有理数と少数

有理数は筆算により 小数 (decimal number) になおすことができる。

有限小数と無限小数

有限小数と無限小数

たとえば、右図のような筆算を行うと

$\dfrac{5}{4}=1.25$ のように、割りきれて 有限小数 (finite decimal) になるもの
$\dfrac{7}{22}=0.3181818\cdots$ のように、割り切れず 無限小数 (infinite decimal) になるもの
がある。無限小数の中でも、上の $\dfrac{7}{22}$ の $1818\cdots$ のように、同じ数の並びが繰り返し現れるものを、特に 循環小数 (circulating decimal) という。

循環小数は、循環する部分がわかるように、記号「$\cdot$」(ドット)を使う。たとえば、$\dfrac{7}{22}$ は $\dfrac{7}{22}=0.3181818\cdots=0.3\dot{1}\dot{8}$ と表す。

有理数と循環小数

分数は小数で、小数は分数で表せ。

  1. $\dfrac{9}{16}$
  2. $\dfrac{5}{37}$
  3. $0.625$
  4. $0.\dot{4}2\dot{9}$

  1. (割り算を実行すればよい) $\boldsymbol{0.5625}$
  2. (割り算を実行すればよい) $\boldsymbol{0.\dot{1}3\dot{5}}$
  3. $0.625$ を分数で表すと $\dfrac{625}{1000}$。約分して $\boldsymbol{\dfrac{5}{8}}$ となる。
  4. まず \[x=0.429429429\cdots\tag{1}\label{yuurisuu1}\] とおく。循環の周期をそろえるために、これを1000倍すると \[1000x=429.429429\cdots\tag{2}\label{yuurisuu2}\] となる。$\eqref{yuurisuu2}-\eqref{yuurisuu1}$より \[\begin{array}{rrlrl}&1000x&=&429&.429429\cdots\\-)&x&=&0&.429429\cdots\\\hline&999x&=&429\end{array}\] よって、$x=\dfrac{429}{999}=\boldsymbol{\dfrac{143}{333}}$となる。