数学I 第2章 関数と方程式・不等式 — 2次関数とそのグラフ

2次関数のグラフ

2次関数の定義

関数 のように の2次式で表されるとき、2次関数 (quadratic function) であるという。

定義12次関数の定義 §

関数 の2次式で表されるとき、つまり、 を定数として の形で表されるとき、2次関数 (quadratic function) という。

のグラフ

まずは、2次関数 において の場合、つまり のグラフについて考えてみよう。

このグラフについては、中学校で学んだように次のような特徴があった。

定理2 のグラフの特徴 §
  1. 原点を通り、 軸に関して対称である。

  2. グラフの 座標の増減に着目すると

    1. 下に凸なグラフ
      下に凸なグラフ

      のとき

      • の範囲にある。

      • の増加に対し

      • では は減少する

      • では は増加する

      このグラフのようにいったん下がってから上がるグラフのことを、下に凸(とつ) (convex) なグラフという。

    2. 上に凸なグラフ
      上に凸なグラフ

      のとき

      • の範囲にある。

      • の増加に対し

      • では は増加する

      • では は減少する

      このグラフのようにいったん上がってから下がるグラフのことを、上に凸 なグラフという。

一般に、2次関数のグラフにあらわれる曲線のことを放物線(ほうぶつせん) (parabola) という。この名前は、空中に物を放り投げたときにできる軌跡きせきに由来する。

放物線の図 放物線は必ず対称軸をもち、この対称軸のことを単に軸 (axis) といい、この軸と放物線の交点のことを頂点 (vertex) という。

のグラフ

次に、 のグラフについて考えてみよう。これは2次関数 において、 の場合である。例として2つの2次関数 の関係を考えてみよう。

<mjx-container role= の関係">

上の表から、 のグラフは、 のグラフを 軸方向に だけ平行移動した放物線であるとわかる。

<mjx-container role= のグラフ"> この平行移動によって、放物線の軸が 軸から変わることはない。しかし、頂点は移動し、原点より 軸方向に 大きい点 であることがわかる。

定理3 のグラフ §

のグラフは、 のグラフを

軸方向に だけ平行移動」

した放物線である。このとき、軸は 軸(直線 )、頂点は となる。

のグラフ

次に という形をした放物線について考えてみよう。例として、2つの2次関数 の関係を考えてみよう。

<mjx-container role= のグラフ"> この2つの関数について、 を整数としていろいろ変化させてみると、 の値は下の表のようまとめることができる。

上の表から、 のグラフは、 のグラフを 軸方向に だけ平行移動した放物線であるとわかる。

このことは、式の形からも理解できる。 の値と の値を一致させるには、 に、 より大きい値を代入しなければならないからである。

この平行移動によって、軸は 軸方向に 移動し、直線 に重なる。また、頂点も移動し、原点より 軸方向に 大きい点 であることがわかる。

定理4 のグラフ §

のグラフは、 のグラフを

軸方向に だけ平行移動」

した放物線である。このとき、軸は直線 、頂点は となる。

問題1放物線を描く~その1~

次の放物線は、内のグラフをどのように平行移動してできたグラフか。また、軸の方程式と頂点の座標を求め、座標平面にグラフで表せ。

解答を見る
  1. 1の解答
    1の解答

    のグラフを

    軸方向に 平行移動したグラフ

    であるから

    軸は (または直線 )、頂点の座標は

    である。また、これは下に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

  2. 2の解答
    2の解答

    のグラフを

    軸方向に 平行移動したグラフ

    であるから

    軸は 、頂点の座標は

    である。また、これは下に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

  3. のグラフを

3の解答

軸方向に 平行移動したグラフ

であるから

軸は (または直線 )、頂点の座標は

である。また、これは上に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。 4. 4の解答

      のグラフを

軸方向に 平行移動したグラフ

であるから

軸は 、頂点の座標は

である。また、これは上に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

のグラフ

次に という形をした放物線について考えてみよう。

たとえば のグラフについて、右図を見ながら考えてみよう。 のグラフを 軸方向に 平行移動すると のグラフになる。さらに、 軸方向に 平行移動して のグラフとなる。

