$y={\sin}bx$ のグラフ

(注)

$y=\sin bx$のグラフ

例として,関数$y=f(x)=\sin 3x$ のグラフについて考えてみよう.この関数は

$f(0)=\sin 0 =0,~f\left(\dfrac{2}{3}\pi\right)=\sin 2\pi =0,$
$~f\left(\dfrac{4}{3}\pi\right)=\sin 4\pi =0,~f(2\pi)=\sin 6\pi =0$

となり,結局,$x$が$0$から$2\pi$まで増加する間に,$y$は3度同じ値を繰り返すことが分かる.

$y=\sin{bx}$ のグラフの図その1

$y=\sin{bx}$ のグラフの図その1

こうして,$y=\sin x$のグラフを,$y$軸に対して$x$軸方向に$\dfrac{1}{3}$倍したグラフが, 関数$y = \sin3x$のグラフであると分かる.

$y=\sin bx$のグラフ

$y=\sin bx$のグラフは,$y=\sin x$のグラフを$x$軸方向に$b$倍したものであり

周期は$\dfrac{2\pi}{|b|}$,振幅は$1$である.

三角関数のグラフ〜その1〜

以下の関数のグラフを書け.また,周期と振幅を求めよ.

  1. $y=\sin\left(x+\dfrac{1}{3}\pi\right)$
  2. $y=2\sin\left(x-\dfrac{1}{2}\pi\right) $
  3. $y=\sin 2x$
  4. $y=\sin \dfrac{x}{3}$

  1. $y=\sin\left\{x- \left(-\dfrac{1}{3}\pi\right)\right\}$なので,$y=\sin x$のグラフを$x$軸方向に$-\dfrac{1}{3}\pi$平行移動したグラフになる.

    周期は$2\pi$,振幅は$1$である.

    ←$y = \sin x$と同じ

    三角関数のグラフ〜その1〜の解答の図その1
  2. $y=2\sin x$のグラフを$x$軸方向に$\dfrac{1}{2}\pi$平行移動したグラフになる.

    周期は$2\pi$,振幅は$2$である.

    ←$y = 2\sin x$と同じ

    三角関数のグラフ〜その1〜の解答の図その2
  3. $y=\sin 2x$は,$y=\sin x$の周期を$\dfrac{1}{2}$にしたグラフになる.

    周期は$2\pi\div 2 =\boldsymbol{\pi}$,振幅は$1$である.

    三角関数のグラフ〜その1〜の解答の図その3
  4. $y=\sin \dfrac{1}{3}x$は,$y=\sin x$の周期を$3$倍したグラフになる.

    ←$\dfrac{1}{\frac{1}{3}}=3$倍

    周期は$2\pi\times 3 =\boldsymbol{6\pi}$,振幅は$1$である.

    三角関数のグラフ〜その1〜の解答の図その4