数学I 第2章 関数と方程式・不等式 — 2次方程式と2次関数
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2次関数 y=ax²+bx+cが与えられたとき、このグラフと2次方程式 ax²+bx+c=0の間には密接な関係がある。ここではまず2次方程式の解法について復習し、その解が2次関数とどのような関係にあるか考えていく。
2次方程式とは
2次方程式とは
a≠0、b、c を定数として
ax²+bx+c=0
という形で表すことのできる方程式を2次方程式 (quadratic equation) という。
与えられた2次方程式を満たす x の値を求めることを、その2次方程式を解くといい、 その x の値を、その2次方程式の解とよぶ。
2次方程式の解法
因数分解を利用した解法
2次方程式 ax²+bx+c=0 の左辺が因数分解できる場合には、実数 A、B についての積の性質
AB=0 ⇔ A=0 または B=0
をもちいて、次の例のように解くことができる。
なお、「または」はカンマ「,」で代用されることがある。
暗記12次方程式の解法(因数分解の利用)
2次方程式 3x²+2x-8=0 を、因数分解を使って解くことを考えよう。
左辺を因数分解すると、2次方程式は
(x+[A])([B]x-[C])=0
と変形できる。
一般に、実数 P、Q について
PQ=0 ⇔ P=0 または Q=0
が成り立つから、 P=x+[A]、 Q=[B]x-[C] と考えれば
x+[A]=0 または [B]x-[C]=0
が成り立つ。
この2つの式は、1次方程式であり、それぞれ解くと
x=-[D] , x=[E]/[F]
となり、これが2次方程式の解である。
解答を見る
[A]=2、 [B]=3、 [C]=4、 [D]=2、 [E]=4、 [F]=3
問題12次方程式を解く(因数分解の利用)
次の2次方程式を解け。
- x²-2x-15=0
- x²-8x+16=0
- 12x²-17x+6=0
- 3x²+2x-3=-2x+1
- (1/9)x²+x+2=0
解答を見る
- 左辺を因数分解して
(x+3)(x-5)=0 ⇔ x=-3 , 5
- 左辺を因数分解して
(x-4)²=0 ⇔ x=4
- 左辺を因数分解して
(4x-3)(3x-2)=0 ⇔ x=3/4 , 2/3
- まず、式を整理すると 3x²+4x-4=0 となるので、左辺を因数分解して
(x+2)(3x-2)=0 ⇔ x=-2 , 2/3
- 両辺を 9 倍すると x²+9x+18=0 となるので、左辺を因数分解して
(x+6)(x+3)=0 ⇔ x=-6 , -3
2次方程式の解の公式による解法
2次方程式 (x+2)²=7 は以下のように解くことができる。
(x+2)²=7 ⇔ x+2=±√7 x=-2±√7
一般に、 (x+p)²=q の形 (q≧0) の2次方程式は、上のようにして解くことができる。つまり、一般の2次方程式 ax²+bx+c=0 も、 (x+p)²=q の形に変形できれば解ける。
では、どのように変形すれば (x+p)²=q という形になるのだろうか。それには、すでに学習した方法である『平方完成』(『 y=ax²+bx+c のグラフ』を参照)を使う。
暗記2平方完成を利用した2次方程式の解法
『2次方程式の解法』の例題では、因数分解を利用して解いた2次方程式 3x²+2x-8=0 を、今度は平方完成を使って解いてみよう。
まず、x² の係数 3 によって x² と x の項をくくると
3{x²+([A]/[B])x}-8=0
[A]/[B]×1/2=[C]/[D] を利用して、中かっこ { } の中を平方完成すると
3{(x+[C]/[D])²-([C]/[D])²}-8=0 ⇔ 3{(x+[C]/[D])²-[E]/[F]}-8=0 ⇔ 3(x+[C]/[D])²-[G]/[H]-8=0 ⇔ (x+[C]/[D])²=[I]/[J]
2乗して [I]/[J] になるので、 x+[C]/[D] は [I]/[J] の平方根であるから
x+[C]/[D]=±√([I]/[J]) ⇔ x+[C]/[D]=±[K]/[L] ⇔ x=-[M] , [N]/[O]
が解となる。
解答を見る
