整数の基本性質の練習問題(全9問・解答つき)

数学A「整数の基本性質」(整数の性質)の練習問題を9問まとめました。解答は各問のすぐ下に折りたたんであります。そのまま印刷すれば、解答の見えない問題プリントになります。

印刷すると、開いている解答だけが一緒に刷られます。印刷設定の「ヘッダーとフッター」を外すと、日付やURLが入らずきれいに刷れます

問題1倍数の和と積

  1. 整数 の倍数の和は の倍数であることを示せ。
  2. 整数 の倍数の積は の倍数であることを示せ。
解答を見る

整数 の倍数は、適当な整数 を用いて、 と表すことができる。

このとき、倍数の和は

であり、 は整数であるから、 の倍数である。

また、倍数の積は

であり、 は整数であるから、 の倍数である。

問題2最大公約数と最小公倍数

次の各組の多項式の最大公約数と最小公倍数を求めよ。 ただし、答えの式は展開しなくてもよい。

解答を見る
  1. なので、最大公約数は 、最小公倍数は である。
  2. なので、最大公約数は 、最小公倍数は である。
  3. なので、最大公約数は 、最小公倍数は である。
  4. なので、最大公約数は 、最小公倍数は である。

問題3ユークリッドの互除法の利用

1073と1517の最大公約数を、ユークリッドの互除法を使って求めよ。

解答を見る

大きいほうを小さいほうで割ることをくり返すと

となる。

よって、1073と1517の最大公約数は である。

問題4素因数分解

次の数を素因数分解せよ。

解答を見る
  1. 小さい素数から順に割っていくと
  2. 同様にして
  3. 同様にして

上の例題から経験的に次のことがわかる。

問題51次不定方程式の整数解

次の方程式の整数解をすべて求めよ。

解答を見る
  1. を満たすので、整数解の1つである。もとの方程式から辺々引くと

    となり、5と3は互いに素であるから、 の整数解より と表せる。

    よって、求める整数解は は整数)である。

  2. を満たすので、整数解の1つである。もとの方程式から辺々引くと

    となり、7と11は互いに素であるから、 の整数解より と表せる。

    よって、求める整数解は は整数)である。

覚えておきたい事項(4問)

暗記1ユークリッドの互除法

ユークリッドの互除法を証明せよ。

解答を見る

で割った商を とすると

である。

の公約数を とすると、 の倍数であるから、倍数の和と積より、その差 の倍数である。よって、 の公約数でもある。

逆に、 の公約数を とすると、 の倍数であるから、その和 の倍数である。よって、 の公約数でもある。

すなわち、 の公約数と、 の公約数はすべて一致する。したがって、そのうち最大のものも等しく

が成り立つ。

例として1071と1029の最大公約数を求めてみよう。

1071を1029で割ると、商は1余りは42、すなわち

となるので、1071と1029の最大公約数は、1029と42の最大公約数と等しい。 ここで得られた、1029と42に関して、再び割り算を行うと

となるので、1029と42の最大公約数は、42と21の最大公約数と等しい。同様にして

となるので、42と21の最大公約数は21であることがわかる。すなわち、1071と1029の最大公約数は21である。

暗記2素数の性質

素数の性質を証明せよ。

解答を見る

の最大公約数は の約数であるから、 または である。

もし、最大公約数が ならば、 で割り切れる。

もし、最大公約数が ならば、互いに素な数の性質より、 で割り切れる。

よって、 のうち、少なくとも1つは で割り切れる。

暗記3素数が無数にあることの証明

素数を小さい方から並べると

である。

  1. が素数であることを確認せよ。
  2. 素数が無数にあることを示せ。
解答を見る
  1. それぞれ計算すると

    であり、どれも1とその数自体以外に正の約数をもたないので、素数である。

  2. 素数が有限個 しかないとする。ここで

    とおくと、 はどの で割っても1余るので、どの でも割り切れない。

    よって、 自身が素数であるか、または 以外の素因数をもつことになり、いずれにしても素数が 個しかないことに反する。

    したがって、素数は無数にある。

暗記4 の整数解

方程式 を満たす整数解を求めよ。

解答を見る

を満たす整数解として、 がある。つまり

より

2と3は互いに素であるから、 の整数解より のすべての整数解は

と表せる。

よって、 のすべての整数解は

となる。