確率
確率とは何か
さいころを投げて1の目が出ることや、宝くじを買って1等に当選することなどは、運に左右されることなので、「必ず1の目が出る」とか、「1等は絶対に当たらない」などとはいいきれない。どちらも、将来に何が起こるかわからないという点では共通である。しかし、「起こりやすさ」という点から見ると、さいころを投げて1の目が出ることの方が、宝くじを買って1等に当選することよりはるかに大きいと想像できる。ここでは、この「起こりやすさ」を数値で表す方法である「確率」について学んでいく。
試行と事象
試行・事象とは何か
事象を集合で表す
標本空間と事象の例1:さいころ投げの場合
標本空間と事象の例2:カード引きの場合
確率の定義
確率の考え方
確率の定義について
確率の基本性質
確率の基本性質
加法定理と排反事象
さいころ投げにおいて、例えば「偶数の目が出る」という事象と「3以下の目が出る」という事象には共通している事象、つまり「2の目が出る」という事象がある。このように、2つの事象において、共通の事象がある場合や、無い場合について、ここでは整理してみる。
和事象と積事象
和事象と積事象について
加法定理と排反事象について
加法定理
排反事象
余事象とその確率
余事象
余事象の確率
乗法定理と独立事象
さいころを1回振る試行において、6の目が出る確率は普通に考えれば$\dfrac{1}{6}$である。しかし、実はいかさまさいころで6の目が2つの面に書いてあると知らされれば、6の目が出る確率は$\dfrac{2}{6}$となる。このように、ある事象について何らかの情報が得られると、その事象の起こりやすさについての私達の知識は変わってくる。ここでは、ある情報の下での確率という考え方を学んでいく。
乗法定理と独立事象について
条件付確率
乗法定理
独立事象
重複試行
独立試行とは何か
重複試行とその確率
確率分布と期待値
表も裏も$\dfrac{1}{2}$の確率で出る硬貨を投げ、表が出たら100円もらえ、裏がでたら何ももらえないというゲームをする。このゲームを何回も続けると、100円もらえるときもあれば何ももらえないときもあるが、1回のゲームにつき平均して50円はもらえると期待できる。以下では、偶然によって支配される出来事において期待できる値、「期待値」について考えてみる。