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数学I
いろいろな数
「数とは何か?」この質問に答えるのは難しい。私達は普段から数を使い、(試験以外では)何不自由無く暮らしている。では、昔から人々が「数」をやすやすと利用してきたかというと、そうではない。「数」は有史以来、発見されつづけ、作られつづけたものなのである。この節では、中学までに学んださまざまな「数」を簡単に整理し、「数」を図で表す方法(数直線)を確認する。
自然数
自然数とは何か
自然数の図示
整数
整数とは何か
整数の図示
有理数
有理数とは何か
有理数どうしの比の値
有理数と少数
有理数の図示
有理数の間には必ず有理数がある
実数
無理数とは何か
循環しない無限小数
実数とは何か
絶対値
絶対値とは何か
式の計算
この章で学ぶことは、大きく分けて2つある。1つは、式をつぎつぎに掛けていって細かい式の和で表すこと(展開)であり、 もう1つは、細かい式の和を大きな式の積で表すこと(因数分解)である。どちらも一見複雑な式を見通しよく扱うために大切な方法である。
多項式
単項式とは何か
多項式とは何か
降べき・昇べきの順
多項式の加法・減法
多項式の加法・減法について
多項式の乗法
指数と指数法則
多項式の乗法について
多項式の乗法の公式
中学の復習
1次式の積
立法の公式1
立法の公式2
展開の工夫
式の一部をまとめる
掛け算の順序の工夫
基本的な因数分解
因数と因数分解
共通因数
多項式の因数分解の公式
『平方の公式』を逆に利用した因数分解
2重根号
『和と差の積の公式』を逆に利用した因数分解
『1次式の積の公式』を逆に利用した因数分解
『3項の平方の公式』を逆に利用した因数分解
『立法の公式1』を逆に利用した因数分解
『立法の公式2』を逆に利用した因数分解
因数分解の公式のまとめ
難度の高い因数分解
次数の低い文字に着目する因数分解
2文字2次式の因数分解
複2次式の因数分解
3文字3次式の因数分解
いろいろな因数分解
因数分解と式の値
関数
2つの変数$x$と$y$が,互いに関係なくばらばらに動くのではなく,$x$の値に応じて$y$の値が決まるとき,$y$は$x$の関数であるという.以下では,関数の考え方を確認し,関数にまつわる基本的な用語について学んでいく.
関数の基本知識
関数とは何か
関数をグラフで表すということ
定義域とは何か
値域と最大値・最小値
1次関数とそのグラフ
ここでは、1次関数のグラフの描き方について復習していこう。中学で学習済みの内容ではあるが、2次関数のグラフを書くために必要な視点から、まとめておく。
1次関数のグラフ
1次関数の定義
$y=ax$ のグラフ
$y=ax+b$ のグラフ
$y=a(x-p)$ のグラフ
$y=a(x-p)+q$ のグラフ
1次関数の決定
変化の割合と傾き$a$
1次関数を決定する
切片が与えられたときの直線の方程式
1次関数の対称移動
$x$軸に関する対称移動
$y$軸に関する対称移動
1次方程式と1次関数
ここでは、1次方程式$ax+b=0$と1次関数$y=ax+b$のグラフとの間の関係について考えていこう。また、3つの文字の連立1次方程式についても学ぶ。
1次方程式の解法
1次方程式の解法
1次方程式と1次関数の関係
1次方程式と1次関数の関係
1次不等式と1次関数
ある数とある数が等しいことは等号$=$を使った等式で表すことができる。同様に、ある数がある数より大きいことや小さいことは、不等号$\gt$や$\lt$を使った式で表すことができる。以下では、数の大小関係を不等号で表した式、不等式について見ていこう。
不等式の性質
不等式とは何か
不等式の性質について
1次不等式の解法
1次不等式の解法とは
連立不等式
1次不等式の応用
1次不等式と1次関数の関係
1次不等式と1次関数の関係について
絶対値を含む1次関数・方程式・不等式
絶対値と方程式・不等式
場合に分けて絶対値を外す
2次関数とそのグラフ
たとえば、2次関数$f(x)=\dfrac{1}{2}x^2+3x-1$について、$y=f(x)$のグラフを描くには、 $x$の値をいろいろとり、$y=\dfrac{1}{2}x^2+3x-1$を満たす$x$、$y$の値を座標上の点$(x,~y)$として$xy$平面に打っていけばよい。しかし、そのような点は無数にあり、現実的な描き方とはいえない。2次関数のグラフには「頂点」という大きな特徴がある。以下では、この頂点をうまくとらえて2次関数のグラフを描く方法について学んでいこう。
2次関数のグラフ
2次関数の定義
$y=ax^2$ のグラフ
$y=ax^2+c$ のグラフ