[A]=2、 [B]=3、 [C]=1、 [D]=3、 [E]=1、 [F]=9、 [G]=1、 [H]=3、 [I]=25、 [J]=9、 [K]=5、 [L]=3、 [M]=2、 [N]=4、 [O]=3
以上のように、平方完成を利用すれば、一般の2次方程式を解くことができることがわかった。しかし、2次方程式を解くたびに平方完成を実行していたのでは大変なので、結果を公式化してみよう。
○²=3 を満たす実数 ○ は、 ○=±√3 であるが、 ○²=-3 を満たすような実数 ○ は存在しない。同様に、上の式変形での (x+b/2a)²=(b²-4ac)/4a² において、右辺にある「 b²-4ac」の値が 0 以上ならば、この2次方程式は解をもつが、「 b²-4ac」の値が負ならば、この2次方程式は解をもたない。
この b²-4ac を2次方程式の判別式 (discriminant) といい、2次関数の場合と同じように D で表す。
§
定理12次方程式の解の公式
D=b²-4ac≧0 のとき、 ax²+bx+c=0 の解は
x=(-b±√(b²-4ac))/2a
である。
問題22次方程式を解く(解の公式の利用)
次の2次方程式を解け。
- x²+7x+2=0
- x²+8x-3=0
- x²-x-3=0
- x²-4x+5=0
- 4x²+6x+1=0
- (1/6)x²+(1/2)x-1/3=0
解答を見る
- 解の公式より
x²+7x+2=0 ⇔ x=(-7±√(7²-4・1・2))/2・1 =(-7±√41)/2
- 解の公式より
x²+8x-3=0 ⇔ x=(-8±√(8²-4・1・(-3)))/2・1 =(-8±2√19)/2=-4±√19
- 解の公式より
x²-x-3=0 ⇔ x=1±√((-1)²-4・1・(-3))/2・1 =1±√13/2
- 解の公式より
x=4±√((-4)²-4・1・5)/2・1 =4±√(-4)/2
√(-4) が意味をもたないため、答えは解なし。
- 解の公式より
4x²+6x+1=0 ⇔ x=(-6±√(6²-4・4・1))/2・4 =(-6±2√5)/8 =(-3±√5)/4
- 方程式の両辺に 6 を掛けて整理すると
x²+3x-2=0
解の公式より
x=(-3±√(3²-4・1・(-2)))/2・1 =(-3±√17)/2
xの係数が偶数の場合の解の公式
2次方程式 ax²+bx+c=0 において b が偶数の場合を考えてみよう。 b=2b' とおいて、 ax²+2b'x+c=0 に解の公式を使うと次のようになる。
- 具体的な2次方程式
で約分x²+8x+3=0 x=(-8±√(8²-4・1・3))/2 =(-8±√(64-12))/2 =(-8±2√13)/2 =-4±√13 (注) 2で約分
- 一般の2次方程式
で約分ax²+2b'x+c=0 x=(-2b'±√((2b')²-4ac))/2a =-2b'±√4b'²-4ac2a =-2b'±2√b'²-ac2a =-b'±√b'²-aca (注) 2で約分
このように、x の係数が偶数の場合には、計算の最後で2で約分する必要があるので、解の公式を別に用意して、この手間をはじめから回避してしまおう。
§
定理2x の係数が偶数の場合の解の公式
D≧0 のとき、2次方程式 ax²+2b'x+c=0 の解は
x=-b'±√b'²-aca
である( D<0 のときは解は存在しない)。
問題32次方程式を解く(解の公式の利用・x の係数が偶数の場合)
次の2次方程式を解け。
- x²-6x+4=0
- √2x²-4x-√2=0
- 2(2-√3)x²+2(1-√3)x+1=0
解答を見る
x の係数が偶数の場合の解の公式より
x²-6x+4=0 ⇔ x=3±√((-3)²-1・4)=3±√5
の解(注) ax²+2b'x+c=0の解 x=-b'±√b'²-aca
方程式の両辺に √2 を掛けて整理すると
2x²-4√2x-2=0 ⇔x²-2√2x-1=0
x の係数が偶数の場合の解の公式より
x=√2±√((-√2)²-1・(-1)) =√2±√3
方程式の両辺に 2+√3 を掛けて整理すると
2(4-3)x² +2(-1-√3)x+(2+√3)=0 ⇔ 2x²-2(1+√3)x+2+√3=0
