数学B 第3章 数学的帰納法 — いろいろな数学的帰納法

答えを推定してから数学的帰納法で証明する

答えを推定してから数学的帰納法で証明する

「証明せよ」という問題でなくても,答えを予想できれば,それを証明することによって解答になる.

問題1いろいろな数学的帰納法~その1~

漸化式

で定められる数列の一般項 の式で表せ.

解答を見る

漸化式 を代入すると

また, を代入すると

また, を代入すると

となるので

と推定できる.

以下,この推定が正しいことを数学的帰納法を用いて証明する.

  1. のとき

    となるので,確かに は成り立つ.

  2. のとき( はある自然数とする) が成り立つと仮定する,つまり

    を仮定する.

    このとき, とおいた場合の成立,つまり

    が成り立つのを以下に示す.

    よって, のとき が成り立つと仮定すれば, の場合も が成り立つことがいえた.

以上の1.2.によって,数学的帰納法からすべての自然数 について, は成り立つ.

よって の一般項は

を仮定して を示す

を仮定して を示す

の場合を仮定しただけでは, の場合を証明できないときもある.このようなときは,さらに に加えて の場合も仮定した上で, の場合を証明してやるとよい.

問題2いろいろな数学的帰納法~その2~

とするとき,すべての自然数 において

次多項式で表される

ことを証明せよ.

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  1. のとき

    となり,確かに は成り立つ.

    のとき

    となり,こちらも確かに は成り立つ.

  2. のとき( はある自然数とする) が成り立つと仮定する,つまり

    が成り立つと仮定する.ただし,式 次多項式を意味するものとする.

    このとき, とおいた場合の成立,つまり

    が成り立つことを以下に示す.

    次多項式, 次多項式であり,その差 は,必ず 次多項式になる.

    たとえば,2次多項式 から1次多項式 を引くと となり,2次多項式が得られる.

    よって, 次多項式となるから, とおくことができ,これは の右辺である.

    よって, のとき が成り立つと仮定すれば, の場合も が成り立つことがいえた.

以上の1.2.によって,数学的帰納法からすべての自然数 について, は成り立つ.

を仮定して を示す

を仮定して を示す

次の問題は「証明せよ」ではないので,まず実験から答えを予想するところからはじめる.予想が立てば,それを証明してやるのだが, の場合の成立をいうのに, の場合の成立を仮定する必要がある.

問題3いろいろな数学的帰納法~その3~

次の式を満たす数列 の一般項 の式で表せ.

ただし,すべての自然数 とする.

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を代入すると

また を代入すると

また を代入すると

となるので

と推定できる.

以下,この推定が正しいことを数学的帰納法を用いて証明する.

  1. のとき

    となるので,確かに は成り立つ.

  2. ( はある自然数とする)を満たす全ての で, が成り立つと仮定する,つまり

    が成り立つと仮定する.

    このとき, とおいた場合の成立,つまり

    が成り立つことを以下に示す.

    より

    のとき, となることを で仮定しているので

    となる.よって

    よって, のとき が成り立つと仮定すれば, の場合も が成り立つことがいえた.

以上の1.2.によって,数学的帰納法からすべての自然数 について, は成り立つ.

よって を満たす一般項

最終更新: 2026-08-12

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