<mjx-container role= のグラフ"> この平行移動によって、軸は原点より 軸方向に 大きい、直線 に移動する。

また、頂点も移動し、原点より 軸方向に 大きく 軸方向に 大きい点 であることがわかる。

定理5 のグラフ §

のグラフは、 のグラフを

軸方向に だけ平行移動し、 軸方向に だけ平行移動」

した放物線である。このとき、軸は直線 、頂点は となる。

のグラフ

最後に、一般の2次関数 のグラフについて考えてみよう。たとえば のグラフを描くには、次のように式を変形(平方完成 (completing square) という)してから考える。 こうすると、既に学んだ『 のグラフ』に帰着され、 のグラフは、 のグラフを 軸方向に 軸方向に だけ平行移動した放物線になるとわかる。

平方完成は慣れないうちは難しく感じるかもしれない。もう一度、ポイントとなるところに焦点をあててみる。 あとは、 の係数に注意しながら、定数項を計算すればよい。

定理6 のグラフ §

2次関数 のグラフは と変形することにより、軸が で、頂点が の放物線となることがわかる。

グラフを描くときは、 軸との交点の 座標(右のグラフの場合は )を書く習慣をつけよう。これは、 のときの の値である

<mjx-container role= のグラフ">

これは暗記するようなものではなく、毎回計算して導き出すものである。

ここまで見たように、2次関数 のグラフは放物線になる。

そこで、「2次関数 のグラフ」のことを「放物線 」ということがある。

このときの は、放物線の方程式 (equation of parabola) といわれる。

問題2放物線を描く~その2~

次の放物線を、頂点の座標を求めてから描け。

解答を見る
  1. <mjx-container role= ">

    平方完成すると となるから、頂点が で、下に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

  2. <mjx-container role= ">

    平方完成すると となるから、頂点が で、上に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

  3. <mjx-container role= ">

    平方完成すると となるから、頂点が で、下に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

  4. <mjx-container role= ">

    平方完成すると となるから、頂点が で、上に凸な放物線であるから、グラフは右図のようになる。

グラフの移動

2次関数の平行移動

ここでは、2次関数のグラフの平行移動について考える。

問題32次関数グラフの平行移動〜その1〜

とし、放物線 とよぶ。

  1. 軸方向に 平行移動したグラフ の式を求めよ。
  2. 軸方向に 平行移動したグラフ の式を求めよ。
解答を見る

平方完成をすると、 となるので、頂点の座標は とわかる。

  1. 頂点が となればよいので
  2. 頂点が となればよいので

1、2のグラフ 上の例題を別の見方でとらえてみよう。

たとえば、 上の各点 において、問題とは逆向きに 軸方向に 平行移動した点 上の点だから として答えを求めることができる。

このようなやり方は、 軸方向への平行移動でも実行できる。上の例題の2で各自それを確かめてみよ。

定理7放物線の平行移動 §

放物線 軸に 軸に だけ平行移動した放物線の方程式は、 におきかえると となる。

問題42次関数グラフの平行移動〜その2〜

放物線 を、 軸方向に 軸方向に だけ平行移動して得られる放物線の方程式を求めよ。

解答を見る

におきかえて

解答を見る
  1. におきかえて
  2. におきかえて
  3. に、 におきかえて

一般のグラフの平行移動と対称移動については、『グラフの移動について』を参照のこと。

2次関数の対称移動

次に、2次関数のグラフの対称移動について考える。

問題52次関数グラフの対称移動〜その1〜

とし、放物線 とよぶ。

  1. 軸に関して対称移動したグラフ の式を求めよ。
  2. 軸に関して対称移動したグラフ の式を求めよ。
  3. を原点に関して対称移動したグラフ の式を求めよ。
解答を見る

平方完成をすると、 となるので、頂点の座標は とわかる。

  1. 頂点が となり、上に凸なグラフになればよいので
  2. 頂点が となればよいので
  3. 頂点が となり、上に凸なグラフになればよいので

1,2,3のグラフ 上の例題を別の見方でとらえてみよう。

たとえば、 上の各点 において、問題とは逆に 軸に関して対称移動した点 上の点だから として答えを求めることができる。

<mjx-container role= "> このようなやり方は、 軸に関する対称移動でも実行できる。上の例題の2と3で各自それを確かめてみよ。

定理8放物線の対称移動 §

放物線 軸に関して対称移動した放物線の方程式は、 におきかえた また、 軸に関して対称移動した放物線の方程式は、 におきかえた また、原点に関して対称移動した放物線の方程式は、 に、 におきかえた となる。

