数学B 第1章 数列の一般項と和 — 階差数列
階差数列の定義
階差数列とは何か
下の数列の第 n 項をいきなり求めるのは、少し難しい。
このように一般項がすぐに把握できない場合は、隣り合った項の差をとって、新たな数列をつくってみるとうまくいくことがある。まず新しく作られる数列について確認しよう。
隣り合った項の差に注目すると、たとえば X は12と予想できるので、第6項は 30+12=42 と求めることができる。
§
定義1階差数列の定義
数列 {an} に対して
bn=an+1-an
となる数列 {bn} を、数列 {an} の階差数列 (progression of differences) という。
この例では、階差数列 {bn} は、初項4、公差2の等差数列になっているので
bn=4+(n-1)×2=2n+2
と表せる。
問題1階差数列の定義
数列 1,2,6,13,23,36 の階差数列を書け。
解答を見る
与えられた数列を {an} とおくと、階差数列 {bn} は
b1=a2-a1=2-1=1 b2=a3-a2=6-2=4 b3=a4-a3=13-6=7 b4=a5-a4=23-13=10 b5=a6-a5=36-23=13
よって、階差数列は 1, 4, 7, 10, 13 である。
階差数列から一般項を求める
階差数列の一般項
次に、本題であった数列 {an} を求めよう。
階差数列の一般項 bn がわかった場合、そこから an を以下のようにして求めることができる。
上の数列から
であるから、 an は「 a1 に b1 から bn-1 までの n-1 項を加えたもの」とわかる。よって、 n≧2 のとき第 n 項は
として求めることができる。
実際、この数列では a1=2 、 bn=2n+2 であったから、 n≧2 のとき
an=2+Σ(2k+2)=2+(n-1)n+2(n-1)=n²+n
となる。 n=1 のときも 1²+1=2 となって a1 に一致するので、 n≧1 において an=n²+n である。ここで n=6 とすると 6²+6=42 となり、はじめに予想した第6項と一致する。
この例のように、 n≧2 として求めた an には、必ず n=1 を代入して a1 と一致するかを確かめる。一致すれば n≧1 で成り立つとしてよいが、一致しないときは「 n=1 のとき a1=… 、 n≧2 のとき an=… 」と場合を分けて答える。
以上、まとめておこう。
§
定理2階差数列 {bn} から一般項 an を求める
数列 {an} の階差数列を {bn} とおくと、 n≧2 のとき一般項 an は
an=a1+Σbk
と求めることができる。
問題2階差数列 {bn} から一般項 an を求める
次の数列の一般項 an を求めよ。
1,2,5,10,17,26,…
解答を見る
数列 {an} の階差数列は 1,3,5,7,9,… であり、これは初項1、公差2の等差数列になっているので
bn=1+(n-1)×2=2n-1
よって n≧2 において
an=a1+Σbk =1+Σ(2k-1) =1+2Σk-Σ1 =1+2・1/2(n-1)n-(n-1) =n²-2n+2
n≧2 として求めた式なので、 n=1 でも通用するかを確かめる。 n=1 を代入したとき 1²-2・1+2=1 となり、 a1 と等しくなるので、 n≧1 において an=n²-2n+2 と表せる。
最終更新: 2026-08-20
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