数学B 第2章 漸化式 — 連立漸化式:

連立漸化式の解法

連立漸化式

まず連立漸化式の形について簡単に説明しよう.

これまでの漸化式は1つの数列 についての式であったが,ここで学ぶ連立漸化式では2つの数列が登場する.

連立漸化式では一般的に, がそれぞれ から成り立つ式を与えられるので,そこから数列 の一般項を求めることになる.

一般項を求める方法としては,

  1. 連立方程式をうまく組み合わせて等比数列に帰着させる方法
  2. 3項間漸化式に帰着させる方法

が存在する.

下記ではそれぞれについて解説していく.なお,その前に連立漸化式の係数についての注意事項を先に述べておこう.

連立漸化式の係数についての注意

連立漸化式

について, のときには, とおいて

より, となるから, のとき であり,これを上の式に用いて

となり,第2項からは等比数列の漸化式に帰着されるので,以下 の場合について考える.

連立漸化式の解法

解答等比数列に帰着させる方法

解答1を見る

を後から決める定数として, より

をつくり,右辺が左辺と同じ形のかたまり の定数倍になるように,つまり となるように を定め,その値が異なる ならば

となり,等比数列の漸化式に帰着されることを利用する.

なお, についての2次方程式 であり,これが異なる2つの実数解 をもつのは,判別式 が正のときである.そうでないときはこの方法が使えないので,次の【解答2】の方法で解く.

解答3 項間漸化式に帰着させる方法

解答2を見る

より

となるので,この2式を に用いて3項間漸化式に帰着されることを利用する.

問題1連立漸化式

で定まる数列 および数列 の一般項 および の式で表せ.

解答を見る

漸化式

において, より

ここで,右辺の が,左辺と同じ形のかたまり の定数倍になれば,等比数列の漸化式になる.そのためには,係数の比 と等しくなればよい.そこで

となる を求める,つまり方程式 を解くと

となるので,これらの値のとき数列 は等比数列となる.

  1. のとき

    となるので, とおくと

    より,数列 は,初項 ,公比 の等比数列となっている.よって ここで, であったから

  2. のとき

    となるので, とおくと

    より,数列 は,初項 ,公比 の等比数列となっている.よって ここで, であったから

より

また,これを に代入して

解答2を見る

漸化式

より

また,この式で のかわりに とおくと

を,それぞれ に代入すると

また, より

である.

ここで,漸化式

を満たす ,つまり

を用いて

と2通りに変形できる.

  1. について

    とおくと,数列 を満たすので ここで, であるから

  2. について

    とおくと,数列 を満たすので ここで, であるから

より

また,この式で のかわりに とおくと

に代入して

最終更新: 2026-08-12

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