x の係数が偶数の場合の解の公式より
x={(1+√3)± √({-(1+√3)}²-2・(2+√3))} ÷2 =(1+√3±√(4+2√3-4-2√3))/2 =(1+√3)/2
2次方程式の解の個数
解自体ではなく解の個数だけならば、判別式 D を調べればよい。
§
定理32次方程式の判別式と解の個数
2次方程式 ax²+bx+c=0 の解について
D=b²−4ac>0 のとき、解は2つ存在する。
D=b²−4ac=0 のとき、解は1つ存在する。
このただ1つの解は重解 (multiple solution) とよばれる。
D=b²−4ac<0 のとき、解は存在しない。
問題42次方程式の解の個数の判別
2次方程式 x²-(k-1)x+(1/4)k²+k+1=0 の解の個数は、定数 k の値によってどのように変わるか調べよ。
解答を見る
2次方程式 x²-(k-1)x+(1/4)k²+k+1=0 の判別式を D とすると
D={-(k-1)}²-4・1・((1/4)k²+k+1) =k²-2k+1-k²-4k-4 =-6k-3
-6k-3>0、つまり k<-1/2 のとき
D>0 となり、方程式の解は2つ存在する。
-6k-3=0、つまり k=-1/2 のとき
D=0 となり、方程式の解は1つ存在する。
-6k-3<0、つまり k>-1/2 のとき
D<0 となり、方程式の解は存在しない。
以上i~iiiより、解の個数は次のようになる。
- のとき個k<-1/2のとき2個
- のとき個k=-1/2のとき1個
- のとき個k>-1/2のとき0個
問題52次方程式の解の個数の判別(xの係数が偶数の場合)
2次方程式 3x²-2(m+1)x+(1/3)m²+m=0 の解の個数は、定数 m の値によってどのように変わるか調べよ。
解答を見る
2次方程式 3x²-2(m+1)x+(1/3)m²+m=0 の判別式を D とすると
D/4={-(m+1)}²-3・((1/3)m²+m) =m²+2m+1-m²-3m =-m+1
-m+1>0、つまり m<1 のとき
D/4>0 となり、方程式の解は2つ存在する。
-m+1=0、つまり m=1 のとき
D/4=0 となり、方程式の解は1つ存在する。
-m+1<0、つまり m>1 のとき
D/4<0 となり、方程式の解は存在しない。
以上i~iiiより、解の個数は次のようになる。
- のとき個m<1のとき2個
- のとき個m=1のとき1個
- のとき個m>1のとき0個
2次方程式の解と因数分解
ここまで、2次方程式の解法が2つあることをみてきたが、その2つを見比べてみよう。
- 因数分解を利用した解法
左辺の因数分解方程式の解x²-3x-18=0 (x-6)(x+3)=0 (注) 左辺の因数分解 x=6,-3 (注) 方程式の解
- 解の公式を用いた解法
左辺の因数分解方程式の解x²-5x-3 ??? (注) 左辺の因数分解 x=5±√(5²-4・ 1・(-3))/2 =5±√37/2 (注) 方程式の解
上の ??? の部分を、iの因数分解に対応させて、 x²-5x-3 の因数分解
解の一つもう一つの解x²-5x-3 =(x-(5+√37)/2解の一つ) (x-(5-√37)/2もう一つの解) ①
が予想できる。そこで、① の右辺を展開してみると
(x-(5+√37)/2)(x-(5-√37)/2) =x²-((5+√37)/2+(5-√37)/2)x +((5+√37)/2)((5-√37)/2) =x²-((5+√37+5-√37)/2)x +(5+√37)(5-√37)/2・2 =x²-5x -3
となり、① の式の左辺と一致している。つまり、① の因数分解は正しい。
一般に、2解α(アルファ)、β(ベータ)をもつ2次方程式 x²+ax+b=0 の左辺は、 (x-α)(x-β) と因数分解できる。すなわち、 x²+ax+b=(x-α)(x-β)
=x²-(α+β)x+αβ が成立する。ここで
x²+ax+b=x²-(α+β)x+αβ
の係数を比較すると、次のようになる。
§
定理4解と係数の関係
2次方程式 x²+ax+b=0 に2解 α、β が存在するとき
α+β=-a , αβ=b
が成立する。
