数学A 第3章 図形の性質 — 平面図形
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角の2等分線
内分と外分
§
定義1内分
正の数 m,n とする。線分 AB 上の点 P について
AP:PB=m:n
が成り立つとき、点 P は線分 AB を m:n に
内分(interior division)
するといい、 点 P のことを内分点という。
§
定義2外分
正の数 m,n とする。線分ABの延長上の点 Q について
AQ:QB=m : n
が成り立つとき、点 Q は線分 AB を m:n に
外分(exterior division)
するといい、点 Q のことを外分点という。
下図のように、点 Q は
m> n のときは、線分 AB の B の方向への延長上
m< n のときは、線分 AB の A の方向への延長上
にある。
問題1内分と外分
次の線分 AB において、次の点を図示せよ。
AB を : 1:4 に内分する点 P
AB を : 3:2 に外分する点 Q
AB を : 3:2 に内分する点 R
AB を : 1:2 に外分する点 S
解答を見る
角の2等分線の定理(幾何)
角の2等分線の定理
§
定理3角の2等分線の定理
△ABC において、 ∠A の2等分線と辺 BC との交点を D とするとき
AB:AC=BD:DC
が成り立つ。
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問題2角の2等分線の定理
次の図の △ABC において、点 D は ∠A の二等分線と辺 BC との交点である。このとき、線分 BD の長さを求めよ。
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BD=x とおくと、角の二等分線の定理より、
AB:AC=BD:DC 15:12=x:(18-x) 5:4=x:(18-x) 4x=5(18-x) 9x=90 x=10 ∴BD=10
§
定理4三角形の外角の二等分線と比
△ABC において、 ∠A の外角の二等分線と辺 BC の延長線との交点を D とするとき
AB:AC=BD:DC
が成り立つ。
問題3三角形の外角の二等分線と比
次の図の △ABC において、点Dは ∠A の外角の二等分線と半直線 BC との交点である。このとき、線分 CD の長さを求めよ。
解答を見る
CD=x とおくと、外角の二等分線の定理より、
AB:AC=BD:DC 7:5=(6+x):x 7x=5(6+x) 2x=30 x=15 ∴CD=15
重心
重心とは何か
中線について
三角形の頂点と、その向かい合う辺の中点を結ぶ線分を中線 という。
重心の定理
§
定理6重心
どんな三角形でも、各頂点から引いた3本の中線は1点で交わる。
つまり、どんな三角形でも重心は1つである。
図に示したように、重心は三角形の中線を 2:1 に内分する。
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問題4重心
図において、次の線分の長さを求めよ。
ただし、点Gは △ABC の重心とする。
CD
DG
BG
EG
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CD=BD=7
DG=(1/2)AG=1/2×6=3
BG=(2/3)BE=2/3×12=8
EG=(1/3)EB=1/3×12=4
内心
内心とは何か
内心の定理
§
定理8内心
どんな三角形でも、3つの角の二等分線は1点で交わる。
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証明
角の二等分線上の点は、その角をつくる2辺から等距離にある。逆に、角をつくる2辺から等距離にある点は、その角の二等分線上にある。いま、 ∠B の二等分線と ∠C の二等分線の交点を I とすると、 I は辺 AB と辺 BC から等距離にあり、また辺 BC と辺 CA からも等距離にある。よって、 I は3辺すべてから等距離にあり、辺 AB と辺 CA から等距離であることから、 I は ∠A の二等分線上にもある。
点 I から辺 BC,CA,AB に下ろした垂線の足を、それぞれ D,E,F とすると、次のことがいえる。
ID⊥BC,IE⊥CA,IF⊥AB
ID=IE=IF
よって、この点 I を中心とする半径 ID の円は、 △ABC の3辺に接する。
この円を △ABC の内接円 といい、点 I を △ABC の内心 という。
∎
問題5内心
次の図において、次の角の大きさを求めよ。ただし、点 I は △ABC の内心とする。
∠ABI
∠BIC
解答を見る
△ABC において、
2∠ABI+30°×2+80°=180° より、
∠ABI=20°
△IBC において、
