座標平面上の2点間の距離
無題
座標平面上の2点$A(x_1,~y_1),B(x_2,~y_2)$間の距離$AB$について考えよう.
右図のように点$C$をとると
\[AC= | x_2 − x_1 | , BC= | y_2 − y_1 |\]
なので,三平方の定理より
\begin{align} {AB}^2&={AC}^2+{BC}^2\\ &=(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2 \end{align}なので,$AB=\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}$となる.
座標平面上の2点間の距離
座標平面上の2点$A(x_1,y_1),B(x_2,y_2)$間の距離は
\[AB=\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}\]
である.
2点間の距離
2点$A,~B$が次の座標にあるとき,2点$A,~B$の間の距離を求めよ.
- $ A(1, 3),B(5, 6)$
- $A( − 3, − 5),B(2, 3)$
- $A(6, − 1),B( − 2, 4)$
- $AB=\sqrt{(5-1)^2+(6-3)^2}=\boldsymbol{5}$
- $AB=\sqrt{\{2-(-3)\}^2+\{3-(-5)\}^2}$
$\qquad=\boldsymbol{\sqrt{89}}$ - $AB=\sqrt{(-2-6)^2+\{4-(-1)\}^2}$
$\qquad=\boldsymbol{\sqrt{89}}$
中線定理の証明
$\vartriangle ABC$において,辺$BC$の中点を$M$とする.このとき
\[\text{AB}^2 + \text{AC}^2 =2(\text{AM}^2 + \text{MB}^2)\]
であることを,座標平面を用いて示せ.
点$A,B,C,M$を右図のように座標平面上で$A(a_1,~a_2),B(-c,~0),C(c,~0),M(0,~0)$とおいても一般性を失わない. 座標平面状の2点間の距離を考えて
\begin{align} &\text{AB}^2+\text{AC}^2\\ =&\left(\sqrt{(a_1+c)^2+{a_2}^2}\right)^2\\ &+\left(\sqrt{(a_1-c)^2+{a_2}^2}\right)^2\\ =&{a_1}^2+2{a_1}c+c^2+{a_2}^2\\ &+{a_1}^2-2{a_1}c+c^2+{a_2}^2\\ =&2({a_1}^2+{a_2}^2+c^2) \end{align}同様に
\begin{align} &2(\text{AM}^2 + \text{MB}^2)\\ =&2\left\{\left(\sqrt{{a_1}^2+{a_2}^2}\right)^2+\left(\sqrt{c^2}\right)^2\right\}\\ =&2({a_1}^2+{a_2}^2+c^2) \end{align}よって,$\text{AB}^2+\text{AC}^2=2(\text{AM}^2 + \text{MB}^2)$が成り立つ.
この例題のように,座標を用いて幾何(図形) の証明問題を解くこともできる. このようなアプローチの幾何学を 座標幾何学(coordinate geometry)という