$y=a(x-p)^2$ のグラフ
$y=a(x-p)^2+q$ のグラフ
$y=ax^2+bx+c$ のグラフ
グラフの移動
2次関数の平行移動
2次関数の対称移動
2次関数の決定
軸や頂点に関する条件が与えられた場合
グラフ上の3点が与えられた場合
2次関数の最大・最小
2次関数の最大・最小
定義域が限定された2次関数の最大・最小
文字定数を含む2次関数の最大・最小
2次関数の最大・最小の応用
放物線と$x$軸の位置関係-判別式D
放物線と$x$軸の位置関係-判別式D
2次方程式と2次関数
2次関数$y=ax^2+bx+c$が与えられたとき、このグラフと2次方程式$ax^2+bx+c=0$の間には密接な関係がある。ここではまず2次方程式の解法について復習し、その解が2次関数とどのような関係にあるか考えていく。
2次方程式とは
2次方程式とは
2次方程式の解法
因数分解を利用した解法
2次方程式の解の公式による解法
$x$の係数が偶数の場合の解の公式
2次方程式の解の個数
2次方程式の解と因数分解
2次方程式と2次関数の関係
2次関数から2次方程式を考える
2次方程式から2次関数を考える
連立方程式と関数
曲線の交点
2次不等式と2次関数
2次式で表された不等式「2次不等式」について学ぶ。1次不等式がそうであったように、2次不等式も2次関数や2次方程式と深い関係がある。2次不等式の場合は、むしろ、2次関数と2次方程式を用いて解くことになる。
2次不等式とは
2次不等式とは
2次不等式の解法
2次関数をもちいて2次不等式を解く
絶対値を含む関数・方程式
集合と要素
犬やサルや鳥は、これらをひとまとめにして「動物」と表すことができる。このように、ものを寄せ集め、ひとくくりにしたものを集合という。ここでは、集合という考え方に対する注意や、集合に関する用語について学ぶ。
集合と要素の表し方
集合の表し方
要素の表し方
集合と集合の関係
先程学んだように、集合とはものの集まりであった。2つの集合があるとき、この2つの集合が全く別の集まりを表すこともあれば、要素を共有することもある。ここでは、2つの集合の間の関係について考えてみよう。
部分集合
部分集合について
集合の相等
真部分集合
共通部分と和集合
共通部分
和集合
補集合
共通部分と補集合
集合の直積
直積とは何か
写像
自動販売機にお金を入れボタンを押すと、商品がでてくる。自動販売機は内部の仕組みはわからなくても、「お金を入れボタンを押す」ことと「飲み物がでてくる」ことは何らかの規則で対応しているのはわかる。このように、途中の仕組みを無視して、何かと何かの対応のみに着目することが便利な場合もある。数学ではこの対応のことを写像と呼ぶ。
写像について
写像とは何か
いろいろな写像
1対1の写像(単射)
上への写像(全射)
上への1対1の写像(全単射)
集合の要素の個数
集合の表し方より、有限集合の要素の個数は数えることができる。ここでは、集合の要素の個数の表し方や、集合の要素の個数についてに成り立つ関係式を見ていこう。
集合の要素の個数の表し方
集合の要素の個数の表し方
直積の要素の個数
直積の要素の個数
和集合の要素の個数(包含と排除の原理)
和集合の要素の個数(包含と排除の原理)
補集合の要素の個数
“着目しないもの”に着目する
補集合の要素の個数について
命題
ものごとの価値を決める尺度には、楽しさ、美しさ、善さなど、いろいろなものがある。数学では、正しさに最大の関心を払う。絶対に正しいといい切れるものを、証明という手段で徐々に積み上げて、数学は構築されている。ここでは、正しさを扱うための基本単位となる
命題と真・偽
“正しい”ということ“正しくない”ということ
命題と真・偽について
命題の結合
一見複雑な命題も、よくみると小さな命題が組み合わさってできている。正しさに着目する限り、その組み合せ方は「かつ」、「または」、「~ない」、「ならば」の4通りを考えれば十分である。以下では、その組み合わさり方のパターンをみていく。
命題の「かつ」と「または」
命題の「かつ」
命題の「または」
命題の否定
命題の否定について
命題の「ならば」
命題の「ならば」について
同値とは何か
逆・裏・対偶
条件と真理集合
「$1$ は $2$ より小さい」(真)のような、単発の命題ではなく、「$x$ は$2$ より小さい」のように、$x$ の値が決まって初めて真か偽かが決まる、いわば“穴の空いた命題”をここでは考える。
条件と真理集合について
条件とは何か
真理集合とは何か
条件の結合
