数学B 第6章 空間ベクトルの演算 — 空間ベクトルの定義

空間ベクトルとは何か

空間ベクトルの定義

空間内の有向線分 から,その“位置”を無視して“向き”と“大きさ”だけに着目したものを(空間) ベクトルといい, で表すことにする.

空間ベクトルの相等

「平面上のベクトルの相等」と同じように,空間内でも2 つのベクトル の“向き”と“大きさ”が等しいとき

と書くことにし,このとき等しいということにする.

空間ベクトルの大きさの表し方

空間ベクトルの場合にも,「ベクトルの大きさの表し方」と同様に, の大きさを,それぞれ

と表す.ここで, は,(有向) 線分 の長さに等しい.

空間ベクトルの成分表示

空間ベクトルを成分で表す

「平面ベクトルを成分で表す」と同じように,今度は座標空間内にあるベクトル の成分を用いた表し方についてみていこう.

次の図のように,座標空間内に2 点

があるとき,

  • の増分:
  • の増分:
  • の増分:

を用いて, と表すことにする.

の値を 成分(x-component) の値を 成分(y-component) の値を 成分(z-component) という.

xyz空間において、各軸上のa_x, a_y, a_zから破線で結ばれた点Aと、b_x, b_y, b_zから破線で結ばれた点B、および点Aから点Bへ向かうベクトルABが示されている。

成分表示された空間ベクトルの相等

「成分表示された平面ベクトルの相等」は,空間ベクトルの場合にも拡張される.

一般に,2 つの の相等に関して

が成り立つ.

成分表示された空間ベクトルの大きさ

空間ベクトル の大きさは,線分の長さである.いま,この線分の長さを求めてみよう.

は原点であるから, の成分は点 の座標に等しく, である.点 から, 平面に下ろした垂線の足をとすると,の座標はであるから,三平方の定理より

である.ここで,線分 の長さは, 座標の差の絶対値であるから であり, となる.また, を直角とする直角三角形であるから,再び三平方の定理より

となり

と計算できる.

これより,2 点 間の距離は, を用いて

と計算できる.

座標空間内に原点Oと点Pがとられ、点Pからxy平面へ下ろした垂線の足をHとして線分OHとベクトルOPが描かれている。x、y、z軸上の座標と直方体の枠線が破線で示されている。

最終更新: 2026-08-12

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