接線とグラフの練習問題(全4問・解答つき)
数学II「接線とグラフ」(微分法)の練習問題を4問まとめました。解答は各問のすぐ下に折りたたんであります。そのまま印刷すれば、解答の見えない問題プリントになります。
印刷すると、開いている解答だけが一緒に刷られます
問題1曲線外の点から引く接線~その1~
2次関数 f(x)=x²-2x+2 において、放物線 y=f(x) の接線のうち点 (1, 0) を通るものを次の2通りの方法で求めよ。
- 接点の x 座標を t とおく方法。
- 接線の傾きを m とおく方法。
解答を見る
f'(x)=2x-2 であるから、接点の x 座標を t とおくと、接線の方程式は
y=f'(t)(x-t)+f(t) ⇔ y=(2t-2)(x-t)+t²-2t+2 ⇔ y=(2t-2)x-t²+2 ⑥
とおける。このとき、点 (1, 0) を通るような t の値は、⑥ に (1, 0) を代入して
0=(2t-2)・1-t²+2 ⇔ t²-2t=0 ⇔ t(t-2)=0
を満たすものである。この t の2次方程式の解は t=0, 2 となるのでこれを ⑥ に代入して、 y=-2x+2 と y=2x-2 が求める接線となる。
点 (1, 0) を通る直線の傾きを m とおくと、この直線の方程式は
y=m(x-1) ⑦
となる。この直線と y=f(x) が接するのは、方程式 m(x-1)=x²-2x+2 が重解をもつときだから
m(x-1)=x²-2x+2 ⇔ x²-(m+2)x+m+2=0
の判別式を考えて
(m+2)²-4(m+2)=0 ⇔ m²+4m+4-4m-8=0 ⇔ m²=4 ⇔ m=-2, 2
これを ⑦ に代入して、 y=-2x+2 と y=2x-2 が求める接線となる。
問題2曲線外の点から引く接線~その2~
3次関数 f(x)=x³-3x²+6 において、3次曲線 y=f(x) の接線のうち点 (0, 7) を通るものを次の2通りの方法で求めよ。
- 接点の x 座標を t とおく方法。
- 接線の傾きを m とおく方法。
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f'(x)=3x²-6x であるから、接点の x 座標を t とおくと、接線の方程式は
y=f'(t)(x-t)+f(t) ⇔ y=(3t²-6t)(x-t)+t³-3t²+6 ⇔ y=(3t²-6t)x-2t³+3t²+6 ⑧
とおける。このとき、点 (0, 7) を通るような t の値は、⑧ に (0, 7) を代入して
7=-2t³+3t²+6 ⇔ 2t³-3t²+1=0 ⇔ (t-1)²(2t+1)=0
を満たすものである。この t の3次方程式の解は t=-1/2, 1 となるのでこれを ⑧ に代入して、 y=15/4x+7 と y=-3x+7 が求める接線となる。
点 (0, 7) を通る直線の傾きを m とおくと、この直線の方程式は
y=mx+7 ⑨
となる。この直線と y=f(x) が接するのは、方程式 mx+7=x³-3x²+6 が重解をもつときだから
mx+7=x³-3x²+6 ⇔ x³-3x²-mx-1=0
の左辺が (x-a)²(x-b) と因数分解される。つまり
x³-3x²-mx-1=(x-a)²(x-b) ⇔ x³-3x²-mx-1 =x³-(2a+b)x²+(2ab+a²)x-a²b
となる実数 a、b が存在する。この両辺の係数を比較して
-3=-2a-b ⑩ -m=2ab+a² ⑪ -1=-a²b ⑫
⑩、⑫ から b を消去すると
2a³-3a²+1=0 ⇔ (a-1)²(2a+1)=0 ⇔ a=-1/2, 1
よって、 (a, b)=(-1/2, 4), (1, 1)。さらにこれらを ⑪ に代入して、 m=15/4, -3 となるので、⑨ より y=-3x+7 と y=15/4x+7 が求める接線となる。
問題33次曲線の接線とその3次曲線との交点
3次関数 f(x)=x³-6x²+10x において、3次曲線 y=f(x) 上の点 (1, 5) における接線を考える。この接線が、再びこの3次曲線と交わる点の座標を求めよ。