前のセクションでは、ある条件 $p(x)$ を真とする $x$ の集まり、真理集合を学んだ。命題が組み合わされて命題が作れたように、条件の場合にも条件の組み合わせによって、新たに条件を作ることができる。この新たに作られた条件の真理集合は、集合の基礎で学んだ集合と対応させて理解することができる。
条件の「かつ」と「または」
「かつ」の真理集合
「または」の真理集合
条件の否定
否定の真理集合
条件の「ならば」
「ならば」の真理集合
必要条件と十分条件
いろいろな証明法
今までみてきた論理をもとに、ここでは有名な論法である「対偶法」と「背理法」についてみていこう。
対偶法
対偶法とは何か
背理法
背理法とは何か
「$p{\Rightarrow}q$」の形をした背理法
鋭角の三角比
この節ではまず、直角三角形について考え、$90^\circ$より小さな角(鋭角)について三角比の基礎を学ぶ。どのような多角形も、対角線を引くことによっていくつかの三角形に分割できる。逆にいえば、適当な三角形を組み合せていくことにより、任意の多角形を作ることができる。そのため、三角形は多角形の中でも最も基本的な図形であるといえる。ここではまず、三角形の分析のための基礎となる、直角三角形について考えてみる。
正接$(\tan)$
三角形の表記に関する注意
直角三角形の表記に関する注意
川を渡らずに川幅を知る方法
正接の定義
正弦$(\sin)$と余弦$(\cos)$
正弦と余弦の定義
三角比の値
三角比の値
三角比の相互関係
${\sin}A$、${\cos}A$、${\tan}A$の間にはどのような関係があるか
$90^\circ-A$の三角比
三角比の利用
三角比から辺の長さを求める
三角比の拡張
これまでは、直角三角形を用いて鋭角の三角比を考えてきた。より一般的な三角形を分析するための準備として、ここでは三角比の考えを直角・鈍角・$0^\circ$へと拡張し、$0^\circ$から$180^\circ$までの三角比を統一的に扱おう。
座標と三角比の関係
単位円
三角比の拡張について
三角比の値のまとめ
三角比を含む方程式と不等式
拡張された三角比の相互関係
拡張された三角比の相互関係について
$90^\circ+\theta$ の三角比
$180^\circ-\theta$ の三角比
有名角以外の三角比
$30^\circ$、$45^\circ$、$60^\circ$といった有名角を含む三角形を利用することで、有名角以外の角の三角比を求められる場合がある。ここでは、$15^\circ$、$75^\circ$、$105^\circ$、$165^\circ$の三角比を考えてみよう。
$15^\circ$、$75^\circ$、$105^\circ$、$165^\circ$の三角比
$15^\circ$、$75^\circ$、$90^\circ$の三角形を考える
$15^\circ$の三角比とその周辺
三角比の応用
ここでは、三角形の分析を行うための基本ツールである、正弦定理や余弦定理などを学んでいこう。
三角形の面積と三角比
三角形の面積
正弦定理
正弦定理について
余弦定理
第1余弦定理
第2余弦定理(余弦定理)
平面図形の計量
ここではまず、三角形の形状や大きさが決まるための条件を整理し、その後、今まで学んできたことの実地訓練として、平面図形の具体的な計量を行う。このセクションの終わりには、平面図形に関する有名な定理も紹介する。
三角形の決定
三角形の合同
三角形の決定条件
2辺とその間でない角が与えられた場合
平面図形におけるいくつかの定理
二等辺三角形を分割する線の長さ
角の2等分線の定理
四角形の対角線と面積
三角形の面積と内接円の半径
円に内接する四角形
トレミーの定理
空間図形の計量
空間図形は、上手に切り口を選ぶことにより、平面図形の問題へと帰着される。以下では、代表的な空間図形の計量についてみていこう。
直角が1つの頂点に集まった四面体
直角三角錐の計量
正多面体
正多面体
正多角錐
正多角錐
図形の面積比・体積比
相似な図形どうしでは面積比や体積比について、一定の法則が成り立つ。ここでは、相似な図形をもちいた平面や空間図形の計量について考えていこう。
相似と相似比
相似
相似比
相似な図形の比
平面図形の面積比
空間図形の表面積比と体積比
球の体積と表面積
ここでは、球とその切り口に現れる円の計量について考えていこう。
球の表面積と体積
球の体積
球の表面積
数学A
数え上げの基本
ものの数を正しく数えるには「数えもらしをしない」「同じものを繰り返して数えない」ことが大切である。数える個数が少ないときには、適当に数えても間違いは出にくいが、数える個数が多いときには、何らかの方針をもって数え上げないとミスを犯しやすくなる。ここでは、数を数え上げるときに、私達が普段何気なく使っている基本的な方法について確認していこう。
