微分係数と導関数の練習問題(全11問・解答つき)
数学II「微分係数と導関数」(微分法)の練習問題を11問まとめました。解答は各問のすぐ下に折りたたんであります。そのまま印刷すれば、解答の見えない問題プリントになります。
印刷すると、開いている解答だけが一緒に刷られます
問題1定義域から微分係数を求める~その1~
f(x)=x²、 g(x)=x³ とするとき、次の値を求めよ。
- f'(3)
- g'(-2)
解答を見る
微分係数 f'(3) の定義より
(f(x)-f(3))/(x-3) f'(3)=limx→3(f(x)-f(3))/(x-3) =(x²-3²)/(x-3) =(x²-9)/(x-3) =(x-3)(x+3)/(x-3) =x+3 定義よりx≠3なので, x-3で約分した →6 (x→3)
よって、 f'(3)=6。
【別解】
(f(3+h)-f(3))/h f'(3)=limh→0(f(3+h)-f(3))/h =((3+h)²-3²)/h =(h²+6h)/h =h+6 定義よりh≠0なので, hで約分した →6 (h→0)
よって、 f'(3)=6。
微分係数 g'(-2) の定義より
(g(x)-g(-2))/(x-(-2)) g'(-2)=limx→-2(g(x)-g(-2))/(x-(-2)) =(x³-(-2)³)/(x+2) =(x+2)(x²-2x+4)/(x+2) a³-b³ =(a-b)(a²+ab+b²)を使った =x²-2x+4 定義よりx≠-2なので, x+2で約分した →12 (x→-2)
よって、 g'(-2)=12。
【別解】
g(-2+h)-g(-2) =(-2+h)³-(-2)³ =12h-6h²+h²
より
(g(-2+h)-g(-2))/h=12-6h+h →12 (h→0)
定義より h≠0 なので、h で約分した
よって、 g'(-2)=12。
問題2定義域から微分係数を求める~その2~
f(x)=2x²-4x+3、 g(x)=x³+2x²+1 とするとき、次の値を求めよ。
- f'(3)
- g'(-2)
解答を見る
微分係数 f'(3) の定義より
(f(x)-f(3))/(x-3) f'(3)=limx→3(f(x)-f(3))/(x-3) =(2x²-4x+3-(2・3²-4・3+3))/(x-3) =(2(x²-3²)-4(x-3))/(x-3) =(2(x-3)(x+3)-4(x-3))/(x-3) =2x+2 定義よりx≠3なので, x-3で約分した →8 (x→3)
よって、 f'(3)=8。
【別解】
(f(3+h)-f(3))/h f'(3)=limh→0(f(3+h)-f(3))/h ={2(3+h)²-4(3+h)+3 -(2・3²-4・3+3)}÷h =(8h+2h²)/h =8+2h 定義よりh≠0なので, hで約分した →8 (h→0)
よって、 f'(3)=8。
微分係数 g'(-2) の定義より
(g(x)-g(-2))/(x-(-2)) g'(-2)=limx→-2(g(x)-g(-2))/(x-(-2)) =[x³+2x²+1 -{(-2)³+2・(-2)²+1}] ÷(x+2) =((x³+2³)+2(x²-2²))/(x+2) ={(x+2)(x²-2x+4) +2(x+2)(x-2)}÷(x+2) =x² 定義よりx≠-2なので, x+2で約分した →4 (x→-2)
よって、 g'(-2)=4。
【別解】
g(-2+h)-g(-2) =(-2+h)³+2(-2+h)²+1 -{(-2)³+2・(-2)²+1} =4h-4h²+h³
より
(g(-2+h)-g(-2))/h=4-4h+h² →4 (h→0)
定義より h≠0 なので、h で約分した
よって、 g'(-2)=4。
問題3x=a での微分係数を求める
f(x)=x² とし、次の問いに答えよ。
- f'(a) を求めよ。
- 1の結果に a=3、-2 を代入することにより、f'(3)、 f'(-2) を求めよ。
解答を見る
- 微分係数 f'(a) の定義より
(f(a+h)-f(a))/h =((a+h)²-a²)/h =(a²+2ah+h²-a²)/h =2a+h →2a (h→0)
