数学B 第2章 漸化式 — 分数漸化式:

この節の前提線形2項間漸化式:

分数漸化式の解法

分数型漸化式 について、 のときは となるので 、つまり第2項からはずっと同じ値が並ぶ定数の数列になってしまう。そこで以下では、 のもとで考える。

簡単な分数漸化式( の場合)

分数型漸化式が のような形をしている場合は、両辺の逆数をとって

と変形し、 とおくことにより

となり線形2項間漸化式へ帰着される。

ここからは、 の場合も含めた一般の形 を扱う。解き方には次の2通りがある。

解答等比数列に帰着させる方法

解答1を見る

分数型漸化式 の に関する

という方程式が異なる2つの実数解 をもつとき

とおくと、 が等比数列となることを利用する。ただし、 とする。

実際、【解答2】で計算するように が成り立つので、これを 、 として辺々わると

となり、数列 は公比 の等比数列となる。

解答簡単な分数型漸化式に帰着させる方法

解答2を見る

に関する

という方程式が実数解 をもつとき(2解あるときはどちらでもよい)、この式より は

となるのを利用して、 を計算すると

となる。ここで、 とおくと

となり、簡単な分数型漸化式( の場合)に帰着される。

簡単な分数漸化式の解法

問題1分数漸化式~その1~

で定まる数列 の一般項 を の式で表せ。

解答を見る

であり、 ならば だから となる。よって、すべての で 、とくに であるから、逆数をとることができる。

漸化式 の逆数をとると

となるので、 とおくと、数列 は

を満たす。

ここで、 を満たす つまり、 を用いて は

に、特性方程式の解 を代入して

と変形できる。 とおくと、数列 は

を満たすので、 は

であったから を の式に戻す

さらに、 であったから を の式に戻す

§

定理1簡単な分数漸化式の解法

漸化式 の逆数をとって

と変形する。

(以下、2項間漸化式の解法に準じる)

一般の分数漸化式の解法

問題2分数漸化式~その2~

で定まる数列 の一般項 を の式で表せ。

解答1を見る

まず、特性方程式 を解く。

また、 であり、 ならば だから、すべての で 、とくに である。

この異なる2解のうち ととり、 とおくと

となり、数列 は初項 、公比 の等比数列となるので

ここで、 であったから を の式に戻す

解答2を見る

まず、特性方程式 を解く。

この解の1つ を利用して

と変形できる。ここで、 であり、 ならば だから、すべての で 、とくに である。

この漸化式の逆数をとって

とおくと

となる。

ここで、 を満たす つまり、 を用いて より

に、特性方程式の解 を代入

と変形できる。さらに、 とおくと、数列 は

を満たすので、 は

であったから を の式に戻す

さらに、 であったから を の式に戻す

最終更新: 2026-09-03

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