整理して考えるということ
表でまとめる
樹形図でまとめる
積の法則・和の法則
物を数えるときに使う考え方
積の法則
和の法則
集合の要素の個数と場合の数
“場合”を集合の要素に対応させる
積の法則・和の法則(集合版)
補集合での考え方
ド・モルガンの法則
包含と排除の原理
順列
この『順列』から『資源配分(配分先に区分がない)』までの8つのセクションでは、数え上げに関する応用的な手法をみていく。各セクションは、「ボールと箱のモデル」で体系的にまとめることができる。縦の欄にはボールと箱の区別の有無を、横の欄にはボールを箱にしまう際に、それが『写像』でいうところの何と対応するのかを示している。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
順列について
順列$_{n}\text{P}_{r}$の定義
順列$_{n}\text{P}_{r}$の計算
ボールと箱のモデル1
円順列
円順列$cir(n)$の定義
円順列$cir(n)$の計算
ネックレス順列$neck(n)$の定義・計算
重複順列
カード引きでは、1回目に引く場合と2回目に引く場合では状況が異なるが、さいころ投げでは1回目に出る目と2回目に出る目に全体として変化が無い。さいころ投げで順序を考慮する場合には、下でみるように重複順列を考えることになる。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
重複順列について
重複順列$_{n}\Pi_{r}$の定義
重複順列$_{n}\Pi_{r}$の計算
ボールと箱のモデル2
部屋割り
例えば,5人の人が鶴の間,亀の間,松の間の3つの部屋に泊まる場合, 部屋を割り当てる方法(空部屋はでないようにする)には何通りの方法があるだろうか. このような問題は,人を「区別するボール」,部屋を「区別する箱」として,ボールと箱のモデルで考えることができる.
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
部屋割りの数
ボールと箱のモデル3
★包含と排除の原理の一般形
包含と排除の原理(一般の場合)
部屋割りの数$room(m,r)$の計算
撹乱順列
組合せ
順列では、ものを取り出したときの順番の違いを考えに入れていたが、順番は区別せず取り出したものの区別だけを考えたいことがあり、これを組合せという。順列と同じように、組合せも数が多くなると樹形図を書くのが大変になる。ここでは、組合せの数を計算で求める方法について考えよう。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
組合せについて
組合せ$_{n}\text{C}_{r}$の定義
組合せ$_{n}\text{C}_{r}$の計算
ボールと箱のモデル4
同じものを含む順列
同じものを含む順列$\text{C}(n_1,n_2,\cdots,n_m)$の定義
同じものを含む順列$\text{C}(n_1,n_2,\cdots,n_m)$の計算
$_{n}\text{C}_{r}$の性質
$_{n}\text{C}_{r}$の性質
2項定理
$(a+b)^n$を展開するということ
$a^4b$の係数はいくつになるのか
$a^3b^2$の係数はいくつになるのか
$(a+b)^5$の展開式
$(a+b)^n$の展開式(2項定理)
パスカルの三角形
重複組合せ
順列で順序を考慮しなければ組合せなるように、重複順列で順序を考慮しなければ重複組合せになる。ここでは、この重複組合せの計算についてみていこう。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
重複組合せについて
重複組合せ$_nH_r$の定義
重複組合せ$_nH_r$の計算
ボールと箱のモデル5
資源配分
5本の鉛筆(区別しない)を3人の人に配る場合(鉛筆をもらわない人はいないとする)、配り方には何通りの方法があるだろうか。このような問題は、鉛筆を区別しないボール、人を区別する箱として、ボールと箱のモデルで考えることができる。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
資源配分の数
ボールと箱のモデル6
資源配分の数$resource(n,r)$の計算
部屋割り(部屋に区別が無い場合)
