ベクトル方程式の練習問題(全8問・解答つき)
数学B「ベクトル方程式」(平面ベクトルと平面図形)の練習問題を8問まとめました。解答は各問のすぐ下に折りたたんであります。そのまま印刷すれば、解答の見えない問題プリントになります。
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問題1直線のベクトル方程式~その1~
以下のそれぞれについて,点A を通り方向ベクトルをd とする直線lの方程式を,媒介変数t を用いて表せ.また,媒介変数を用いない形で直線の方程式を表せ.
- A (2, 1),d =(4,3)
- A (4, 0),d =(-3,2)
- A (−1, 3),d =(2,0)
- A (−2, 1),d =(0,-3)
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\begin{eqnarray}
\left{x=2+4t y=1+3t\right.
\end{eqnarray}
上式と下式を t について解くと, t=(x-2)/4,t=(y-1)/3 となるから
(x-2)/4=(y-1)/3 ⇔y-1=3/4(x-2) ⇔y=3/4x-1/2.
\begin{eqnarray}
\left{x=4-3t y=2t\right.
\end{eqnarray}
上式と下式を t について解くと, t=(x-4)/(-3),t=y/2 となるから
(x-4)/(-3)=y/2 ⇔y=2/(-3)(x-4) ⇔y=-2/3x+8/3.
\begin{eqnarray}
\left{x=-1+2t y=3\right.
\end{eqnarray}
t が変化すると x はすべての実数をとるが,y は常に 3 であるから
y=3 (x はすべての実数).
\begin{eqnarray}
\left{x=-2 y=1-3t\right.
\end{eqnarray}
t が変化すると y はすべての実数をとるが,x は常に -2 であるから
x=-2 (y はすべての実数).
問題2直線のベクトル方程式~その2~
点O に関する位置ベクトルをA(a),B(b) とする.以下のそれぞれについて,直線l上の点P(p) に関するベクトル方程式を適当な実数t を用いて表せ.
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線分OA を 2 : 1 に内分する点をC とおくと, OC =2/3OA = 2/3a であるから
OP = (1 − t)OC + tOB
を使った
つまり
p =2(1 − t)/3a + tb
と表せる.
線分OA を 2 : 5 に外分する点をC,線分OB を 3 : 1に内分する点をD とおくと, OC = − 2/3OA = − 2/3a, OD = 3/4OB = 3/4b であるから
OP = (1 − t)OC + tOB
を使った
つまり
p =(-2(1 − t))/3a + 3t/4b
と表せる.
ここで,
p = (1 − t)a + tb
は, 1 − t = s とおくことにより
p = sa + tb (s + t = 1) 2
と表すこともできる.このs, t に適当な条件をつけることにより,半直線や領域などを表すベクトル方程式をつくることができる.
問題31 次結合で表された位置ベクトルの軌跡
点O に関する位置ベクトルを,A(a),B(b) とし,点Pが
OP = sa + tb
を満たし動くものとする.以下の場合について,点Pの動く範囲を図示せよ.
- s > 0 かつ t > 0
- s < 0 かつ t > 0
- 5/2s + 2/3t = 1
- s + t = 2/3
- s > 0かつ t > 0かつ s + t < 1
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まず,s をある定数 s’ (> 0)で固定し
OP = s’a + tb (t > 0)
を考えると,点Pは右図の半直線上にある.
よって,s を動かすと答えは下図網掛け部分となる.
まず,s をある定数 s’ (> 0)で固定し
OP = s’a + tb (t > 0)
を考えると,点Pは右図の半直線上にある.
よって,s を動かすと答えは下図網掛け部分となる.
OP = sa + tb は
OP = sa + tb ⇔ OP = 5s/2(2/5a) + 2t/3(3/2b)
と変形でき,条件より 5s/2+2t/3= 1であるから,答えは下図の直線部分となる.
OP = sa + tb は
OP = sa + tb ⇔ OP = 3s/2(2/3a) + 3t/2(2/3b)
と変形でき,条件より 3s/2+3t/2= 1であるから,答えは下図の直線部分となる.
まず,条件より s > 0, t > 0 であるから,点P は1.で求めた領域内にあることが必要.
次に, s+t の値を k (< 1) で固定する,つまり s+t = kとすると,条件より s > 0, t > 0 であるから k ≠ 0 なので
s + t = k
⇔ s/k + t/k= 1
となり, OP = sa + tb は
OP = sa + tb ⇔ OP = s/k(ka)+ t/k(kb)
と変形できるので,点P は右上図の線分上を動く.
よって, s + t の値を動かすと答えは下図網掛け部分となる.
問題4直線のベクトル方程式~その3~
次のそれぞれについて,点A を通り法線ベクトルをn とする直線の方程式を求めよ.
- , A(2, 1),n =(4,3)
- , A(4, 0),n =(-3,2)
- , A(-1, 3),n =(2,0)
- , A(-2, 1),n =(0,-3)
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直線l 上を動く点P の座標を(x, y) とおく.