原点に関する対称移動は、上の例題の図からもわかるように、 軸に関する対象移動と 軸に関する対称移動をあわせたものとして理解できる。

問題62次関数グラフの対称移動〜その2〜

放物線 を、次の直線または点に関して、それぞれ対称移動して得られる放物線の方程式を求めよ。

  1. 原点

2次関数の決定

軸や頂点に関する条件が与えられた場合

この場合には、『 のグラフ』で学んだことを使って問題を解くとよい。

問題7頂点や軸に関する条件が与えられた場合

グラフが次の条件を満たす2次関数を求めよ。

  1. 頂点が で、点 を通る。
  2. 軸が直線 で、2点 を通る。
解答を見る
  1. グラフの頂点が であるから、求める2次関数は と表せる。さらに、このグラフは点 を通るから、 のとき となる。したがって よって、求める2次関数は 、つまり

  2. 軸が直線 であるから、求める2次関数は と表せる。さらに、このグラフは2点 を通るから この連立方程式を解いて、 を得る。

    よって、求める2次関数は 、つまり

グラフ上の3点が与えられた場合

この場合は、求める2次関数を とおいて考えるとよい。

問題8グラフ上の3点が与えられた場合

グラフが3点 を通るような2次関数を求めよ。

解答を見る

求める2次関数を とおく。このグラフは、3点 を通るから を得る。以下、3つの文字を含むこの連立方程式を解く。 まず、 より、 、よって さらに、 より、 、よって の連立方程式を解いて 。さらに、これらを に代入して を得る。 よって、求める2次関数は

2次関数の決定にあたっては、未知の2次関数を

のうち、どの形で表現するかが重要である。2次関数の の形については、『2次関数から2次方程式を考える』において学ぶ。

2次関数の最大・最小

2次関数の最大・最小

ここでは、グラフを利用して2次関数の最大値や最小値を求める方法を考えよう。

また、 と変形できるので、 のグラフは点 を頂点とする上に凸な放物線であることがわかり、グラフは右図のようになる。このグラフは、 の増加に対し

の範囲では の値が増加、 の範囲では の値は減少」

する。そのため、 の値が増加から減少に転じる で、最大値 をとる。また、 の値はいくらでも小さくなるので、最小値は存在しない。

  1. の場合

<mjx-container role= の場合"> 2. の場合

<mjx-container role= の場合">

<mjx-container role= "> たとえば、 と変形できるので、 のグラフは点 を頂点とする下に凸な放物線であることがわかり、グラフは右図のようになる。このグラフは、 の増加に対し

の範囲では の値が減少、 の範囲では の値は増加」

する。そのため、 の値が減少から増加に転じる で、最小値 をとる。また、 の値はいくらでも大きくなるので、最大値は存在しない。

<mjx-container role= ">

定義域が限定された2次関数の最大・最小

問題92次関数の最大・最小〜その1〜

2次関数 において、定義域を次の1~5としたときの、最大値・最小値をそれぞれ求めよ。

解答を見る

平方完成によって と変形できる。

そこで のグラフを、与えられた定義域内で描いて考える。

  1. 1のグラフ

    定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    放物線は下に凸、頂点は定義域内になく、 の値は定義域内で常に減少している。その結果 座標が最も大きいのは定義域の左端であり、 座標が最も小さいのは定義域の右端である。

  2. 2のグラフ

    定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    頂点は定義域内の右半分にある。その結果 座標が最も大きいのは定義域の左端であり、 座標が最も小さいのは放物線の頂点である。

  3. 3のグラフ

    定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    頂点は定義域内のまん中にある。その結果 座標が最も大きいのは定義域の両端であり、 座標が最も小さいのは放物線の頂点である。

  4. 4のグラフ

    定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    頂点は定義域内の左半分にある。その結果 座標が最も大きいのは定義域の右端であり、 座標が最も小さいのは放物線の頂点である。

  5. 5のグラフ

    定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    頂点は定義域内になく、 の値は定義域内で常に増加している。その結果 座標が最も大きいのは定義域の右端であり、 座標が最も小さいのは定義域の左端である。

問題102次関数の最大・最小〜その2〜

1~4の全ての2次関数について定義域が であるとき、最大値・最小値をそれぞれ求めよ。

解答を見る
  1. 1のグラフ

    を平方完成すると 定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    放物線は下に凸、頂点は定義域内になく、 の値は定義域内で常に増加している。その結果 座標が最も大きいのは定義域の右端であり、 座標が最も小さいのは定義域の左端である。

  2. 2のグラフ

    を平方完成すると 定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    放物線は上に凸、頂点は定義域内の左半分にある。その結果 座標が最も大きいのは放物線の頂点であり、 座標が最も小さいのは定義域の右端である。