部屋割りでは、ボールと箱のモデルで「区別するn個のボールを、区別するr個の箱に最低1個は配る場合の数」を扱った。『部屋割り』の問題において、部屋の作りが同じなどという理由で、部屋を区別する必要がない場合も考えられる。ここでは、部屋を区別しない場合の部屋割り、すなわち箱を区別しない場合のボールの配分について考えてみよう。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
部屋割り(部屋に区別が無い場合)の数
ボールと箱のモデル7
★$_nS_r$の計算
第2種スターリング数の性質
部屋割り(部屋に区別が無い場合)の和
資源配分(配分先に区別が無い場合)
資源配分では、ボールと箱のモデルで「区別しないn個のボールを、区別するr個の箱に最低1個は配る場合の数」を扱った。『資源配分』の問題において、同じ種類の袋に配分するなどの理由で、配分先を区別する必要がない場合も考えられる。ここでは、配分先を区別しない場合の資源配分、すなわち箱を区別しない場合のボールの配分について考えてみよう。
ボール・箱 | 単射 | 写像全て | 全射 | |
あり・あり | 順列 | 重複順列 | 部屋割り | |
なし・あり | 組合せ | 重複組合せ | 資源配分 | |
あり・なし | (右枠の和) | 部屋割り(区別なし) | ||
なし・なし | (右枠の和) | 資源配分(区別なし) |
資源配分(配分先に区別が無い場合)の数
ボールと箱のモデル8
資源配分(配分先に区別が無い場合)の数$p(n,r)$の計算
資源配分(配分先に区別が無い場合)の和
数の分割
残りの体系
残りの体系について
ボールと箱のモデル9
確率とは何か
さいころを投げて1の目が出ることや、宝くじを買って1等に当選することなどは、運に左右されることなので、「必ず1の目が出る」とか、「1等は絶対に当たらない」などとはいいきれない。どちらも、将来に何が起こるかわからないという点では共通である。しかし、「起こりやすさ」という点から見ると、さいころを投げて1の目が出ることの方が、宝くじを買って1等に当選することよりはるかに大きいと想像できる。ここでは、この「起こりやすさ」を数値で表す方法である「確率」について学んでいく。
試行と事象
試行・事象とは何か
事象を集合で表す
標本空間と事象の例1:さいころ投げの場合
標本空間と事象の例2:カード引きの場合
確率の定義
確率の考え方
確率の定義について
確率の基本性質
確率の基本性質
加法定理と排反事象
さいころ投げにおいて、例えば「偶数の目が出る」という事象と「3以下の目が出る」という事象には共通している事象、つまり「2の目が出る」という事象がある。このように、2つの事象において、共通の事象がある場合や、無い場合について、ここでは整理してみる。
和事象と積事象
和事象と積事象について
加法定理と排反事象について
加法定理
排反事象
余事象とその確率
余事象
余事象の確率
乗法定理と独立事象
さいころを1回振る試行において、6の目が出る確率は普通に考えれば$\dfrac{1}{6}$である。しかし、実はいかさまさいころで6の目が2つの面に書いてあると知らされれば、6の目が出る確率は$\dfrac{2}{6}$となる。このように、ある事象について何らかの情報が得られると、その事象の起こりやすさについての私達の知識は変わってくる。ここでは、ある情報の下での確率という考え方を学んでいく。
乗法定理と独立事象について
条件付確率
乗法定理
独立事象
重複試行
独立試行とは何か
重複試行とその確率
確率分布と期待値
表も裏も$\dfrac{1}{2}$の確率で出る硬貨を投げ、表が出たら100円もらえ、裏がでたら何ももらえないというゲームをする。このゲームを何回も続けると、100円もらえるときもあれば何ももらえないときもあるが、1回のゲームにつき平均して50円はもらえると期待できる。以下では、偶然によって支配される出来事において期待できる値、「期待値」について考えてみる。
確率変数と確率分布
確率変数とは何か
確率分布とは何か
期待値
期待値とは何か
確率変数の1次式の期待値
確率変数の和の期待値
独立な確率変数の積の期待値
数学II
等式の証明
式$2x+y$と$x+y+x$は形は違えども、$x$や$y$がどのような値をとっても式の値は等しくなる。このように式の形が異なっていても、その値は同じになるとうことを示すには、証明というステップを踏む必要がある。以下では、ある式とある式が等しいことを示す、『等式の証明』に関して考えていこう。
恒等式
多項式とはなんであったか
多項式の相等
恒等式とは何か
多項式が恒等的に0になる条件
2つ以上の変数に関する恒等式
等式の証明について
等式の証明を考える
条件つきの等式の証明
比例式を条件にもつ等式の証明
対称式
対称式の定義
対称式の基本定理
不等式の証明
