数学での平均の考え方
「平均」とは「平たいらに均ならす」ということであるが,数学では次のように定義する.
平均の定義
2つの数$a_1,a_2$において
- $a_1$ と $a_2$ を使った計算で求められるものであり
- 必ず $a_1$ と $a_2$ の間の数として求められるもの
を $a_1,a_2$ の平均(mean)という.
たとえば, $a1,a2$ を $0\leqq a_1\leqq{a_2}$ を満たす数として,その相加平均$\dfrac{a_1+a_2}{2}$ を考えると, 不等式の性質より
\begin{align} a_1+a_1\leqq a_1+a_2~~,~~~a_1+a_2\leqq a_2+a_2 \end{align}が成り立つので
\begin{align} &a_1+a_1\leqq a_1+a_2\leqq a_2+a_2\\ \Leftrightarrow~&\dfrac{a_1+a_1}{2}\leqq\dfrac{a_1+a_2}{2}\leqq\dfrac{a_2+a_2}{2}\\ \Leftrightarrow~&a_1\leqq\dfrac{a_1+a_2}{2}\leqq a_2 \end{align}つまり, $a1$ と $a2$ の相加平均 $\dfrac{a_1+a_2}{2}$ は,それら2つの数の間にあることが示され, 数学で使う平均であることがわかる.
3つ以上の数についての平均は
- それら3つ以上の数を使った計算で求められるものであり
- 必ずそれらのうちの最も大きいものと最も小さいものの間の数として求められるもの
として考える.