20°+30°+∠BIC=180° より、
∠BIC=130°
問題6内接円の半径と三角形の面積
次の図のような △ABC があり、面積は 12√15 である。この三角形の内接円の半径を求めよ。
解答を見る
△OAB+△OBC+△OCA=△ABC であることに着目する。
内接円の半径を r とすると、
1/2×12×r+1/2×16×r +1/2×8×r=12√15
r=2√15/3
外心
外心とは何か
外心の定理
§
定理10外心
どんな三角形でも、3辺の垂直二等分線は1点で交わる。
証明を見る
証明
△ABC において、3辺の垂直二等分線が交わる点を O とすると、上の証明により、点 O は △ABC の3つの頂点から等距離にある。よって、この点 O を中心とする半径 OA の円は、 △ABC の3つの頂点を通る。
この円を、 △ABC の外接円 といい、点 O を △ABC の外心 という。
∎
問題7外心
次の図において、次の角の大きさを求めよ。ただし、点 O は△ABC の外心とする。
∠ABO
∠BOC
解答を見る
△OAB,△OBC,△OCA は二等辺三角形である。
∠OAC=∠OCA=20° より、
∠ABO=∠BAO=80°-20°=60°
△ABC において、
20°+80°+60°+∠OBC+∠OCB =180°
よって、
∠OBC+∠OCB=20° だから、 △OBC において、
∠BOC=180°-20°=160°
垂心
垂心とは何か
§
定義11垂心
三角形の各頂点から、その向かい合う辺(またはその延長)に下ろした3本の垂線の交点を垂心という。
垂心の定理
§
定理12垂心
どんな三角形でも、各頂点から、その向かい合う辺(またはその延長)に下ろした3本の垂線は1点で交わる。
証明を見る
オイラー線
§
定理13オイラー線
どんな三角形でも、重心 G 、垂心 H 、外心 O は一直線上にある。この直線をオイラー線という。
チェバの定理
チェバの定理
§
定理14チェバの定理
△ABC の内部に点 O がある。頂点 A,B,C と O を結ぶ直線が向かい合う辺と、それぞれ P,Q,R で交わるとき
BP/PC・CQ/QA・AR/RB=1
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問題8チェバの定理
∠A=90°,AB=3,AC=4 の △ABC がある。点 A から辺 BC に垂線を引き交点を P とする。また、 ∠B の二等分線と線分 AP 、辺 CA との交点をそれぞれ Q,R とし、直線 CQ と辺 AB との交点を S とする。このとき、 AS:SB を求めよ。
解答を見る
BC=√(3²+4²)=5
また、 △ABC∽△PBA より、 BP=9/5 、
△ABC∽△PAC より、 PC=16/5
よって、 BP:PC=9:16 となる。
一方、 CR:RA=BC:BA=5:3 である。
チェバの定理より、
BP/PC・CR/RA・AS/SB=1 9/16・5/3・AS/SB=1 AS/SB=16/15 AS:SB=16:15
メネラウスの定理
メネラウスの定理
§
定理15メネラウスの定理
△ABC の辺 BC,CA,AB またはその延長が、三角形の頂点を通らない直線 l と、それぞれ点 P,Q,R で交わるとき
BP/PC・CQ/QA・AR/RB=1
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問題9メネラウスの定理
△ABC において、辺 AC を 3:1 の比に内分する点を E 、辺 AB を 1:2 の比に内分する点を F とし、 BE と CF の交点を P 、 AP と BC の交点を D とする。このとき、次のものを求めよ。
BD:DC
AP:PD
CP:PF
△ABP:△ABC
解答を見る
チェバの定理より、
BD/DC・CE/EA・AF/FB=1,BD/DC・1/3・1/2=1
よって、
BD:DC=6:1
△ADC と直線 BE にメネラウスの定理を用いると、
DB/BC・CE/EA・AP/PD=1,6/7・1/3・AP/PD=1
よって、
AP:PD=7:2
△ACF と直線 BE にメネラウスの定理を用いると、
CP/PF・FB/BA・AE/EC=1,CP/PF・2/3・3/1=1
よって、
CP:PF=1:2
AP:PD=7:2 より、 △ABP=(7/9)△ABD
BD:DC=6:1 より、 △ABD=(6/7)△ABC
よって、 △ABP=7/9×(6/7)△ABC=(2/3)△ABC
ゆえに、 △ABP:△ABC=2:3
円と三角形
円周角の定理
§
定理16円周角の定理
1つの弧に対する円周角の大きさは一定であり、その弧に対する中心角の大きさの半分である。
§
定理17円周角の定理の逆
4点 A,B,P,Q について、点 P,Q が直線 AB に関して同じ側にあって