解答を見る
f'(x)=3x²-12x+10 であるから、点 (1, 5) における接線は
y=f'(1)(x-1)+5 ⇔ y=1・(x-1)+5 ⇔ y=x+4
となる。この接線と y=f(x) を連立して y を消去すると
x³-6x²+10x=x+4 ⇔ x³-6x²+9x-4=0 ⇔ (x-1)²(x-4)=0
よって、求める点の x 座標は 4 であり、また f(4)=4³-6・4²+10・4=8 より、求める座標は (4, 8)。
【別解】
y=f(x) 上の点 (1, 5) における接線の方程式を y=mx+n とおくと、 y=f(x) と y=mx+n は接するので、方程式
x³-6x²+10x=mx+n ⇔ x³-6x²+(10-m)x-n=0
は x=1 を重解にもつ。
他の解を α とおくと、この式の左辺は (x-1)²(x-α) と因数分解される。つまり
x³-6x²+(10-m)x-n=(x-1)²(x-α) ⇔ x³-6x²+(10-m)x-n =x³-(α+2)x²+(2α+1)x-α
となる実数 α が存在する。x² の係数を比較して
6=α+2 ⇔ α=4
また、 f(4)=4³-6・4²+10・4=8 より、求める座標は (4, 8)。
覚えておきたい事項(1問)
暗記1「2つの曲線が接する」⇔「重解をもつ」の証明
x の多項式 f(x) を (x-α)² で割ったときの余りを f(α) と f'(α) をもちいて表せ。
1を用いて
「 f(α)=0 かつ f'(α)=0」⇔「f(x) は (x-α)² で割りきれる」
を証明せよ。
多項式 f(x)、g(x) において
「曲線とがで接する」「方程式はを重解にもつ」(A)「曲線 y=f(x) と y=g(x) が x=α で接する」 ⇔ (B)「方程式 f(x)=g(x) は x=α を重解にもつ」
を証明せよ。
解答を見る
f(x) を (x-α)² で割ったときの商を Q(x)、余りを ax+b とおくと
f(x)=(x-α)²Q(x)+ax+b ③
と表せる。
この式を x で微分すると
f'(x)=2(x-α)Q(x)+(x-α)²Q'(x)+a ④
③、④ の x に α を代入して
f(α)=aα+b f'(α)=a
この2式を a、b について解くと、 a=f'(α)、 b=f(α)-α f'(α) となるので、余りは f'(α)x+f(α)-α f'(α) となる。
1より多項式 f(x) は
f(x)=(x-α)²Q(x)+f'(α)x+f(α)-α f'(α)
と表せるから
「がで割りきれる」かつかつ「f(x) が (x-α)² で割りきれる」 ⇔ f'(α)=0 かつ -α f'(α)+f(α)=0 ⇔ f'(α)=0 かつ f(α)=0
となり、証明された。
(A)⇒(B)の証明
「曲線 y=f(x) と y=g(x) が x=α で接する」とは
cases f(α)=g(α) f'(α)=g'(α) cases ⇔ cases f(α)-g(α)=0 f'(α)-g'(α)=0 cases
が成り立っているということである。
いま、見やすくするため h(x)=f(x)-g(x) とおくと、この2式より
h(α)=0 h'(α)=0
が成り立つから、2より h(x) は (x-α)² で割りきれる、つまり
h(x)=(x-α)²Q1(x)
と書けるので、方程式 h(x)=0、つまり「方程式 f(x)=g(x) は x=α を重解にもつ」。
(A)(B)の証明
「方程式 f(x)=g(x) は x=α を重解にもつ」とは
f(x)-g(x)=(x-α)²Q2(x) ⑤
と書けるということである。
いま、見やすくするため f(x)-g(x)=i(x) とおくと、⑤ より
i(x)=(x-α)²Q2(x)
と書けるので、2より
i(α)=0 i'(α)=0
が成り立つから、 f(α)=g(α) かつ f'(α)=g'(α) が成り立つ、つまり「曲線 y=f(x) と y=g(x) が x=α で接する」。