  3. 3のグラフ

    を平方完成すると 定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    放物線は下に凸、頂点は定義域内の右半分にある。その結果 座標が最も大きいのは定義域の左端であり、 座標が最も小さいのは放物線の頂点である。

  4. 4のグラフ

    を平方完成すると 定義域が の場合、 のグラフは右図の実線部分となるので

    • 最大値
    • 最小値

    となる。

    放物線は上に凸、頂点は定義域の右端にあり、 の値は定義域内で常に増加している。その結果 座標が最も大きいのは定義域の右端であり、 座標が最も小さいのは定義域の左端である。

定義域が限定された放物線は、最大値・最小値を与えるグラフ上の点に着目すれば、以下の5種類にまとめられる( 座標が最大になる点を 、最小になる点を で表している)。

放物線の最大値と最小値の図
放物線の最大値と最小値の図

文字定数を含む2次関数の最大・最小

問題11文字定数を含む2次関数の形の判別

放物線 について以下の問に答えよ。

  1. の軸が定義域より左側にあるための、 の範囲を求めよ。また、定義域内における の最大値、最小値を求めよ。
  2. の軸が定義域より右側にあるための、 の範囲を求めよ。また、定義域内における の最大値、最小値を求めよ。
  3. の軸が定義域の中にあるための、 の範囲を求めよ。また、この範囲のうち、定義域の左端で が最大となるような の範囲を求め、このときの の最大値、最小値を求めよ。
解答を見る

の右辺を平方完成すると となるので、このグラフの軸は である。

  1. 1のグラフ

    放物線の軸 が定義域の左端 よりさらに左にあればよい。よって

    • 座標が最大となるのは定義域の右端なので、最大値 のとき)
    • 座標が最小となるのは定義域の左端なので、最小値 のとき)
  2. 2のグラフ

    放物線の軸 が定義域の右端 よりさらに右にあればよい。

    • 座標が最大となるのは定義域の左端なので、最大値 のとき)
    • 座標が最小となるのは定義域の右端なので、最小値 のとき)
  3. 3のグラフ

    放物線の軸 が定義域の中にあるためには さらに、定義域の左端で 座標が最大となるには、軸が定義域の右半分に存在すればよい。つまり

    • 座標が最大となるのは定義域の左端なので、最大値 のとき)
    • 座標が最小となるのは の頂点なので、最小値 のとき)

上の問題において、 のときは定義域の両端で最大値をとる。

問題122次関数の最大・最小(文字定数を含む場合)

2次関数 について以下の問に答えよ。ただし、 とする。

  1. 最小値を求めよ。
  2. 最大値を求めよ。
解答を見る

を平方完成して となるので、このグラフをもとに問に答える。

    1. 1-iの図
      1-iの図

      のとき におけるこの関数のグラフは、右図の放物線の実線部分となる。この定義域内では、関数の値は減少するから、最小値は となる。

    2. 1-iiの図
      1-iiの図

      のとき におけるこの関数のグラフは、右図の放物線の実線部分となる。この場合には、定義域内に軸 が含まれるから、最小値は となる。

    以上i、iiをまとめると

    • のとき、最小値
    • のとき、最小値
    1. 2-iの図
      2-iの図

      のとき におけるこの関数のグラフは、右図の放物線の実線部分となる。この場合には、定義域の両端の 座標を比べると、左端の方が大きい。よって、最大値は となる。

    2. 2-iiの図
      2-iiの図

      のとき におけるこの関数のグラフは、右図の放物線の実線部分となる。この場合には、定義域の両端の 座標を比べると、右端の方が大きい。よって、最大値は となる。

    以上i、iiをまとめると

    • のとき、最大値
    • のとき、最大値

の値を から増やしていくとき、グラフの最大値・最小値をとる点がいつ変わるのかグラフを描いて考えて、場合分けをしよう。

2次関数の最大・最小の応用

2次関数の知識を利用して、現実にあるさまざまな問題を解くことができる。

問題132次関数の応用
  1. 長さ の針金を2つに切り、それぞれの針金で正方形を作るとき、それらの面積の和の最小値を求めよ。また、そのとき針金は何 ずつに切り分けられているか求めよ。
  2. ある品物の売価が1個 円のときには、1日の売上個数は 個であるという。売価を1個につき1円値上げするごとに、1日の売上個数は 個ずつ減るという。1日の売上金額を最大にするには、売価をいくらに設定すればよいか求めよ。
解答を見る
  1. の針金を、 に切り分けたとする。ただし、 とする。

