x_2が並び、x_1からxの区間に丸囲みのm、xからx_2の区間に丸囲みのnが付されている。また、x_1とn、x_2とmを結ぶ交差する直線が描かれている。

数直線上の外分点の座標

暗記1数直線上の外分点

数直線上の内分点を参考に、 数直線上の2点に対し、線分 に外分する点の座標

であることを示せ。ただし、 とする。

解答を見る

だから

ここで、次の図より

「1) m > n のとき」と添えられ、右向きの数直線上に左から点A(x_1)、点B(x_2)、点Q(x)が並び、Qは線分ABの右外にある。AからQまでの上に丸囲みのm、BからQまでの上に丸囲みのnと比が示されている。

1) のとき、 だから

2) のとき、 だから

「2) m < n のとき」と添えられ、右向きの数直線上に左から点Q(x)、点A(x_1)、点B(x_2)が並び、Qは線分ABの左外にある。QからAまでの上に丸囲みのm、QからBまでの上に丸囲みのnと比が示されている。

1)、2)のいずれにせよ、

である。

上の例題は の場合でも同様の結論になるので、次のようにまとめられる。

§

定理5数直線上の外分点

数直線上の2点に対し、線分 に外分する点の座標

である。

座標平面上の点

座標平面上の2点間の距離

座標平面上の2点間の距離について考えよう。

次の図のように点をとると

なので、三平方の定理より

なので、 となる。

座標平面上に2点A(x_1, y_1)とB(x_2, y_2)がある。点Aから右へ、点Bから下へ伸ばした破線が交わる点をCとし、∠Cが直角である直角三角形ABCが描かれている。
§

定理6座標平面上の2点間の距離

座標平面上の2点間の距離は

である。

問題12点間の距離

2点が次の座標にあるとき、2点の間の距離を求めよ。

解答を見る

問題2中線定理の証明

において、辺の中点をとする。このとき

であることを、座標平面を用いて示せ。

解答を見る

線分の長さは座標軸のとり方によらないので、直線軸、の中点を原点にとり、 とおく。 点を座標平面上で とおいても一般性を失わない。 座標平面上の2点間の距離を考えて

同様に

よって、 が成り立つ。

この例題のように、座標を用いて幾何(図形) の証明問題を解くこともできる。 このようなアプローチの幾何学を 座標幾何学(coordinate geometry)という

座標平面上の内分点の座標

2点に対して、線分 に内分する点の座標を求めてみよう。

から軸に下ろした垂線の足を、それぞれとする。 より、 である。

次の図のようには線分 に内分する点なので

であり、座標の方も同様にして

である。

座標平面上に線分ABとそれを m 対 n に内分する点Pがあり、各点から座標軸に下ろした点線が引かれている。x軸上の座標 x1, x, x2 による線分の比も m 対 n と示されている。
§

定理7座標平面上の内分点

座標平面上の2点に対し、線分 に内分する点の座標

である。

特に、が中点のとき、 より、 である。

問題3座標平面上の内分点

以下の点について、それぞれ、線分 に内分する点、線分 に内分する点、 線分の中点の座標を求めよ。

解答を見る
  1. 線分ABを3対1に内分する点Pについて、x座標とy座標を求める際に、それぞれの座標の値と内分比の数をたすき掛けのように交差させて掛け合わせる関係が描かれている。

    の座標は

    の座標は

    の座標はなので

  2. 線分ABを3:1に内分する点Pのx座標とy座標を求めるため、点A, Bの座標と内分比の3, 1をたすき掛けに掛ける計算関係が、上下2本の数直線上に描かれている。

    の座標は

    の座標は

    の座標はなので

座標平面上の外分点の座標

暗記2座標平面上の外分点

座標平面上の内分点を参考に 座標平面上の2点に対し、線分 に外分する点の座標

であることを示せ。

解答を見る

から軸に下ろした垂線の足を、それぞれとする。 より、 である。

次の図のようには線分 に外分する点なので

であり、 座標の方も同様にして

である。

座標平面上に、右上がりの直線に沿って左下から順に A(x_1, y_1)、B(x_2, y_2)、Q(x, y) の3点があり、Qは線分ABの外、Bの向こう側にある。AQとBQの長さの比がm対nで、これがQが線分ABをm対nに外分するということである。各点からx軸に下ろした垂線の足をA'、B'、Q'とすると、その位置はそれぞれ x_1、x_2、x であり、x軸上でもA'Q'とB'Q'の比がm対nになっている。y軸側にも y_1、y_2、y の目盛りが破線で示されている。
解答を見る