- AP ・ n = 0 ⇔ ( x − 2, y − 1) ・ (4,3)=0 ⇔ 4(x − 2) + 3(y − 1) = 0 ⇔ 4x + 3y − 11 = 0
- AP ・ n = 0 ⇔ ( x − 4, y ) ・ (-3,2)=0 ⇔ − 3(x − 4) + 2y = 0 ⇔ 3x − 2y − 12 = 0
- AP ・ n = 0 ⇔ ( x – (-1), y − 3) ・ (2,0)=0 ⇔ 2(x + 1) + 0(y − 3) = 0 ⇔ x+1 = 0
- AP ・ n = 0 ⇔ ( x – (-2), y − 1) ・ (0,-3)=0 ⇔ 0(x + 2) − 3(y − 1) = 0 ⇔ y − 1 = 0
問題5点と直線の距離の公式
直線 l : ax + by + c = 0 と点A(x0, y0) との距離d を求めよ.
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直線l 上の点をP(x1, y1) とおくと,P の座標に関して
ax1 + by1 + c = 0 1
が成り立つ.
いま,PA をn に正射影したベクトルPA→n は,HAと等しいので,このPA→n の大きさがd となる.
正射影ベクトルの内積での表し方を使ったPA→n =(PA ・ n)/|n|²n 正射影ベクトルの内積での表し方 =(( x0 − x1, y0 − y1)・ (a,b))/(a² + b²)(a,b) =( a(x0 − x1) + b(y0 − y1))/( a² + b²)(a,b) =( ax0 + by0 − ax1 − by1)/( a² + b²)(a,b) =( ax0 + by0 + c )/( a² + b²)(a,b) を使った
よって
|PA→n| =|( ax0 + by0 + c )/( a² + b²)|√( a² + b²) =(| ax0 + by0 + c |)/( a² + b²)√( a² + b²) =(| ax0 + by0 + c |)/( √( a² + b²))
つまり, d =(| ax0 + by0 + c |)/( √( a² + b²))となる.
ここで,直線のベクトル方程式をまとめておこう.
問題6円のベクトル方程式の別表記
異なる2 点A(a) とB(b) を直径の両端とする円をC とする.より,円C
のベクトル方程式は
(p − a) ・ (p − b) = 0
であったが,円C の中心の位置ベクトルは(a + b)/2,半径は(|b −a|)/2となるので,前のセクション、「中心と半径が与えられたとき」の |p −c| =rより
|p −(a + b)/2|=(|b −a|)/2
とも表される.
いま,この2 式が等しくなることをベクトルの計算で証明せよ.
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両辺が正なので,乗しても同値が保たれる.|p −(a + b)/2|=(|b −a|)/2 ⇔ |p −(a + b)/2|²=(|b −a|²)/4 両辺が正なので,2 乗しても同値が保たれる. ⇔ |p|² − p ・ (a + b) + (|a + b|²)/4 =(|a|²− 2a ・ b + |b|²)/4 |a + b|²=|a|²− 2a ・ b + |b|² ⇔ |p|² − p ・ (a + b) + a ・ b = 0 ⇔ (p − a) ・ (p − b) = 0
問題7円のベクトル方程式
平面上に定点A(a) があり,点P(p) が以下の式を満たしながら動くとき,P はどのような軌跡を描くか考えよ.
- |p|² − 2a ・ p+|a|² = 4 |a|²
- |p −a| = 2 |p|
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ベクトルの計算での「平方完成」|p|² − 2a ・ p +|a|²= 4 |a|² ⇔ |p −a|²= 4 |a|² ベクトルの計算での「平方完成」 ⇔ |p −a|= 2 |a|
よって,P はA(a) を中心とする半径 2 × OA の円を描く.
両辺正なので,乗しても同値は保たれるベクトルの計算での「平方完成」|p −a| = 2 |p| ⇔ |p −a|² = (2|p|)² 両辺正なので,2 乗しても同値は保たれる ⇔ |p|² − 2a ・ p +|a|²= 4 |p|² |a +b|²=|a|² + 2a ・ b +|b|² ⇔ 3|p|² + 2a ・ p =|a|² ⇔ |p|² + 2/3a ・ p =1/3|a|² ⇔ |p+1/3a|²=4/9|a|² ベクトルの計算での「平方完成」 ⇔ |p+1/3a|=2/3|a|
よって,P はB(− 1/3a) を中心とする半径 2/3× OAの円を描く.
問題8円の接線のベクトル方程式
点C(c) を中心とする半径r の円周上の点P0( p0) における接線のベクトル方程式は,この接線上を動く点をP(p) として
( p0 −c) ・ (p −c) = r²
と表されることを示せ.
また, , c =(x0,y0), p0 =(x1,y1)としたとき,接線の方程式を求めよ.
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CP0とCP のなす角をθ として,この2 つのベクトルの内積を考えると
をに正射影したCP0 ・ CP = CP0 × CP × cos θ ⇔ CP0 ・ CP = CP0² CP をCP0 に正射影した ⇔ CP0 ・ CP = r² ⇔ ( p0 −c) ・ (p −c) = r²
接線の方程式は, p =(x,y)とおき,いま得られた式に, , , c =(x0,y0), p0 =(x1,y1),p =(x,y)を代入して
( p0 −c) ・ (p −c) = r² ⇔ (x1 − x0,y1 − y0)・ (x − x0,y − y0)= r² ⇔ (x1 − x0)(x − x0) + (y1 − y0)(y − y0) = r²
となる.
CP0 ・ P0P = 0より ( p0 −c) ・ (p − p0) = 0 もある.
以上,円のベクトル方程式をまとめておこう.