数学I 第7章 本文の補足 I — 36°、72°などの三角比
36°、72°などの三角比
36°、72°、72°の三角形を考える
18° に関する三角比を考えるため、まず、次の図のように、 ∠A=∠B=72° の2等辺三角形 ABC を考える。AB の長さはいくつでもよいが、考えやすくするためここでは 1 としておく。
ここで、上の図の奥のように ∠A の2等分線と辺 BC の交点を D とすると、
∠DAC=∠DCA=36°
だから △DAC は2等辺三角形になり、
∠ADB=∠ABD=72°
だから △ABD も2等辺三角形になる。これらより、 CD=AD=AB=1 が成り立つ。また、△ABC は ∠A=∠B の2等辺三角形だから、 CA=CB である。
さらに、 BD=x とおくと、 △CAB∽△ABD であるから、対応する辺の比より CA:AB=AB:BD が成り立つ。ここで CA=CB であったから、 AB²=CB×BD より
1×1=(1+x)×x ⇔ x²+x-1=0
x>0 であるから、解の公式より BD=(√5-1)/2 と求まる。これより
BC=BD+1=(√5-1)/2+1=(√5+1)/2
となる。
36°の三角比とその周辺
△ACD に注目し、次の図のように、点 D から辺 AC へ垂線 DH を引く。
ここで、△DCA は DC=DA の2等辺三角形だから、H は辺 CA の中点である。また、 CA=CB=(√5+1)/2 である。これらより、直角三角形 DCH に、余弦の定義を用いて
cos36°=CH/DC =(1/2)CA/1=(√5+1)/4
さらに、三角比の相互関係 sin²θ+cos²θ=1 を用いて
sin²36°=1-cos²36° =1-((√5+1)/4)² =1-(6+2√5)/16 =(10-2√5)/16
であり、 sin36°>0 であるから、 sin36°=√(10-2√5)/4 である。
また、これらより
tan36°=sin36°/cos36° =√(10-2√5)/(1+√5) =√((10-2√5)/(1+√5)²)=√((10-2√5)/(6+2√5)) =√((10-2√5)(6-2√5)/(6+2√5)(6-2√5)) =√((80-32√5)/16) =√(5-2√5)
である。
問題136° とその周辺の三角比
sin36°=√(10-2√5)/4、 cos36°=(√5+1)/4、 tan36°=√(5-2√5) を利用して次の三角比の値を求めよ。
- sin54°、cos54°、tan54°
- sin126°、cos126°、tan126°
- sin144°、cos144°、tan144°
解答を見る
54°=90°-36° であるから、『 90°-A の三角比』より次のように求めることができる。
sin54° =cos36°=(√5+1)/4 cos54° =sin36°=√(10-2√5)/4 tan54° =1/tan36°=1/√(5-2√5)
126°=90°+36° であるから、『 90°+θ の三角比』より次のように求めることができる。
sin126°=cos36°=(√5+1)/4 cos126°=-sin36°=-√(10-2√5)/4 tan126°=-1/tan36°=-1/√(5-2√5)
144°=180°-36° であるから、『 180°-θ の三角比』より次のように求めることができる。
sin144°=sin36°=√(10-2√5)/4 cos144°=-cos36°=-(√5+1)/4 tan144°=-tan36°=-√(5-2√5)
72°の三角比とその周辺
今度は、△ABD に着目し、次の図のように、点 A から辺 BD へ垂線 AH' を引く。
ここで、△ABD は AB=AD の2等辺三角形だから、H' は辺 BD の中点である。これより、直角三角形 ABH' に、余弦の定義を用いて
cos72°=BH'/AB =(1/2)BD/1=(√5-1)/4
さらに、三角比の相互関係 sin²θ+cos²θ=1 を用いて
sin²72°=1-cos²72° =1-((√5-1)/4)² =1-(6-2√5)/16 =(10+2√5)/16
であり、 sin72°>0 であるから、 sin72°=√(10+2√5)/4 である。
また、これらより
tan72°=sin72°/cos72° =√(10+2√5)/(√5-1) =√((10+2√5)/(√5-1)²)=√((10+2√5)/(6-2√5)) =√((10+2√5)(6+2√5)/(6-2√5)(6+2√5)) =√((80+32√5)/16) =√(5+2√5)
である。
問題272° とその周辺の三角比
sin72°=√(10+2√5)/4、 cos72°=(√5-1)/4、 tan72°=√(5+2√5) を利用して次の三角比を求めよ。
- sin18°、cos18°、tan18°
- sin108°、cos108°、tan108°
- sin162°、cos162°、tan162°
解答を見る
18°=90°-72° であるから、『 90°-A の三角比』より次のように求めることができる。
sin18° =cos72°=(√5-1)/4 cos18° =sin72°=√(10+2√5)/4 tan18° =1/tan72°=1/√(5+2√5)
108°=180°-72° であるから、『 180°-θ の三角比』より次のように求めることができる。
sin108°=sin72°=√(10+2√5)/4 cos108°=-cos72°=-(√5-1)/4 tan108°=-tan72°=-√(5+2√5)
162°=90°+72° であるから、『 90°+θ の三角比』より次のように求めることができる。
sin162°=cos72°=(√5-1)/4 cos162°=-sin72°=-√(10+2√5)/4 tan162°=-1/tan72°=-1/√(5+2√5)
最終更新: 2026-08-20
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