数学II 第5章 対数と対数関数 — 対数関数
これまでは対数の計算を中心に見てきたが、ここでは対数関数としての振る舞いについて学ぶ。後半では対数を含む方程式や不等式の解き方についてみていく。
対数関数のグラフ
点(a, b)と点(b, a)の関係
点(a,b)と点(b,a)の関係
点(a,b)と点(b,a)の関係
座標平面上のある点 A(a, b) (a≠ b)に対して,この点のx 座標の値a とy 座標の値b を交換した点B(b, a)をつくる.
このとき,2点A,Bの中点の座標は((a+b)/2, (a+b)/2)なので,直線 y = x上にあることがわかる. また,2点A,Bを結ぶ直線は,傾きが (a-b)/(b-a)=-1なので,直線 y = xと直交するのがわかる. 以上のことから,2点A,Bは,次の図のように,直線 y = xに関して対称となる.
このことを踏まえて,以下に述べる対数関数についてみていこう.
対数関数とは何か
§
定義1対数関数の定義
a>0, a≠1のとき,正の実数xに対して
y=logax
で表される関数を,aを底てい(base)とするxの対数関数(logarithmic function)という.
この対数関数 y = logaxのグラフがどのような形になるのかを調べるため,以下のように考えていく.
STEP1
まず,対数の定義より
y=a^x⇔x=logay
であるから,指数関数 y = a^xのグラフと, x = logayのグラフは等しい.
STEP2
この x = logay を満たす点(x,y)のx 座標とy座標を入れ換えたものが,対数関数 y = logax を満たすものとなるから
y = a^xと y = logax は,直線 y = x に関して対称なグラフ
となる.
これをもとに対数関数 y = logaxのグラフについてまとめると次のようになる
§
定理2指数関数と対数関数のグラフ
指数関数 y = a^xと対数関数 y = logaxのグラフは,次のような関係になる.
対数関数の性質
対数関数の性質について
対数関数のグラフで学んできたことをまとめると,次のようになる. 対数関数 y = logaxのグラフを見ながら1つ1つ確認しよう.
§
定理3対数関数の性質
対数関数の性質について,次のようにまとめることができる.
定義域は正の実数全体,値域は実数全体である.
グラフは定点(1, 0)を通り,y 軸が漸近線となる.
単調な関数であるから,xの値とyの値は1対1に定まる,すなわち
logax1=logax2⇔x1=x2
関数の増加と減少について
a > 1のとき,単調増加関数である,すなわち
x1 < x2⇔logax1 < logax2
0 < a < 1のとき,単調減少関数である,すなわち
x1 < x2⇔logax1 > logax2
問題1対数の大小関係
次の値を小さいものから順に並べよ.
- (1/2)log21/3, -1, log23^-1
- 1/2, (1/2)log35, -log31/2
解答を見る
対数関数の性質より
- 左から順に
(1/2)log21/3=log2(1/3)¹/2=log21/√3 -1=log22^-1=log21/2
log23^-1=log21/3
y = log2xは増加関数で, 1/3<1/2<1/√3だから
log21/3<log21/2<log21/√3 ∴log23^-1<-1<(1/2)log21/3
対数関数の性質より
- 左から順に
1/2=log3(3)¹/2=log3√3 (1/2)log35=log35¹/2=log3√5
-log31/2=log3(1/2)^-1=log32
y = log3xは増加関数で, √3<2<√5だから
log3√3<log32<log3√5 ∴1/2<-log31/2<(1/2)log35
問題2対数を含む1次方程式・1次不等式-その1-
次の方程式,または不等式を解け.
- log2x=2
- log3x<1
- log1/3x>1
- log1/2(x+1)>3
解答を見る
真数は正であるから x > 0が必要.
以下,この条件のもと
log2x=2 ⇔ log2x=log22² ⇔ x=4
△対数関数の性質
真数は正であるから
x>0 ①
が必要.以下,この条件のもと
として底をそろえた対数関数の性質log3x<1 ⇔ log3x< log33 (注) 1=log33として 底をそろえた ⇔ x<3 ② (注) 対数関数の性質
①,②を両方満たすx を求めて, 0< x< 3となる.
真数は正であるから
x>0 ③
が必要.以下,この条件のもと
として底をそろえた対数関数の性質log1/3x>1 ⇔ log1/3x> log1/31/3 (注) 1=log1/31/3として 底をそろえた ⇔ x<1/3 ④ (注) 対数関数の性質
③,④を両方満たすx を求めて, 0< x<1/3となる.
真数は正であるから x + 1 > 0つまり
x>-1 ⑤
が必要. 以下,この条件のもと
として底をそろえた対数関数の性質log1/2(x+1)>3 ⇔ log1/2(x+1) > log1/2(1/2)³ (注) 3=log1/2(1/2)³ として底をそろえた ⇔ x+1<1/8 (注) 対数関数の性質 ⇔ x<-7/8 ⑥
⑤,⑥を両方満たすxを求めて, -1< x<-7/8となる.
最終更新: 2026-08-13
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