なお、2次方程式 ax²+bx+c=0 の2解が α、β の場合には、この方程式全体を a で割ることによって、 x²+(b/a)x+c/a=0 としてから考えればよい。つまり、 α+β=-b/a、 αβ=c/a となる。
問題6解と係数の関係
2次方程式 2x²+ax+b=0 の2解が x=1/2、-1 であったとき、a、b を求めよ。
解答を見る
2x²+ax+b=0 の両辺を 2 で割って、
x²+(a/2)x+b/2=0
となる。この2次方程式の2解が x=1/2、-1 になるので
1/2+(-1)=-a/2 , 1/2×(-1)=b/2
これより、 a=1, b=-1 である。
2次方程式と2次関数の関係
2次関数から2次方程式を考える
2次関数 f(x)=ax²+bx+c において、2次関数の判別式 D=b²−4ac が 0 以上であれば、放物線 y=f(x) が x 軸と共有点をもつ。
このとき、「共有点の x 座標」を求めることを考えてみよう。
たとえば、2次関数 f(x)=x²-x-2 について、放物線 y=f(x) と x 軸の共有点の座標を求めてみよう。
y=f(x)=x²-x-2 における判別式 D の値は
D=(-1)²-4×1×(-2) =9>0
と計算できるので、 y=f(x) のグラフは x 軸と2つの共有点をもつのがわかる。
このグラフによる x 軸との共有点の y 座標は 0 である。よって、共有点の x 座標は
x²-x-2=0
という2次方程式の解である。この方程式の解は、左辺を因数分解することにより
(x+1)(x-2)=0 ⇔x+1=0 , x-2=0 ⇔x=-1 , x=2
と求めることができる。
つまり、 y=f(x) のグラフと x 軸との共有点の x 座標は -1 と 2 である。
暗記32次関数から2次方程式を考える
2次関数 f(x)=x²-3x-3 について、放物線 y=f(x) と x 軸の共有点の座標を求めたい。次の空欄に適当な数字を入れよ。
y=f(x)=x²-3x-3 における判別式 D の値は
D=[A]>0
と計算できるので、 y=f(x) のグラフは x 軸と2つの共有点をもつのがわかる。
このグラフによる x 軸との共有点の y 座標は [B] である。よって、共有点の x 座標は
x²-3x-3=[B]
という2次方程式の解である。
この式は簡単には因数分解できないので、解の公式を用いて解を求める。
x=[C]±√[A]/[D]
すなわち、 y=f(x) のグラフと x 軸との共有点の x 座標は ([C]-√[A])/[D] と ([C]+√[A])/[D] である。

解答を見る
[A]=21、 [B]=0、 [C]=3、 [D]=2
§
定理5放物線と x 軸との共有点
判別式 D が 0 以上である2次関数
y=ax²+bx+c
のグラフと x 軸 (y=0) との共有点の x 座標は
2次方程式
ax²+bx+c=0
の解である。
問題7放物線と x 軸との共有点を調べる
次の放物線の、x 軸との共有点の数を調べよ。また、x 軸との共有点があれば、その共有点の座標を求めよ。
- y=x²-x-1
- y=-4x²+4x-1
- y=x²-x+1
解答を見る
判別式を D とすると
D=(-1)²-4・(-1)=5>0
なので、x軸と2つの共有点をもつ。
また
x²-x-1=0 ⇔ x=1±√5/2
だから、このグラフと x 軸の共有点の座標は、((1-√5)/2 , 0)、((1+√5)/2 , 0)となる。
判別式を D とすると
D/4=2²-(-4)・(-1)=0
なので、x軸と1つの共有点をもつ(接する)。
また
-4x²+4x-1=0 ⇔ 4x²-4x+1=0 ⇔ (2x-1)²=0 ⇔ x=1/2
だから、このグラフと x 軸の共有点の座標は(1/2 , 0)となる。
判別式を D とすると
D=(-1)²-4=-3<0
なので、x軸と共有点をもたない。
問題8x 軸と接するための条件
2次関数 y=4x²+2(k-1)x-k+4 のグラフが x 軸と接するように、定数 k の値を定めよ。
解答を見る
2次関数 y=4x²+2(k-1)x-k+4 の判別式を D とすると
D/4=(k-1)²-4(-k+4) =k²-2k+1+4k-16 =k²+2k-15
放物線が x 軸と接するのは D=0 のときであるから