前の章では等式の証明について考えてきたが、この章では不等式の証明について考えていく。
不等式の証明の基本
数学Ⅱにおける不等式の性質
不等式の証明の基本について
平方による比較
実数の平方
実数の平方について
相加平均と相乗平均
相加平均とは何か
数学での平均の考え方
相乗平均とは何か
相加平均と相乗平均の関係
コーシー・シュワルツの不等式
コーシー・シュワルツの不等式とは何か
三角不等式
三角不等式とは何か
複素数
いままでは数といえば実数を扱ってきたが、ここではより広い数概念である、複素数を学ぶ。複素数を利用することにより、今まで表せなかったものが数式で表せるようになる。たとえば、大学の物理学の範囲ではあるが、物体の回転や振動といった運動を記述する際に活躍する。以下では、複素数の基本について学んでいこう。
複素数とその演算
複素数の導入
複素数の定義
複素数の相等
複素数の加法と減法
複素数の乗法
複素数の除法
$\oplus$と$+$を同一視する
複素数の性質
負の数の平方根
2次方程式の解の公式の拡張
2次方程式の解の公式の拡張について
2次方程式の判別式
多項式の除法
FTEXT数学Iでは、多項式の加法、減法、乗法について学んだ。ここでは、多項式の除法について学ぶ。多項式の除法は、普通の整数の除法(割り算)に相当するものであるが、似て非なるものなので注意して見ていこう。
多項式の除法の基本定理
整数の割り算(多項式の除法)
多項式の次数の表し方
多項式の除法について
多項式の除法の計算方法
多項式の除法の計算方法
多項式の除法の一意性
1次の多項式の除法の計算方法
1次の多項式の除法の計算方法
組立除法
$x-a$で展開するということ
剰余の定理と因数定理
剰余の定理
因数定理
多項式の約数と倍数
多項式の約数と倍数について
公約数・公倍数
分数式の計算
分数式とは何か
分数式の乗法と除法
分数式の加法と減法
高次方程式
前セクションでは、因数定理(factor theorem)を利用した因数分解を学んだ。これを利用すれば、3次以上の次数をもつ方程式(高次方程式)を解くこともできる。以下ではその方法を詳しく見ていこう。
因数定理と高次方程式
高次方程式とは何か
簡単な高次方程式
因数定理を利用した高次方程式の解法
高次不等式
高次不等式とは何か
簡単な高次不等式
因数定理を利用した高次不等式の解法
解と係数の関係
2次方程式の解と係数の関係
3次方程式の解と係数の関係
実数が係数である方程式の共役解
2次方程式の場合
3次方程式の場合
数直線と座標平面上の点
この章では座標をもちいて直線や円の性質について学んでいく。まずは準備として、数直線や座標平面上の点について考えていく。
数直線上の点
数直線上の2点間の距離
内分・外分とは何か
数直線上の内分点の座標
数直線上の外分点の座標
座標平面上の点
座標平面上の2点間の距離
座標平面上の内分点の座標
座標平面上の外分点の座標
三角形の重心
直線の方程式
この節では、平面上の直線が、座標平面上ではどう表現されるか考えていく。
直線の方程式について
通る1点と傾きが与えられた直線の方程式
通る2点が与えられた直線の方程式
直線の方程式の標準形
直線の集まりとして式をみる方法
直線の平行と垂直
直線の平行と垂直について
直線に対して対称な点
直線に対して対称な点について
点と直線の距離
点と直線の距離について
円の方程式
この節では、平面上の円が、座標平面上ではどう表現されるか考えていく。
円の方程式について
円の方程式~平方完成形~
円の方程式~標準形~
円の方程式の決定
中心や半径の条件が与えられた円の方程式
与えられた3点を通る円の方程式
円と直線の関係
円と直線の交点
座標平面上の円を図形的に考える
円の接線
円周上の点から引いた接線の方程式
円周外の点から引いた接線の方程式
2円の関係
2円の位置関係(円の方程式)
2円の共通接線
2円の交点を通る円
軌跡と領域
この節では、ある条件を満たす点の集まりを、方程式や不等式で表す方法について学ぶ。
多変数関数と図形の方程式
多変数関数とは何か
2変数関数と図形の方程式
軌跡
軌跡とは何か
条件に動点を含む場合の軌跡
領域
領域とは何か
領域を利用した証明
多変数関数の最大最小
条件を逆にたどる方法
1変数に帰着させる方法
一般角と弧度法
FTEXT数学Iで学んだ三角比によって、さまざまな図形の辺の長さや角を計算で求めることができるようになった。この章では三角比を拡張した三角関数について学んでいこう。三角関数の応用範囲は広く、たとえばモーターの回転、ばねの伸縮、波の伝播などを数式で記述することができるようになる。まずは準備として、角度について新しい単位を導入していく。