それぞれの針金から作られる正方形の面積は となるから、これら2つの正方形の面積の和を とすると となる。ここで、

1のグラフ

と変形できるから、 のグラフは で右図のようになる。

これより最小値は であるから、面積の和の最小値は であり、 のとき最小値となるのだから、針金は ずつに切り分けられる。 2. 売価を1個 円( )とすると、 円より 円値上げしたことになる。その結果、1日の売上個数は、 個減る。

よって、1日の売上金額 となる。ここで、

2のグラフ

と変形できるから、 のグラフは で右図のようになる。

これより、最大値は をとるには、 。つまり、売価を 円にすればよい。

問題14条件をもつ2次関数の最大・最小

のとき、 の最大値・最小値と、そのときの を求めよ。

解答を見る

について解けば 。これを に代入すれば であり、さらに、 に代入すれば である。つまり、 のときに、2次関数 の最大・最小を求めればよい。この2次関数を とおいて平方完成すると そこでグラフ を描けば、右図のようになり、 の最大値は 、最小値は とわかる。

のとき のとき であるから、答えは次のようになる。

  • のとき最大値
  • のとき最小値
1のグラフ
問題15式の一部を文字でおく

関数 について以下の問に答えよ。

  1. とするとき、 の値のとりうる範囲を求めよ。
  2. の値のとりうる範囲を求めよ。
解答を見る
  1. 1のグラフ

    平方完成によって であるので、右図より

  2. で表し平方完成すれば

2のグラフ

となる。1より であるので、 に対する のグラフは右図のようになる。つまり、

放物線と軸の位置関係-判別式D

放物線と軸の位置関係-判別式D

放物線と 軸との位置関係については、次の3つのパターンに分けられる。ただし、グラフは下に凸な場合のものである。

  1. 軸と2つの共有点をもつ

iの図 2. 軸と1つの共有点をもつ

iiの図 3. 軸と共有点をもたない

iiiの図

たとえば、放物線 は平方完成によって となり、頂点の座標は とわかる。特に、頂点の 座標は負であるから、グラフは右上図のようになり、上のパターンiであることがわかる。

<mjx-container role= "> このように、2次関数が与えられたとき、頂点の 座標の符号を調べれば、グラフがこの3つのパターンのうちどれに属するかを知ることができる。

では、一般の放物線 について考えてみよう。『 のグラフ』で学んだように、平方完成は となる。そして の場合は、この頂点の 座標の値 の負・・正が上のパターンi・ii・iiiと対応している。

の符号は、分子の と分母にある の符号がわかれば確定する。( の正負は、グラフが下に凸か上に凸かを決めているだけなので、 の符号を調べれば2次関数と 軸との位置関係を判別できる。)そこで、分子に表れる という式を判別式 (discriminant) とよび、 であらわす。

「判別式(discriminant)」の頭文字をとったものである。

定義9判別式 の定義 §

2次関数 において、 を判別式 とよぶ。つまり とする。

いま、この判別式 の符号に着目して放物線と 軸との位置関係を調べると、次のようにまとめることができる。

の図 p96-1_(1).png

<mjx-container role= の図"> 以上の結果について、 軸との共有点の数だけに着目すれば、 の正負によらず次のようにまとめられる。

定理10判別式 と放物線の関係 §
  1. のとき

放物線 軸と「2つの共有点をもつ」 2. のとき

放物線 軸と「1つの共有点をもつ」

このとき、この放物線 接する (contact) といい、この共有点のことを、特に、接点 (point of contact) という。

この接点の座標は、放物線の頂点に等しく、 である。 3. のとき

放物線 軸と「共有点をもたない」

問題16 軸との共有点の個数の判別

2次関数 のグラフと 軸との共有点の個数は、定数 の値によってどのように変わるか調べよ。

解答を見る

2次関数 の判別式を とすると

  1. 、つまり のとき

    となり、グラフは 軸と異なる2点で交わる。

  2. 、つまり のとき

    となり、グラフは 軸と接する。

  3. 、つまり のとき

    となり、グラフは 軸と共有点をもたない。

以上i~iiiより、共有点の個数は次のようになる。

  • のとき
  • のとき
  • のとき

<mjx-container role= の値によるグラフの変化">

元記事: http://www.ftext.org/text/section/63(取得日 2026-08-07)

最終更新: 2026-08-08

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