$y={\tan}x$ のグラフ

$y=\tan x$のグラフ

関数$y = \tan x$について,$-\dfrac{\pi}{2} \leqq x \leqq \dfrac{\pi}{2}$の範囲で $x$と$y$の関係を表にすると,以下のようになる.$ x$の値は$\dfrac{1}{6}\pi$刻みでとってある.

$x$$\cdots$$-\dfrac{1}{2}\pi$$-\dfrac{1}{3}\pi$$-\dfrac{1}{6}\pi$$ \ 0 \ $$\dfrac{1}{6}\pi$$\dfrac{1}{3}\pi$$\dfrac{1}{2}\pi$$\cdots$
$\tan{x}$$\cdots$$-\sqrt{3}$$-\dfrac{\sqrt{3}}{3}$$0$$\dfrac{\sqrt{3}}{3}$$\sqrt{3}$$\cdots$

$y=\tan{x}$ のグラフの図その1

$y=\tan{x}$ のグラフの図その1

$y=\tan{x}$ のグラフの図その2

$y=\tan{x}$ のグラフの図その2

これをグラフで表し,曲線でつなぐと前の図のようになる。

たとえば,単位円の半径は$1$なので,$\text{A}'$の$y$座標は$\tan \dfrac{1}{3} \pi$となり, これは,$\text{A}$の$y$座標と一致する.

さらに,$x$の値が$\pi$増えるごとに,$\tan$の値は同じ値を取ったので,$ x$を任意の実数を定義域としてグラフを書くと,上の図のようになる.

$y=\tan{x}$ のグラフの図その3

$y=\tan{x}$ のグラフの図その3

ここで,$x=\dfrac{\pi}{2}$の近くでは$y = \tan x$のグラフがどうなっているか考えてみよう. 次の図は,$x=\dfrac{\pi}{2}$の付近のグラフを拡大したものである.

  • $x$が$0$から$\dfrac{\pi}{2}$に向かって大きくなるにつれ,$y$座標は無限大へ近づき,グラフは直線$x=\dfrac{\pi}{2}$に限りなく近づく.
  • $x$が$\pi$から$\dfrac{\pi}{2}$に向かって小さくなるにつれ,$y$座標は負の無限大へ近づき,グラフは直線$x=\dfrac{\pi}{2}$に限りなく近づく.
このように,曲線$C$がある直線$l$に限りなく近づくとき, 直線$l$を曲線$C$の漸近線(asymptotic line) という.

$y=\tan x$のグラフの特徴

周期が$\pi$の曲線である.

$x=\dfrac{\pi}{2} +n\pi$($n$は整数)が漸近線になる.