よって、 f'(a)=2a。
- 1の a に a=3 を代入することにより
f'(3)=6
また、 a=-2 を代入することにより
f'(-2)=-4
となる。
上の例題2の結果は、定義式から微分係数を求める~その1~ の1と2の答えと確かに一致する。
このように、同じ関数の微分係数は、いちいち定義式に戻り計算しなくても
「 x=a における微分係数 f'(a) を求めておいて、a に必要な値を代入する」
ことによって求められる。いいかたを変えれば、a を変数とみれば f'(a) は a の関数になっているということである。変数であることをわかりやすくするため、a を x におきかえた f'(x) を以下では使うことにする。
問題4導関数を求める
次の関数の導関数 f'(x) を求めよ。
- f(x)=x
- f(x)=x²
- f(x)=x³
- f(x)=2x³-x²
解答を見る
- 導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h=((x+h)-x)/h =1 →1 (h→0)
よって、 f'(x)=1 となる。
- 導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h=((x+h)²-x²)/h =(2xh+h²)/h =2x+h →2x (h→0)
よって、 f'(x)=2x となる。
- 導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h=((x+h)³-x³)/h =(3x²h+3xh²+h³)/h =3x²+3xh+h² →3x² (h→0)
よって、 f'(x)=3x² となる。
- 導関数 f'(x) の定義より
(f(x+h)-f(x))/h =(2(x+h)³-(x+h)²-(2x³-x²))/h =(2(3x²h+3xh²+h³)-(2xh+h²))/h =((6x²-2x)h+(3x-1)h²+h³)/h =6x²-2x+(3x-1)h+h² →6x²-2x (h→0)
よって、 f'(x)=6x²-2x となる。
問題5x^n の導関数
f(x)=x^n のとき、 f'(x)=nx^n-1 であることを証明せよ。ただし、n は自然数とする。
※FTEXT 数学Aで学んだ『2項定理』を使う。
解答を見る
2項定理より
f(x+h)=(x+h)^n =nC0x^n+nC1x^n-1h+ nC2x^n-1h²+…+nCnh^n
であるから
(f(x+h)-f(x))/h ={nC0x^n+nC1x^n-1h+nC2x^n-1h² +…+nCnh^n-x^n}÷h =nC1x^n-1+nC2x^n-1h+…+nCnh^n-1 nC0=1であるからnC0x^n=x^n なので-x^nと打ち消しあった →nC1x^n-1 (h→0) =nx^n-1
つまり、 f'(x)=nx^n-1 である。
また、 f(x)=1 の導関数は
(f(x+h)-f(x))/h=(1-1)/h=0→0 (h→0)
となり、 x⁰=1 であるから次のようにまとめることができる。
問題6関数を微分する
次の関数を微分せよ。
- y=2x²-5x-3
- y=2/3x³+1/2x-1/3
- y=(x³+1)(x²+5)
- y=(5x-2)⁴
解答を見る
- 微分すると
y'=(2x²-5x-3)' =(2x²)'-(5x)'-(3)' =2(x²)'-5(x)'-(3)' =2・2x-5-0 =4x-5
- 微分すると
y'=(2/3x³+1/2x-1/3)' =(2/3x³)'+(1/2x)'-(1/3)' =2/3(x³)'+1/2(x)'-(1/3)' =2/3・3x²+1/2-0 =2x²+1/2
- 微分すると
y'={(x³+1)(x²+5)}' =(x³+1)'(x²+5) +(x³+1)(x²+5)' =3x²(x²+5)+(x³+1)2x =5x⁴+15x²+2x
- 微分すると
y'={(5x-2)⁴}' =5×4(5x-2)³ =20(5x-2)³
問題7曲線上の点が与えられた場合の接線の求め方
次の曲線において、与えられた x 座標での曲線上の点における接線の方程式を求めよ。また、その点での法線の方程式も求めよ。