一般角
動径
角度の拡張
動径の表す角
弧度法
度数法の問題点
弧度法の定義
扇形の弧の長さと面積
三角関数について
FTEXT数学Iの三角比で使う角度$\theta$は$0\leqq\theta\lt2\pi$だったが、ここからは、扱う角を任意の実数にまで拡張した三角関数についてみていくことにする。
三角関数の定義
三角関数の定義について
三角関数の定義域と値域
三角関数の符号と動径の象限
三角関数の相互関係
三角関数の相互関係について
三角関数の性質
$\theta+2n\pi$の三角関数
$-\theta$の三角関数
$\theta+\pi$の三角関数
$\theta+\dfrac{\pi}{2}$の三角関数
三角関数のグラフ
三角関数はグラフに描くとサインカーブという独特の曲線を描く。ここでは、そのグラフについて調べていこう。
$y={\sin}x$のグラフとその周辺のグラフ
三角関数の表しかた
$y={\sin}x$ のグラフ
周期関数の定義
$y=A{\sin}x$ のグラフとその性質
$y=\sin(x-\alpha)$ のグラフ
$y={\sin}bx$ のグラフ
$y=A\sin(bx-\alpha)$ のグラフ
三角関数のグラフを書く手順
$y={\cos}x$、$y={\tan}x$のグラフとその周辺のグラフ
$y={\cos}x$ のグラフ
$y={\tan}x$ のグラフ
$y=A\cos(bx+a)$、$y=A\tan(bx+a)$ のグラフ
三角関数の加法定理とその応用
ここでは、三角関数の加法定理を学ぶ。また、加法定理から導かれる重要な等式、倍角・半角の公式、三角関数の合成について学ぶ。
三角関数の加法定理
正弦と余弦の加法定理
正接の加法定理
2直線のなす角
2倍角・半角の公式
2倍角の公式
半角の公式
三角関数の合成
三角関数の合成について
三角関数を含む関数・方程式・不等式
三角関数を含む関数・方程式・不等式について
3倍角の公式
三角関数の和と積の公式
積和の公式
和積の公式
累乗と累乗根
同じ数$x$を何回か掛けて$a$という値になるとき、$x$を「$a$の累乗根」という。ここでは、累乗根に関する計算法則を学ぶ。
累乗と指数法則
累乗と指数法則について
累乗根
累乗根とは何か
指数の拡張
今まで学んできた指数は自然数乗しか考えてこなかったが、ここでは指数法則をたよりに、実数乗の指数へ拡張していく。指数を拡張していく際に、累乗根が指数で表現されていく様子に注意しよう。
指数の整数への拡張
$3^{-2}$の意味
$3^0$の意味
指数の整数への拡張について
指数の有理数への拡張
$3^{\frac{1}{2}}$の意味
$3^{\frac{2}{3}}$の意味
指数の有理数への拡張について
指数の実数への拡張
指数の実数への拡張について
指数関数
$y=ax$の$a$を$a\gt1$かつ$a\neq1$の条件で考えることにより、性質の整った扱いやすい関数になる。ここではこの関数(指数関数)の法則について理解していく。
$y=2^x$のグラフ
指数が自然数の場合
指数が整数の場合
指数が有理数の場合
指数関数の性質
単調増加関数と単調減少関数
指数関数の定義
指数関数の性質について
対数の定義
第4章の指数と指数関数では、「2を2乗したり3乗したりするといくつになるのか」ということを考えてきた。この章では、逆に「2は何乗すると4や8になるのか」という視点から話をすすめていく。その中で「2は何乗すると5になるのか」の何乗のように、普通の分数のような形ではあらわせない数を表す方法である"対数"を以下で学んでいく。
対数の導入
$2^x=8$や$2^x=\dfrac{1}{2}$となる$x$を求める
$2^x=5$となる$x$を求める
対数の定義について
対数の計算法則
対数の計算に関して、大変興味深いいくつかの計算方法が成り立つ。ここでは、その計算方法について見ていこう。
和と差に関する対数の性質
和と差に関する対数の性質について
実数倍に関する対数の性質
実数倍に関する対数の性質について
底の変換公式
底の変換公式について
対数と指数の関係
対数と指数の関係について
対数関数
これまでは対数の計算を中心に見てきたが、ここでは対数関数としての振る舞いについて学ぶ。後半では対数を含む方程式や不等式の解き方についてみていく。
対数関数のグラフ
点$(a,~b)$と点$(b,~a)$の関係
対数関数とは何か
対数関数の性質
対数関数の性質について
常用対数