k²+2k-15=0 ⇔ (k+5)(k-3)=0 ∴k=-5 , 3
k=-5→ y=4(x-3/2)² k=3 → y=4(x+12)²
になる
2次関数の決定において、x 軸との共有点がわかっている場合を考えてみよう。
放物線 y=ax²+bx+c と x 軸との交点の x 座標が -3、1 であったとする。このとき、放物線と x 軸との共有点で学んだように、 ax²+bx+c=0 の解も -3、1 である。
さらに、解と係数の関係で学んだことを用いると、 ax²+bx+c=0 の両辺を a で割った x²+(b/a)x+c/a=0 の左辺は、2解が -3、1 であることから (x+3)(x-1) と因数分解できる。つまり x²+(b/a)x+c/a=(x+3)(x-1) であり、この両辺に a を掛けて、 ax²+bx+c=a(x+3)(x-1) とわかる。
問題92次関数の決定(x 軸との交点の座標が与えられた場合)
グラフと x 軸との交点の座標が (-1, 0)、(2, 0) であり、点 (1, -2) を通る2次関数の式を求めよ。
解答を見る
x 軸との交点の x 座標が -1、2 なので、求める2次関数は
y=a(x+1)(x-2) ①
とおける。
また、この2次関数は (1, -2) を通るので,①より
-2=a(1+1)(1-2)
を得る。これより、 a=1 となるので、求める2次関数は y=(x+1)(x-2)、つまり
y=x²-x-2
となる。
2次方程式から2次関数を考える
次は、2次関数から2次方程式を考えてみよう。「放物線と x 軸との共有点」を逆に考えれば、次のことがわかる。
§
定理62次方程式の解をグラフに表す
判別式 D が 0 以上である2次方程式
ax²+bx+c=0
の解は、2次関数
y=ax²+bx+c
のグラフと x 軸との「共有点の x 座標」に表れる。
この事実について、もう少し深く考察してみよう。
たとえば、2次方程式
4x²-12x+9=0 ①
の解について考える。
ここで、上の2次方程式の左辺を y とおいた2次関数
y=4x²-12x+9 ②
のグラフと、x 軸との交点の x 座標は、方程式 ① の解と一致する。
なぜなら、この x座標は、2次関数の式 ② に y=0 を代入した
4x²-12x+9=0
を解くことによって求められるからである。
いま、この2次関数 ② の判別式 D は
D=(-12)²-4×4×9 =144-144=0
となるので、この放物線は x 軸と1つの共有点をもつ。
実際、この2次方程式を因数分解してみると
4x²-12x+9=0 ⇔ (2x-3)²=0 ⇔ 2x-3=0
より、 x=3/2 となり、これが x 軸との交点の x 座標となっている。
暗記42次方程式から2次関数を考える
次の空欄に適当な数字または文字を入れよ。
2次方程式
x²-4x+5=0 ③
の解について考える。
ここで、上の2次方程式の「左辺を y とおいた2次関数」
[A]=x²-4x+5 ④
のグラフと、x 軸との交点の x 座標は、方程式 ③ の解と一致する。
なぜなら、この x 座標は、2次関数の式 ④ に [A]=[B] を代入した
x²-4x+5=[B]
を解くことによって求めるからである。
いま、この2次関数 ④ の判別式 D は
D=[C]<0
となるので、この放物線は x 軸と共有点をもたない。
実際、2次方程式 ③ の判別式も
D=[C]<0
となり、③を満たす実数 x は存在しないことがわかる。
解答を見る
[A]=y、 [B]=0、 [C]=-4
D=(-4)²-4・1・5=16-20=-4
以上のことから、次のことがまとめられる。
§
定理7「2次方程式の解」と「2次関数のグラフと x 軸との共有点の x 座標」の対応
2次方程式
ax²+bx+c=0
の解は、この式の左辺を y とおいた2次関数
y=ax²+bx+c
のグラフと x 軸との交点の x 座標と一致する。
判別式 D=b²-4ac の符号と、2次関数 y=ax²+bx+c のグラフと x 軸との位置関係、および2次方程式 ax²+bx+c=0 の解の個数について、次のようにまとめられる。

連立方程式と関数
曲線の交点