- y=x³-x、 x=2
- y=-2x³+x²、 x=-1
- y=x⁴+2x³、 x=-2
- y=-x⁵、 x=1
解答を見る
- まず、 f(x)=x³-x とおくと
f(2)=2³-2=6
であるから曲線上の点の座標は (2, 6) とわかる。また、 f'(x)=3x²-1 より
f'(2)=3・2²-1=11
以上より、求める接線の方程式は
y=11(x-2)+6 ⇔ y=11x-16
法線の方程式は
y=-1/11(x-2)+6 ⇔ y=-1/11x+68/11
- まず、 f(x)=-2x³+x² とおくと
f(-1)=-2(-1)³+(-1)²=3
であるから曲線上の点の座標は (-1, 3) とわかる。また、 f'(x)=-6x²+2x より
f'(-1)=-6(-1)²+2(-1)=-8
以上より、求める接線の方程式は
y=-8(x+1)+3 ⇔ y=-8x-5
法線の方程式は
y=1/8(x+1)+3 ⇔ y=1/8x+25/8
- まず、 f(x)=-x⁴+2x³ とおくと
f(-2)=-(-2)⁴+2(-2)³=0
であるから曲線上の点の座標は (-2, 0) とわかる。また、 f'(x)=4x³+6x² より
f'(-2)=4(-2)³+6(-2)²=-8
以上より、求める接線の方程式は
y=-8(x+2)+0 ⇔ y=-8x-16
法線の方程式は
y=1/8(x+2)+0 ⇔ y=1/8x+1/4
- まず、 f(x)=-x⁵ とおくと
f(1)=-1⁵=-1
であるから曲線上の点の座標は (1, -1) とわかる。また、 f'(x)=-5x⁴ より
f'(1)=-5・1⁴=-5
以上より、求める接線の方程式は
y=-5(x-1)-1 ⇔ y=-5x+4
法線の方程式は
y=1/5(x-1)-1 ⇔ y=1/5x-6/5
問題8接線の傾きが与えられた場合の接線の求め方
次の曲線の接線のうち、与えられた傾きとなる接線の方程式を求めよ。
- y=x²-3x+2、傾き 3
- y=2x²-x+5、傾き 7
- y=x³+3x-2、傾き 6
- y=x³-6x、傾き 6
解答を見る
まず、 f(x)=x²-3x+2 とおくと、 f'(x)=2x-3。傾きが 3 より
2x-3=3 ⇔ x=3
また、 f(3)=3²-3・3+2=2 より、接点の座標は (3, 2)。
よって、求める接線の方程式は
y=3(x-3)+2 ⇔ y=3x-7
まず、 f(x)=2x²-x+5 とおくと、 f'(x)=4x-1。傾きが 7 より
4x-1=7 ⇔ x=2
また、 f(2)=2・2²-2+5=11 より、接点の座標は(2, 11)。
よって、求める接線の方程式は
y=7(x-2)+11 ⇔ y=7x-3
まず、 f(x)=x³+3x-2 とおくと、 f'(x)=3x²+3。傾きが 6 より
3x²+3=6 ⇔ x=±1
また、 f(1)=1³+3・1-2=2、 f(-1)=(-1)3+3(-1)-2=-6 より、接点の座標は (1, 2) または (-1, -6)。
よって、求める接線の方程式は
y=6(x-1)+2 ⇔ y=6x-4 y=6(x+1)-6 ⇔ y=6x
まとめると、 y=6x-4, y=6x
まず、 f(x)=x³-6x とおくと、 f'(x)=3x²-6。傾きが 6 より
3x²-6=6 ⇔ x=±2
また、 f(2)=2³-6・2=-4、 f(-2)=(-2)3-6(-2)=4 より、接点の座標は (2, -4) または (-2, 4)。
よって、求める接線の方程式は
y=6(x-2)-4 ⇔ y=6x-16 y=6(x+2)+4 ⇔ y=6x+16
まとめると、 y=6x-16, y=6x+16
問題9曲線上の点以外の点が与えられた場合の接線の求め方
次の曲線の接線のうち、与えられた点を通る接線の方程式を求めよ。
- y=x²+1、(2, 5)
- y=2x²-3x+1、 (0, -1)
- y=x³-1、 (0,-17)
- y=x³+2x-6、(4, 2)
解答を見る
- f(x)=x²+1 とおくと、 f'(x)=2x。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=2t(x-t)+t²+1 ⇔ y=2tx-t²+1