は線分 に内分した点

は線分 に内分した 点

は線分 に内分した 点

と考えて、公式に当てはめればよい。

  1. 上下2段の図。上段は「Pのx座標」で、直線上に左からA、P、Bが並び、Aの上に(2)、Bの上に(3)、AからPまでの比が丸囲みの3、PからBまでの比が丸囲みの-1と示されている。そこから交差する矢印が引かれ、Aの側の比3とBの上の3を掛けた 3・3、Bの側の比-1とAの上の2を掛けた (-1)・2 が書かれている。下段は「Pのy座標」で、同じ並びでAの上が(5)、Bの上が(2)になり、交差する積は 3・2 と (-1)・5 である。つまり比と、反対側の点の座標を掛け合わせることを表している。

    の座標は

    の座標は

    の座標は

    なので

§

定理8座標平面上の外分点

座標平面上の2点に対し、線分 に外分する点の座標

である。

問題4座標平面上の外分点

以下の点について、それぞれ、線分 に外分する点 に外分する点 に外分する点の座標を求めよ。

解答を見る

から軸に下ろした垂線の足を、それぞれとする。 より、 である。

次の図のようには線分 に外分する点なので

であり、 座標の方も同様にして

である。

座標平面上に、右上がりの直線に沿って左下から順に A(x_1, y_1)、B(x_2, y_2)、Q(x, y) の3点があり、Qは線分ABの外、Bの向こう側にある。AQとBQの長さの比がm対nで、これがQが線分ABをm対nに外分するということである。各点からx軸に下ろした垂線の足をA'、B'、Q'とすると、その位置はそれぞれ x_1、x_2、x であり、x軸上でもA'Q'とB'Q'の比がm対nになっている。y軸側にも y_1、y_2、y の目盛りが破線で示されている。
解答を見る

は線分 に内分した点

は線分 に内分した 点

は線分 に内分した 点

と考えて、公式に当てはめればよい。

  1. 上下2段の図。上段は「Pのx座標」で、直線上に左からA、P、Bが並び、Aの上に(2)、Bの上に(3)、AからPまでの比が丸囲みの3、PからBまでの比が丸囲みの-1と示されている。そこから交差する矢印が引かれ、Aの側の比3とBの上の3を掛けた 3・3、Bの側の比-1とAの上の2を掛けた (-1)・2 が書かれている。下段は「Pのy座標」で、同じ並びでAの上が(5)、Bの上が(2)になり、交差する積は 3・2 と (-1)・5 である。つまり比と、反対側の点の座標を掛け合わせることを表している。

    の座標は

    の座標は

    の座標は

    なので

三角形の重心

どんな三角形でも、各頂点から引いた3本の中線は1点で交わる。 この点を三角形の重心(centroid, center of gravity)という。 図に示したように、重心は三角形の中線を に内分する。 これらは数学Aの図形の性質で学んだ事実である。

以下では、座標平面上のにある三角形の重心の座標を求めてみよう。

△ABCの各頂点から対辺の中点へ引いた3本の中線が1点Gで交わっている。頂点Aからの線分は、点Gによって2対1の比に分けられている。

暗記3平面図形と座標

座標平面上にがあり、の重心とする。

  1. 線分の中点をとする。の座標を求めなさい。
  2. が線分 に内分する点であることを用い、の座標を求めなさい。
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  1. の中点なので、
  1. の座標は

である。この 座標、 座標をそれぞれ計算して、 の座標になる。

§

定理9座標平面上の三角形の重心の座標

座標平面上の3点について、 の重心の座標は

である。

問題5三角形の重心

  1. に対し、の重心の座標を求めよ。
  2. の重心が原点であるとき、の値を求めよ。
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  1. とすると

  2. 重心の座標がなので

最終更新: 2026-08-20

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