放物線 y=x²-4x+5 と直線 y=2x-3 の交点の座標 (x, y) は
y=x²-4x+5 ① y=2x-3 ②
を同時に満たす (x, y) であり、連立方程式 ①、② を解けば求められる。
① を ② の左辺に代入してこれを解くと
x²-4x+5=2x-3 ⇔ x²-6x+8=0 ∴x=2, 4
となる。そこで y を求めれば
- x=2 のとき ② より y=1
- x=4 のとき ② より y=5
であるので、交点の座標は (2, 1)、(4, 5) とわかる。
問題10放物線と直線・放物線の交点
放物線 C:y=x²-2x+3 について
- 直線 L1:y=-x+5 との交点を求め、C と L1 のグラフを描け。
- 放物線 C1:y=-x²-x+6 との交点を求め、C と C1 のグラフを描け。
- 直線 L2:y=-2x-k との共有点が1つであるように、k の値を定めよ。また、そのときの C と L2 のグラフを描け。
- 放物線 C2:y=3x²+2ax+a+4 との共有点が1つであるように、a の値を定めよ。また、そのときの C と C2 のグラフを描け。
解答を見る
C と L1 の交点の座標は、連立方程式
y=x²-2x+3 y=-x+5
の解に一致する。
y=-x+5 の左辺に y=x²-2x+3 を代入してこれを解くと
x²-2x+3=-x+5 ⇔ x²-x-2=0 ∴x=2, -1
となる。 y=-x+5 に代入して y を求めれば
であるので、交点の座標は (-1, 6)、(2, 3) である。
グラフは。上の図のようになる。
C と C1 の交点の座標は、連立方程式
y=x²-2x+3 y=-x²-x+6
の解に一致する。
y=-x²-x+6 の左辺に y=x²-2x+3 を代入してこれを解くと
x²-2x+3=-x²-x+6 ⇔ 2x²-x-3=0 ∴x=3/2, -1
となる。 y=-x²-x+6 によって y を求めれば
- x=3/2 のとき y=9/4
- x=-1 のとき y=6
であるので、交点の座標は (-1, 6)、(3/2, 9/4) である。
グラフは、上の図のようになる。
2つのグラフの共有点が1つであるには、連立方程式
y=x²-2x+3 y=-2x-k
の解が重解であればよい。
y=-2x-k の左辺に y=x²-2x+3 を代入して
x² -2x+3 =-2x-k ⇔ x²+3+k=0
となる。 x²+3+k=0 の判別式を D が 0 となればよいので、
D/4=0²-1・(3+k)=0 ∴k=-3
このとき、直線 L2 を表す式は y=-2x+3 となる。
また、C と L2 の共有点は、再び連立方程式
y=x²-2x+3 y=-2x+3
を解いて (x, y)=(0, 3)。
つまり、グラフは上の図のようになる。
2つのグラフの共有点が1つであるには、連立方程式
y=x²-2x+3 y=3x²+2ax+a+4
の解が重解であればよい。
y=3x²+2ax+a+4 の左辺へ y=x²-2x+3 を代入して
x²-2x+3=3x²+2ax+a+4 ⇔ 2x²+(2a+2)x+a+1=0
となる。 2x²+(2a+2)x+a+1=0 の判別式を D が 0 となればよいので、
D/4=(a+1)²-2・(a+1)=0 a²-1=0 ∴a=1, -1
a=1 のとき
放物線 C2 を表す式は y=3x²+2x+5 となる。C と C2 の共有点は、再び連立方程式
y=x²-2x+3 y=3x²+2x+5
を解いて (x, y)=(-1, 6)。
グラフは、次の図のようになる。
a=-1 のとき
放物線 C2 を表す式は y=3x²-2x+3 となる。C と C2 の共有点は、再び連立方程式
y=x²-2x+3 y=3x²-2x+3
を解いて (x, y)=(0, 3)。
グラフは、上の図のようになる。
放物線と直線、放物線と放物線の共有点が1点のとき、その2つのグラフはその点で接するといい、その共有点を接点という。
たとえば上の例題の3では、直線 L2 と放物線 C は接していて、その接点は (0, 3) である。
最終更新: 2026-08-12
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