となる。これが (2, 5) を通るとき
5=2t・2-t²-1 ⇔ t²-4t+4=0 ⇔ t=2
よって、求める接線の方程式は
y=2・2・ x-2²+1 ⇔ y=4x-3
- f(x)=2x²-3x+1 とおくと、 f'(x)=4x-3。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=(4t-3)(x-t)+2t²-3t+1 ⇔ y=(4t-3)x-2t²+1
となる。これが (0, -1) を通るとき
-1=-2t²+1 ⇔ 2t²-2=0 ⇔ t=±1
よって、求める接線の方程式は
y=(4・1-3)x-2・1²+1 ⇔ y=x-1 y={4(-1)-3}x-2(-1)²+1 ⇔ y=-7x-1
まとめると、 y=x-1, y=-7x-1。
- f(x)=x³-1 とおくと、 f'(x)=3x²。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=3t²(x-t)+t³-1 ⇔ y=3t²x-2t³-1
となる。これが (0, -17) を通るとき
-17=-2t³-1 ⇔ -2t³=-16 ⇔ t=2
よって、求める接線の方程式は
y=3・2²x-2・2³-1 ⇔ y=12x-17
- f(x)=x³+2x-6 とおくと、 f'(x)=3x²+2。(t, f(t)) における f(x) の接線の方程式は
y=(3t²+2)(x-t)+t³+2t-6 ⇔ y=(3t²+2)x-2t³-6
となる。これが (4, 2) を通るとき
2=12t²+8-2t³-6 ⇔ -2t³+12t²=0 ⇔ t=0, 6
よって、求める接線の方程式は
y=(3・0²+2)x-2・0³-6 ⇔ y=2x-6 y={3・6² +2}x-2・6³-6 ⇔ y=110x-438
まとめると、 y=2x-6, y=110x-438。
問題102次関数と接線の交点~その1~
2次関数 f(x)=1/2x²-4x+14 について以下の問いに答えよ。
- 放物線 y=f(x) 上の点 A(2, 8) における接線 l の方程式を求めよ。
- 放物線 y=f(x) 上の点 B(8, 14) における接線 m の方程式を求めよ。
- 放物線 y=f(x) と l と m を同一平面上に描き、l と m の交点の x 座標を求めよ。
解答を見る
- f'(x)=x-4 であるから、点 A(2, 8) における接線 l の傾きは
f'(2)=2-4=-2
となるので、l の方程式は
y=-2(x-2)+8 ⇔ y=-2x+12
- f'(x)=x-4 であるから、点 B(8, 14) における接線 m の傾きは
f'(8)=8-4=4
となるので、m の方程式は
y=4(x-8)+14 ⇔ y=4x-18
- l:y=-2x+12 と m:y=4x-18 を連立して
y=-2x+12 y=4x-18
を解くと、 (x, y)=(5, 2)。よって、l と m の交点の x 座標は 5。グラフは右のようになる。
問題112次関数と接線の交点
放物線 y=ax² 上の2点 A(s, s²)、B(t, t²) における接線をそれぞれ l、m とするとき、l と m の交点の x 座標が、点 A、B の中点の x 座標となることを示せ。ただし、 s≠t とする。
解答を見る
まず、接線 l の方程式を求める。
f(x)=ax² とおくと、 f'(x)=2ax であるから、点 A(s, s²) における l の傾きは
f'(s)=2as
となるので、l の方程式は
y=2as(x-s)+as² ⇔ y=2asx-as²1
接線 m も同様にして
y=2atx-at²2
と を連立して
y=2asx-as² y=2atx-at²
上式から下式をひいて y を消去すると
2asx-as²=2atx-at² ⇔ 2ax(s-t)=a(s²-t²) ⇔ x=a(s+t)(s-t)/2a(s-t)=(s+t)/2
よって、l と m の交点の x 座標は、点 A と点 B の中点の x 座標 (s+t)/2 とつねに等しくなる。