対数の発見は、実用計算法として極めて重要な功績である。対数を用いれば、かけ算をたし算で、わり算をひき算で求められる。まだ現代のように計算機が発達していなかった時代、天文学者や物理学者などは、時間のかかる単調な計算に苦労していたが、この対数の出現によってその苦労は大幅に軽減された。以下では、対数の中でも、私たちが普段にもちいている記数法である十進法と特に相性のよい、「常用対数」について学んでいく。
指数の利用
指数で数を表すことの利点
常用対数の利用
常用対数の定義
桁数と最高位の数の評価
平均の速度と瞬間の速度
速さとは、ある時間にどれくらい移動できたかの割合のことであるが、その時間間隔を小さく取ることによって、自動車のスピードメーターが表すような、刻一刻と変化する速度というものを考えることができる。
平均の速度
速度の考え方
平均の速度について
瞬間の速度
刻一刻と変化する速度
瞬間の速度について
極限値の表し方
極限
この節では、瞬間の速度で学んだ考え方を、関数を利用することにより、より一般的に見ていくことにしよう。
極限の定義
極限の定義について
極限の考え方の基本~例1~
極限の考え方の基本~例2~
極限の計算法則
極限の計算法則について
微分係数と導関数
ここでは、§6.1で学んだ瞬間の速度を、より一般的に扱うための方法について考えていこう。
平均変化率
平均変化率について
微分係数と接線
微分係数の定義
微分係数の定義の別法
導関数
導関数とは何か
導関数の表し方
$x^n$の導関数
微分の計算法則
微分の計算法則について
接線・法線の方程式
関数のグラフ
導関数は端的に言えば接線の傾きを表すものである。これを応用することにより、関数のグラフの概形を描くことができる。その方法について学んでいこう。
関数の増減と極大・極小
区間とは何か
関数の増減
導関数の符号と関数の増加・減少の関係
増減の例
極大・極小とは何か
増減表を用いたグラフの描き方
増減表の書き方
関数の最大・最小
3次関数のグラフ
3次関数のグラフの種類
3次関数のグラフの特徴
3次関数のグラフと3次不等式
方程式・不等式への応用
前節までに学んだ関数のグラフを活用することにより、方程式の実数解の様子を調べたり、不等式を証明したりできるようになる。ここでは、その方法について考えてみよう。
方程式の解の個数
方程式の解の個数とグラフの関係
微分法を用いた不等式の証明
不等式の証明について
接線とグラフ
最後に微分法の応用として、曲線と接線にまつわるいくつかの論点についてまとめる。
2つの曲線の接点
2つの曲線が接するということ
曲線が接するときに成り立つ定理
速度と変位
一定の速度のまま運動する物体の移動距離は、その物体の速度に時間をかければ求めることができる。では、速度が一定でない物体の移動距離はどのように求めればよいだろうか。ここではその方法について学んでいこう。
速度が一定の場合
$v-t$グラフの囲む面積は移動距離を表す
速度が変化する場合
速度が変化する場合の$v-t$グラフと移動距離
5分割する場合
10分割する場合
$n$分割する場合の極限
定積分
前の節では、ある区間でのグラフを$n$等分して長方形を作り足し合わせ、その極限として全体の面積を考える操作を考えた。この操作は区分求積と呼ばれる。ここでは一般の関数での区分求積を考えていこう。
定積分の定義
定積分の定義について
定積分の表記に関する注意
定積分の性質
定積分の性質について
定積分と面積の関係
定積分と面積の関係について
微積分学の基本定理
前の章で学んだ微分法と、この章で学んでいる積分法には、実は密接な関係がある。この関係を利用すると、定積分の計算がおどろくほど楽に実行できるようになる。ここでは、その関係について学んでいこう。
微積分学の基本定理について
微積分学の基本定理とは
定積分の基本公式
原始関数とは何か
定積分の基本公式について
工夫のできる積分計算
これまでに見てきたように、定積分$\displaystyle\int_{a}^{b}f(x)dx$を計算するには、定積分の基本公式によれば、まず関数$f(x)$の原始関数$F(x)$を求め、次に$\left[f(x)\right]_{a}^{b}$、すなわち$F(b)−F(a)$を計算すればよかった。しかし、積分区間の端点$a$や$b$の値が分数やルートを含み汚かったり、原始関数$F(x)$の式の形が複雑な場合には、その計算も楽ではない。ここでは、定積分の計算を楽に行うための知識を学んでいく。
対称な区間での定積分
偶関数と奇関数
偶関数と奇関数のグラフの特徴
対称な区間での定積分について
方程式の解を区間の端点とする積分
方程式の解を区間の端点とする積分について
積分の応用
積分法の仕上げとして、積分による面積の応用的な計算と、積分を含む関数の方程式について学んでいこう。