∠APB=∠AQB
ならば、4点 A,B,P,Q は1つの円周上にある。
問題11円周角の定理の逆
次の図で、 ∠x の大きさを求めよ。
解答を見る
∠ABD=∠ACD=30° より、
4点 A,B,C,D は同一円周上にある。
∠CBD=∠CAD=40° より、
△BCD において、
∠x=180°-(40°+81°+30°)=29°
∠CAD=180°-(118°+30°)=32°
∠CAD=∠CBD より、
4点 A,B,C,D は同一円周上にある。
∠x=∠ACD=30°
∠CAD=42°-27°=15°
∠CAD=∠CBD より、
4点 A,B,C,D は同一円周上にある。
∠x=∠ABD =180°-(98°+27°+15°) =40°
円に内接する四角形の定理
§
定理18円に内接する四角形の定理
円に内接する四角形について、次の2つが成り立つ。
対角の和は 180° である。
内角は、その対角の外角に等しい。
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問題12円に内接する四角形の定理
次の図で、 ∠x,∠y の大きさを求めよ。
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∠x=180°-110°=70°,∠y=120°
∠BAD=180°-100°=80° より、
∠x=180°-(80°+55°)=45°
∠x=78°×2=156°
∠CAD=86°-52°=34° より、
∠x=180°-34°×2=112°
△ABC は AB=AC の二等辺三角形だから、
∠ABC=(180°-50°)×1/2=65°
∠x=180°-65°=115°
△OCD は OC=OD の二等辺三角形だから、
∠COD=180°-38°×2=104°
∠x=104°×1/2=52°
∠BCD=180°-112°=68° より、 △BCD において、
∠y=180°-(52°+68°+38°)=22°
円と直線
円と直線の位置関係
円と直線の共有点の個数
2個
1個
0個
円と直線の位置関係
円と接線
円の接線は、接点を通る半径と垂直である。
逆に、円周上の点を通り、その点と中心を結ぶ半径に垂直な直線は、その円の接線である。
接弦定理
§
定理19接弦定理
円の接線とその接点を通る弦の作る角は、その内部にある弧に対する円周角に等しい。
問題13接弦定理
次の図で、 AT は円の接線であり、 A はその接点である。 ∠x の大きさを求めよ。
解答を見る
弦 AB と接線 AT の作る角 ∠x は、その内部にある弧 AB に対する円周角 ∠ACB に等しいので、
∠x=65°
方べきの定理
§
定理20方べきの定理
方べきの定理には、主に次の2つがある。
1つの円における2つの弦 AB,CD の交点、またはそれらの延長の交点を P とすると、
PA・PB=PC・PD
が成り立つ。
円の外部の点 P から円に引いた接線の接点を T とする。 P を通ってこの円と2点 A,B で交わる直線を引くと、
PA・PB=PT²
が成り立つ。
問題14方べきの定理
次の図において、 x の値を求めよ。ただし、Tは円の接点とする。
解答を見る
4・4=8x 、 x=2
(x+6)・x=5・8,x²+6x-40=0
x>0 より、 x=4
6・10=x²
x>0 より、 x=2√15
円と円
2円の位置関係
2円の位置関係は、2円の半径と中心間の距離で決まり、以下の5つの状態がある。
問題152円の関係
円 C1 は A を中心とした半径 2 の円、円 C2 は B を中心とした半径 5 の円とする。
AB=10 のとき、円 C1 と C2 はどんな位置関係にあるか。また、 AB=6 のとき、 AB=2 のときはどうか。
C1 と C2 が外接するとき線分 AB の長さを求めよ。また、内接するときはどうか。
C1 が C2 に含まれるための、線分 AB の長さの条件を求めよ。
解答を見る
AB=10 のときは共有点がない
AB=6 のときは2点で交わる
AB=2 のときは円 C1 が円 C2 に含まれている
外接のときは AB=7 、内接のときは AB=3 。
線分 AB の長さが、内接するときより短ければよいので、 (0<)AB<3 。
2円と共通接線
2円の共通接線の本数は、2円の位置関係によって異なる。
問題162円と共通接線
次の図で、直線 AB は円 O 、 O' の共通接線で、 A 、 B はその接点である。このとき、点 O' から直線 OA に垂線 O'A' を引き、 △OO'A' を考えることにより、線分 AB の長さを求めよ。
解答を見る
√(13²-(10-5)²)=12
√(15²-(8+4)²)=9
最終更新: 2026-08-20
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